第3話 瞬殺の不死者さん、凸る
119:転生したゲーマー
【悲報】主人公が今日殺される模様
今から王城に直談判してくる
120:名無しのゲーマー
????
121:名無しのゲーマー
まだイッチが抜けて30分も経ってないんだけど
122:名無しのゲーマー
やっぱりワイは疲れとるんや……
123:名無しのゲーマー
>>122
この時間にここにいる時点でニート確定のくせに疲れるわけないやろ
124:名無しのゲーマー
グサッ
125:名無しのゲーマー
【悲報】楽しく眺めていたワイ、唐突に流れ矢に刺される
126:転生したゲーマー
現実逃避やめて!?
ワイの話聞いとった!?
今物凄い不味い状況なんやが!?
127:名無しのゲーマー
そうは言ってもなぁ……まだ30分も経ってないんだぞ
128:名無しのゲーマー
展開が早すぎてついていけんて
129:名無しのゲーマー
何があったんかワイにはさっぱりや
130:名無しのゲーマー
説明はよ
131:転生したゲーマー
なんか主人公が公爵の命に逆らったから、今日の夜に処刑されるらしい
もちろん奴隷だから死んでも一切バレない
132:名無しのゲーマー
うわぁ……流石命の軽い世界
ポンポン人死ぬのマジか
133:名無しのゲーマー
マジカルスクール・ストーリーって名前に反してちゃんと殺伐としてるよな
イッチは……うん、可哀想ww
134:名無しのゲーマー
てかイッチ大ピンチも大ピンチで草
135:名無しのゲーマー
そんなヤバい状況なのにスレなんかしてていいんか?
イッチ今何してるんや?
136:名無しのゲーマー
それなwww
もっとやることあるだろwww
137:転生したゲーマー
>>135
今王城に向かっとるで
これから国王に直談判
138:名無しのゲーマー
え?wwww
139:名無しのゲーマー
イッチ?www
気でも触れたか?wwww
140:名無しのゲーマー
【悲報】イッチ、開始30分もせずに自殺する模様wwww
ワイはイッチの勇姿を忘れんで……!!
141:名無しのゲーマー
ワイもや!
絶対、絶対忘れんからな!!
142:名無しのゲーマー
イッチ、骨は拾ってやる
143:転生したゲーマー
いや死なんわ!!
何みんなが先に諦めモードに入っとるんや!!
それに>>142、地球にいてワイの骨が拾えるわけないやろ
ワイが死んだら、神様にみんなの中から転生する奴選んでもらうからな!!
144:名無しのゲーマー
じょ、冗談ですやん
145:名無しのゲーマー
そ、それな!
ただのジョークやって!
146:名無しのゲーマー
ちょっとイッチの緊張を解してやろうとしただけですやん
147:名無しのゲーマー
因みにワイは諦めてないで?
だから転生は勘弁してくださいお願いします
148:名無しのゲーマー
流石スレ民、手の平返しのキレが違う
149:転生したゲーマー
そうよな?
みんな諦めてなんかないよな?
じゃあみんな、クライフィーバー家の悪事について教えてくれ
ただ、公爵家単体の悪事にしてな
余計なことを知ったらワイの首が飛ぶ。物理的に
150:名無しのゲーマー
クライフィーバー家!?
主人公ってクライフィーバー家にいるんか!?
151:名無しのゲーマー
詰んだなwwww
152:名無しのゲーマー
とんでもない悪党貴族で草
王族でも無闇に手を出せない家やんwwww
153:名無しのゲーマー
イッチ無謀過ぎるぞ!?
流石に王家に凸るのはやめとけ!
多分イッチが変な懲罰食らって人生詰むだけやで!?
154:名無しのゲーマー
寧ろクライフィーバー家の反感買って死ぬより酷い事が待ち受けとるぞ
ワイもオススメせん……というかやめとけ
155:転生したゲーマー
そ、そんなにヤバい家だったんか……あんま覚えてないんやが
——で、クライフィーバー家の悪事はどんなのがあるんや?
156:名無しのゲーマー
はい??
157:名無しのゲーマー
イッチ〜〜??
158:名無しのゲーマー
イッチお前……もしかしなくても馬鹿か?
