幸せになれたよ

貴方の人生

第1話 死体

自分の死体が積み重なる。


「また殺しちゃった」


私のせいで死んでしまったわたしが目の前にいる。


親の怒鳴り声、お米に集まるウジ、たびたびの暴力。

なんで生きてるんだろう、幼いわたしは抱きしめてくれない、誰も助けてはくれない。


「あの子ならこんな私でも綺麗って言ってくれるかな」


「花、大丈夫?」

「返信ほしい」

「お願い生きて」


「泣かせちゃってるかなぁ」

わたしはクズだ、3つも下の女の子の心配を無視して泣かせてしまってるのだから。

「生きて、か」


この子は最近付き合った年下の子だ。

わたしが告白をしてOKをもらえたのはいいけど、わたしはまたこの子を泣かせている。


ネット恋愛なんてものに期待はしてない、この子ともいつか切れるだろう。


わたしがこうなるといつも心配してくれる優しい子だ、普通なら嫌になって逃げるだろうに。


「ごめんね。」


酷いことをするくせに、わたしはこの子のことが好きですきでたまらない。

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