5-3
「ハジメちゃん!!」
外に連れて行かれると、そこには数人の黒服の人と、千愛莉ちゃん、それに末松くんが待っていた。
「千愛莉ちゃんも来てたんだ」
「だ、大丈夫? 酷い怪我だよ……」
顔を殴られた分、僕は酷い有様のようだ。千愛莉ちゃんは駆け寄ってきて、髪や服を優しく払ってくれた。
「……やっぱりあたし、ぶん殴ってくる!」
「いいから。あんたが行ったってしょうがないでしょ?」
麗が僕を、唯奈が紅ちゃんを支えてくれていた。僕はあっちこっちが腫れているようで、上手く動くことが出来なかった。紅ちゃんも同じようで、支えられてやっと立っていた。
「それに、真二郎があんなに怒ってたの、久しぶりに見たわよ。普通はこんな相手に人数なんて割かないのに、結構連れてきてるし。真二郎はハジメが大好きだから、そりゃもう、最低でも同じ目に合わせてくれるわよ」
「こ、殺したりしない?」
「ふふふ、大丈夫よ」
麗は笑うと、僕を小さく抱き寄せて頭を撫でた。僕は他の人の目が気になり、すぐに離れた。
「末松くん。ちゃんと連れてきてくれたんだね、ありがとう」
急に名前を呼ばれた末松くんは、体をびくつかせた。
「お、おう」
「真二郎に話しかけたみたいよ。末松くんだっけ? 感謝するわ」
「え、ど、どーも」
末松くんは感謝されることに慣れていないような返事をした。
「どうやって入ったの?」
「ああ、あたしが家の鍵の場所を知ってたんだよ。ここ、たまにああいうやつらが集まってんだよ」
僕の質問を返してくれたのは唯奈だった。溜まり場になっているから、電球だけがあそこに設置されていたわけか。
「まあ最悪、ドアをぶち破ったけどね。ただそうすると警察に通報されてたかもしれないから、鍵があって良かったわ」
もっと大事になったかもしれない。色んなことが一歩間違えばまずい状況になったことを考えると、僕は恐ろしくなった。
「……ごめん」
次に口を開いたのは紅ちゃんだった。それは小さな声だったけれど、誰一人聞き逃さなかった。
「……あたしも、ごめん。殴ってごめん」
「……何のこと?」
「だいぶ昔のこと! ああもう! 早く帰ろう! ここに居たら、私も一発ぶん殴りに行きたくなる!」
唯奈はそう言って、肩を支えている紅ちゃんを強引に歩かせた。黒服の人たちに一礼してから、僕らもそれについていく。
「で、では僕はこれで!」
末松くんはびしっと敬礼した。紅ちゃんや麗にビビッているから、動きが随分と固い。僕にとっては恩人なのだから、なんだか申し訳なかった。
「本当にありがとう。末松くん」
「ありがとう」
紅ちゃんが言うと、末松くんは凄い愛想笑いで返した。
「あんがとー、末松。今度何かおごるからさ」
「末松くん、ありがとーございます」
みんなで見送ると、末松くんは一礼して去っていった。あんなに礼儀正しい人だっただろうか。いっそのこと、末松くんも真面目な高校生になってほしいものだ。
「何だ、見た目に寄らずいい奴じゃん」
こらこら、唯奈が言うな。同じようなタイプのくせに。
「……末松? 末光じゃなかったか?」
ずっと頭にハテナマークが浮かんでいた紅ちゃんが、僕にそんなことを聞いてきた。
「……そうだったっけ?」
言われてみればそうかもしれない。しかし、それなら何故彼は何の抵抗も無く、末松を受け入れていたのだろうか。言ってくれれば良かったのに。今度、ちゃんと謝ろうと思った。
家の前では、母さんが不安そうな顔をして立っていた。しかし、僕らのことを発見すると、それは険しいものに変化した。
「帰りたくないんだけど」
「私も」
僕と紅ちゃんの身なりはボロボロだった。このままあそこには近づきたくない。
「いや、ちゃんと怒られなさいよ」
「あれは心配してんべ」
「そうですよ。早く消毒しなきゃだし」
僕らは諦めて、母さんのもとへと向かった。母さんは僕と紅ちゃんを上から下に見下ろしていってから、
「とりあえず中に入りなさい」
