第3話ユージュアリー

事態は急変した。

何も知らなかった、出来なかったものが香奈さんと空牙のお陰で少し感情ってものがわかってきた気がする。

「じゃあ、氷治…お前ここで服を全部脱いでくれ」

なぜか空牙が変なことを聞いてきた

「わかった」

そう答えると

「ちょっと待てーー!!」

と慌てて空牙が止めた

「待ちなさーーい!!」

続いて香奈さんも止めてきた

「お前恥ずかしく無いのかよ!!

去年、水泳の授業の時はタオル巻いてたじゃねぇーか!!」

「それは…皆が巻いてるから、それが普通なのかと」

そう言うと二人は呆れた顔をして僕を見る。

僕も二人の顔を見ると空牙が近づいてきた。

そして空牙は僕の耳元で呟いた

「じゃあ、こうしよう…」

「それは…やだな」

話の内容は気になると思うが誰も知らない方がいい…

香奈さんも知りたそうな顔をしている。

その顔を見たらなんだか心臓がドクドクする。

聞いたことがあるこれは【愛しさ】という感情。

人は愛や恋と呼び春とも呼んでいる。

僕はそれに納得した。

「まぁ、それが【恥】ていうやつだな」

それも納得した。

となると僕は今まで普通では無かったのか…

少しがっかりだ。

そして遂に高校二年最初の中間考査がやってくる。

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