さっきまでのワイらの話聞いとったか?
159:名無しのゲーマー
言っとくけど、社会不適合者の烙印を押されたクソニートの集まりのワイらが止めるレベルやぞ?www
本当に行くんか?
160:転生したゲーマー
行く
男にはやらねばならぬ時がある
161:名無しのゲーマー
い、イッチ……!!
162:名無しのゲーマー
やばい、普通にときめいたんやが
163:名無しのゲーマー
か、かっけぇええええええ!!
164:名無しのゲーマー
イッチお前……馬鹿じゃなくて漢やったんか……!!
165:名無しのゲーマー
26歳男、イッチの漢気に惚れる
『マジカルスクール・ストーリー』全クリ、PvP最高順位5位のワイが全力でイッチを助けたる!!
166:名無しのゲーマー
最高順位5位!?
ガチ勢中のガチ勢やんwwww
当然ワイも手伝うで、そっちの方がおもろそうやしwww
167:名無しのゲーマー
それな
ワイもイッチのために久し振りに1000時間くらいやったセーブデータ開こうかな
167:名無しのゲーマー
みんなガチ勢越えて猛者で草
ワイも一応全クリしとるし、協力するで!
168:名無しのゲーマー
これ、ワンチャンあります
169:名無しのゲーマー
おもろくなってきましたーー!!
168:転生したゲーマー
みんなありがとう!!
それじゃあ教えてくれ!!
「——ふぅ……危ない」
俺はスレに書き込まれる悪事、国王の性格、今後の動きの指示やらを眺めながらホッと安堵に胸を撫で下ろした。
なぜこれほど俺が必死なのか……誰もが疑問に思っているだろう。当然の疑問だ。
実際俺だって、あの事を神様に聞かされていなかったらここまで躍起になってない。
これは俺が転生する際に神様より言われたことだ。
『もし主人公が死ねば……この世界は崩壊するじゃろう。ところが……異物であるお主の魂は崩壊しない。その代わり——お主は死ぬことも出来ず、妾すら手を出せぬ虚無の中を永遠に彷徨い続けることになるのじゃ』
——いやジ◯ジョのカ◯ズかよ。
あの時あまりにも現実味がなくて思わずそうツッコんでしまったが……こんなことを聞かされれば誰だって躍起になるし、クライフィーバー家にされる仕打ちなど些細なことだと思えるだろう。
因みにこのことを聞かされた時、ちゃんと神様は転生を断る選択肢をくれた。
だが大馬鹿野郎の俺は『いや原作知識あるガチ勢たちの力借りれば主人公が死ぬこととかないだろwww』と安易な考えの下に了承してしまったのだ。
いや弁明させてほしい。
実際緊急事態が起こらなければ、切羽詰まるほどヤバいわけでもなかったんだ。
なんならガチ勢達の豊富な原作知識で主人公をいくらでも強く出来る分、ヒロインが要らないレベル。
——まぁ緊急事態、起こっちゃったんだけどね。
と、まぁ色々と事情があって後に引けない俺は……とうとう王城までやってきてしまった。
俺の背後には開け放たれた城門と、門を護る二人の近衛兵が気絶して地面にぶっ倒れている。
「……こ、この身体ってハイスペックだなぁ……」
当然相手が兵士だったというのが大きいが。兵士相手ならステータスゴリ押しで薙ぎ払えるのはヤバすぎるだろ。
「…………でけぇ……」
豪華絢爛という言葉がピッタリな立派で巨大な城に圧倒されて、俺は思わず零す。
高さは一番高いところだと、ざっと100メートルはありそう。敷地面積はもう測ろうとするだけ無駄。外壁は太陽を反射してキラキラしていた。
「……よ、よし」
俺は気圧される自分を奮い立たせるように大きく息を吐くと——ゾロゾロと集まってきた見渡す限りの近衛兵たちを前に言い放った。
「——俺の名はハイモンド・ルクサス! ルクサス家次期当主にして当代随一の天才であり——二年後に訪れる世界の破滅から世界を救う勇者の居場所を知る唯一の神の使いである!! 国王陛下を呼んでもらおうか!!」
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