とぶっきらぼうに言った。
傷になっているところを母さんと千愛莉ちゃんが水で拭いてくれた。消毒はあまり良くないらしいということで、そうしてくれたようだ。
「正座」
そして、普段僕が唯奈なんかに言っている言葉が、僕の前に突き出された。僕が大人しく正座すると、紅ちゃんをはじめ、みんなが正座をした。
「とりあえず、何があったか一から十まで説明してもらいましょうか」
母さんは威圧感のある笑顔でそう言った。僕は言葉を選ぶ。誰が悪いという言い方はしたくないからだ。
「全部、私が悪い」
口を開いたのは紅ちゃんだった。紅ちゃんは本当に全部説明してくれた。姉さんのことや、唯奈との喧嘩、麗との微妙な距離間、そして、復讐のことを。
紅ちゃんのことで呼び出された姉さんが、つまらない遊びに付き合わされて事故にあった。紅ちゃんはそのことを知ると、それをさせた人間を殺そうと思っていた。でも、そのことを僕らには知られたくは無かった。彼らを見つけるため、紅ちゃんは暴れまわった。
僕に止められたとき、もうやめるべきだという自覚はあった。しかし、自分のせいで姉さんが死んだと思っている紅ちゃんは、やめることが出来なった。唯奈とぶつかった時も、唯奈が僕のこと心配しているのがわかると、何もやり返せなかった。
そして、隠すことを覚えた。同じように姉さんのことを知った麗と、僕のことを心配してくれた唯奈と協力し、僕には元通りの紅ちゃんを見せたのだ。僕はそのことに全く気付かなかった。
僕を含めて、みんな黙ってそれを聞いていた。今日のことまで話し終えると、紅ちゃんは大きく頭を下げた。
「ごめんなさい。……ハジメを危険な目にあわせて、ごめんなさい」
僕は母さんのほうをを見た。母さんは凛とした表情をしていた。
「僕が、携帯を盗られたから。紅ちゃんは、悪くないんだよ」
母さんが何か紅ちゃんに言ってしまったらどうしようか。そう思って、僕は自分のせいにしたくなったが、無理があったかもしれない。母さんは目を瞑った。
「私が全部悪い。私が――」
「悪いのはわかった」
やっと母さんが口を開いた。僕は母さんが何を言い出すのかと身構えた。
「紅ちゃんは、これからどうしたいの?」
「……これから?」
「これから。まだ復讐したいの? それとも、うちで楽しく笑い合っているほうが良い?」
そんな答えは、決まっているはずだ。しかし、紅ちゃんは口をつぐんでしまう。黙ったままでいると、また母さんが口を開いた。
「芳香のことはもういいの」
「……そんな!?」
「紅ちゃんの意思よ。紅ちゃんがどうしたいのか。紅ちゃんがどういう姿を、これから人に見せたいのか」
紅ちゃんは答えに困っていた。簡単なはずなのに、紅ちゃんの口からその言葉は出てこなかった。
「……私、この家でただ笑ってることなんて出来ない。だって、私は――」
「じゃあ、もっとよく考えて。芳香は何で、紅ちゃんのことを守りたかったんだろう。ハジメちゃんは何で、紅ちゃんのことを守りたかったんだろう」
急に、姉さんと横並びにされて、僕は驚いてしまう。僕は自分の答えを探す。紅ちゃんが酷い目にあうのが嫌だった。それはもちろんのことだ。でももっと明快な答えがあるはずだった。
「……」
紅ちゃんは口を閉ざした。そして、僕のことを見た。目が合うわけではない。きっと、僕の傷を見ているのだと思った。
「……それはね、紅ちゃんと居たいからよ」
僕と紅ちゃんは、同時に母さんの顔を直視した。母さんは呆れたような顔をしていた。
「芳香は嫌だったのよ。一番良い自分で居られる場所が奪われることを。誰かを守りたいって気持ちは、そういうことじゃないかな。ハジメちゃんもそうでしょ? 紅ちゃんと、みんなで居ることが出来ないのが嫌で、ずっとそれを取り戻したかった。だから、紅ちゃんを守りたかった。違う?」
「違わない」
僕は言葉を咀嚼しないまま、反射的にそう返した。母さんは安心したように笑う。
