杉山仁

高橋理想郷

杉山仁

1991年4月俺は日立製作所傘下のIT企業日立情報ネットワークに入社した


杉山仁は1992年入社の関西人、デカい図体、大卒の癖にヤンキー気質のおかしな奴だった。

社会人の癖に酒に酔って通勤の東海道線の中で喧嘩を売って逆にボコられたりしていた。


杉山仁は湘南台の寮に住んでいたが1994年に俺の住む藤沢の辻堂寮に空きがでてやってきた。


俺は時々寮近くの通称茅ヶ崎クソ下というポイントでサーフィンをしていた。


ある日杉山のサーフボードが柱に立てかけてあった、俺は夜間にそれを見ただけだ、そう、ただ見ただけ。


翌日杉山仁が俺の部屋に上園を連れてやってきた、一人で来ない所が既に卑怯者だ。

上園は身長180センチ程ある。杉山も180センチ、俺は168センチだ。


「お前、俺のサーフボード壊したやろ?」


全く意味不明だった、俺は何もしていない!


「◯◯がお前がボードを夜中に弄ったのを見たと言っている」


全く意味不明だ

勿論俺は否定した


杉山は俺の腹にパンチを入れ膝蹴りしてきた。

(デカい図体の割に俺の鍛えた体には程ど効いてない)


しかし俺は深くて重い精神的ダメージを負った


そういえば俺のロングボードにも大きな凹みが出来ていた

きっと俺の仕業と思った杉山仁がパンチを入れたのだろう


精神的ダメージで俺は会社を1週間休んだ。


そこから精神を病み俺は数年後会社を辞めた・・・


杉山仁は俺が辞める迄の間会社の飲み会で女子社員達にもあいつは俺のサーフボードを壊した奴だと何年にも渡って嘘をネチネチと吹聴していた。


日立情報ネットワークは2001年に日立情報システムズと合弁して現在はIT関連会社を集めた日立システムズに統合された。


俺は杉山仁に人生を狂わされた


殺したい。


俺は杉山仁のサーフボードを壊していない、指一本触れていない、神に誓って壊していない。


杉山仁を殺したい。


杉山仁はまだ日立システムズで働きながらのうのうと生きているのだろうか?


杉山仁を殺したい。


俺は30年経った未だにPTSDに苦しんでいる


俺は杉山仁のサーフボードを壊していない、指一本触れていない、神に誓って壊していない。


杉山仁を殺したい。


世の中にはDNAレベルで邪悪で腐った精神構造を持った人間が居る事に気付くべきだった

その様な人間を粛正しなくてはならない。


杉山仁を殺したい。


さぁ、カーニバルの幕開けだ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

杉山仁 高橋理想郷 @Zakk1122

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