6・5・3:ワルコフ対自動屋台3
ワルコフは機敏な動きで、
「ズッチャッ♪」
『2年前の、”
◯か✕で答えよ。』
掲げたプラカードに問題文が表示される。
ワルコフは自分の体の前で、ガチンと鈍い音を放つ。
ガッチンガッチンガッチン!
俺は一歩ワルコフの前へ回り込んだ。コウベもキュラキュラと付いてきた。
ワルコフは右手の平に、左手の指先を突き立てている。
何だ? 俺も同じポーズをしてみて、思い
「……タイム
カタタ。即座に地面に”否”と表示される。そっか、タイムじゃないのか。
手先で、しきりに漢字の”
力の入り具合によって、”
そのポーズのまま打鍵音。最初期
『私ノ自由度限界ヲ越エテイマス。』
地面に表示された文字を読む。
「自由度……? あっ
あの
「ワルコフ、体、堅ったいなぁー」ギャハハハッ! ダメじゃん! プグフヒヒッ。
指を指して、体をくねらせるコウベ。ワルコフは”神”じゃなかったのか? 少しで良いから
どのみち、
「しっかし、
俺は光の粒子になって天へ上っていく、
えっ? なぁに? と言うように
「オマエが”自動屋台”に
実世界の”自動屋台”と、
俺の分、ちゃんと残しとけよな~。と、念じたら、先生が手旗信号のようにフォークを振り始めた。
カタカタタ、タンッ
足下の地面に『
「この通り、目的は果たしたし、もう休戦しようぜ?」
実際、”自動屋台”も”ワルコフ”も、戦う武器が残って無ぇっぽいし。
”
ワルコフも、背中のバックパックの両端に付いていたらしい棒はもう無い。
『ソウ言ウ問題デハナイノデス。コレワモウ、”自動屋台”ト、
”
『2年前の、”
「ちょっと待て。戦闘続行するなら仕方ない……けど どうせなら、なんか、もっと楽しい題材にしようぜ。何か無ぇのか、気の利いた陽気な出題テーマは?」
プラカードに表示されていく文字を、俺は言葉で遮った。
延々と同じ話題が続きそうな予感がしたからだ。
俺の制服の校章辺りをコウベが見てる。どした? と聞いてやったら、コウベはべっつにー、と言って、俺の肘の辺りを噛み出した。
「ズッチャッ♪」
『
「”俺”は陽気な出題テーマか!」
答えは✕だ。開発版”学園α”は二年前に無事、運用実績を認められ、評価版である”学園
ワルコフは、”
ばt_ コカッ
ばつ_ カチャ
罰_ タンッ
抜_ タンッ
閥_ タンッ
末_ タンッ
伐_ タンッ
筏_ タンッ
跋_ タンッ
あ、ダメだこりゃ。やっぱりワルコフIMEの学習機能はオフになってるっぽい。
「ワルコフさんの実力はこんなもんじゃねぇーっ!」ニャギャーーーー! ドドンドコドコッ!
「おまえはワルコフのなにを知ってるんだ。聞いた感じじゃ、おまえ、ワルコフと数回会って
「おもしろいことヤってんな」
コウベはソレを見て、「ゴハンだっ」と
「このケーキはオマエには無理だ。それにさっき巨大シイタケ丸ごと喰っちまったばっかりじゃねえか」
簡易ARメガネをかけた、
その後ろを少し離されながら、
カチカチカチッ。
”
カチカチカチッ。
”
なんだ? なんか、
ワルコフは、例の凄まじく俊敏な動きで、俺とコウベを迂回し、テーブルへ駆け寄った。そして、
一瞬目に入った”何か”は箱型で、レトロゲームのボックスアートが描かれていて、バイザー部分に吸い込まれて消えた。
”
ワルコフは振り向きざまに、いつの間にか手にしていた、”銃”をぶっ放した!
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