「芳香が居ないのは私も悲しいよ。そのことで誰かの介入があったのなら悔しい。でもね、紅ちゃんが戻ってこないと、芳香が居た場所も戻ってこないのよ。芳香のために復讐をすることと、芳香の居場所を元に戻すこと。芳香はどっちを望むと思う?」
母さんの質問に、紅ちゃんは何も言うことが出来ないでいた。
「あたしは昔みたいに戻りたい」
口を開いたのは唯奈だった。みんなが唯奈のほうを見る。
「確かに姐さんを呼び出したやつはムカつくし、それを黙ってた紅輝や麗も腹立つ。それでも、あたしはみんなと居たい。姐さんが居た頃みたいに馬鹿やっていたい。今日みたいなのは……絶対嫌」
唯奈の声は震えていた。姉さんが居なくなったとき、一番泣いたのは唯奈だった。今日のことは、そのときのことを連想させた部分があったかもしれない。
「私もよ」
唯奈に続いて、麗が言った。
「居心地の良い場所なんてそうあるものじゃない。色んなところに行って思ったわ。ハジメたちと居る時が一番心から楽しめてたって。その場所がまだあるのなら、私はその場所に居たいわ」
麗は紅輝を真っ直ぐに見た。それは麗らしいとても優しい表情だった。
「僕もだよ。ここは姉さんの場所だから」
僕も負けないように、紅ちゃんの背中を押した。紅ちゃんに重しを乗せたと言ったほうが正しいかもしれない。今、紅ちゃんはここに居るのだから。
「私も……新参ですけどね」
千愛莉ちゃんはそう言って恥ずかしそうに笑う。そしてみんなで、紅ちゃんの答えを待った。
紅ちゃんの体が震える。そして、ようやく口を開いてくれた。
「……私も。また昔みたいに居たい。唯奈と馬鹿みたいなことで喧嘩したり、麗に悪戯したり、ハジメに叱られてみんなに笑われたりしたい」
やっとそう言ってくれると、みんなは安心した笑顔になった。そして、紅ちゃんからは涙が零れた。
「な、泣くなよ、紅輝。あたしも泣いちゃうじゃん」
「もう泣いてるじゃない」
さっきの時点で危なかった唯奈からも涙が流れると、麗は呆れるように言った。やっと戻ってきた。僕らの居場所が。
「さ、じゃあご飯にしましょうか。今日はみんなうちで食べていってね」
母さんはそう言って立ち上がると、慌しく準備を始める。普段の二倍以上の人数に、どうやって食べさせる気だろうかと、この状況ながら心配になる。
「……唯奈」
泣いている紅ちゃんが、同じく泣いている唯奈の名前を呼んだ。
「……何?」
「た、誕生日おめでとう」
みんなが紅ちゃんを見て固まる。そして、確かにそうだと納得した。今日は唯奈の誕生日。
「……今言うか、それ?」
唯奈が反応に困りながらそう言うと、みんなは笑い出した。
食卓にはたくさんのものが置かれていた。人数分の皿は無く、紙皿なんかも用意されている。料理に関しても、父さんが買ってきた惣菜を加えて、なかなか品数が揃った。急ごしらえだけれどパーティーみたいだと思った。
「「いただきまーす」」
総勢七人の食卓は、母さんを大いに喜ばせた。父さんも女の子ばかりでとても嬉しそうだ。
「唯奈ちゃん、誕生日おめでとー!」
母さんが沸かせると、口々に唯奈は祝われていく。僕も昨日渡しそびれたプレゼントを渡した。
「今日、家は良かったの? 誕生日会」
「ハジメたちを探すときにもう断ってたよ。明日にするって」
それは悪いことをしてしまった。でも、今唯奈がとても楽しそうなので許してほしい。
「はいはい、ここで重大発表がありまーす」
お酒を飲んでいないのに相変わらずテンションが高い母さんがそう言うと、みんなは注目する。
「その一! 紅ちゃんはうちで暮らすことになります!」
「えー!?」
口々に驚いた声があがる。何故か、当の本人からもあがっていた。
「前から言ってたでしょう?」
以前していたのは、この話だったのだろうか。僕は初耳。それにしても、何故紅ちゃんはこんなに驚いているんだ。
「私、返事してないけど……」
「紅ちゃんに拒否権はありません。こんな問題を起こしたんだから!」
「う……」
叱られるようにそう言われると、紅ちゃんは気まずそうに俯いた。母さんはにっこりと笑う。
「紅ちゃんのお父さんにもそう言っておくからね。決定」
紅ちゃんは僕を見つめる。良いのか? といったところだろうか。
「紅ちゃんには首輪付けとかなきゃいけないからね」
と僕が言うと、紅ちゃんはまたがっくりとうなだれた。紅ちゃんと同居する。うちには部屋が余っているから、確かにちょうど良いことだと思った。
「ちゃんと監視されないと駄目でしょうからね、ちょうどいいでしょ」
「てか、紅輝は一人暮らしに向かなさすぎ」
「二人に用事があるときは一石二鳥ですねー」
みんなにもそんな軽口を言われてしまう。もう本当に拒否権は無くて、紅ちゃんは頷くしかないといった様子だった。決定、ということだ。
「その二は?」
唯奈が聞いた。母さんは今度は悪戯っぽい笑顔になる。
「ハジメがねぇ……」
何故か出たのは僕の名前だった。母さんは言葉を溜めて、みんなの反応を待った。
「僕が、何?」
不満に思ってそう言うと、母さんは咳払いをした。
「ハジメが……お兄ちゃんになります!」
父さん以外のみんなが、思考が追いつかないというように固まってしまう。一番追いついていないのは、多分僕だった。
「どゆこと?」
僕は馬鹿みたいになって言った。母さんが自分のお腹を撫でると、反応が良かったのは千愛莉ちゃんだった。
「おめでとーございます! わあ、何ヶ月ですか!?」
「三ヶ月」
母さんは三本の指を立てた。つまりは、僕がこの三本の真ん中になるということだ。僕らは顔を見合わせてから、揃って驚きの声をあげた。
母さんと僕はみんなを送っていくことになった。全然方向が違う麗が一緒に居るのは、車で迎えに来てくれる場所を、紅ちゃんのマンションの前に設定したからだ。これは、紅ちゃんはみんなで送らないと、とみんなが思ったからだった。
「あれが芳香!」
母さんが突然上を指差しながら叫ぶと、みんなは空を見上げた。空には雲がほとんど無く、しっかりと星が見えた。
「どれだよ」
呆れたように言うと、母さんは不満そうな顔で僕の方を見てくる。
「ハジメのそういう反応って、本当につまんないよね」
「しょうがないですよ、冷めた現代っ子ですから」
麗まで馬鹿にするように言ってくる。僕は麗を睨みつけた。
「星を見たときに、一番綺麗だって思うのを芳香って呼んでるの」
僕はまた空を見る。地上が明るいからか、見える星の数は少ない。それでも、いくつかの星はちゃんと輝いていた。
「じゃああれ?」
「どれよ?」
「あれかな?」
各々がそう言って、ああだこうだと言い始める。
「私はあれよ! ハジメちゃん! どれ指してるかわかるでしょ?」
「あれは金星だよ。いたっ」
僕がそう言うと、母さんは僕の耳を引っ張った。まだ体が痛いというのに容赦がない。みんなが僕らを見て笑う。
「そういうことを言う子はこうよ」
「……暴力反対」
「春香さん、ハジメに絶交されますよ」
紅ちゃんは苦笑いしながらそう言った。僕は照れくさくなる。
「やだー、それは困っちゃうなー」
「もういいっての」
母さんの言うことはともかく、確かに姉さんは今でも見てくれていると思う。そして、きっと喜んでいる。また昔みたいにみんな一緒に居ることと、新しい出会い、新しい命のことを。
「……何で、子供を作ったの?」
不躾な質問だと思う。僕は、この歳になって兄になる自分というのが想像もつかなかった。僕にとって兄弟は、姉さんだけだったから。
「何でって……そりゃそういうことをしたからなんだけど……。母親にそういうこと言わせるの? エッチねぇ」
「作り方じゃないよ! 何で今更なのかと思っただけだよ!」
僕が顔を赤くしてそう言うと、みんなが馬鹿にしたような顔で笑う。でも、僕の質問自体に興味があるのか、すぐにまた母さんに注目する。母さんはそれに気づくと、咳払いをしてから話し始めた。
「私が芳香を産んだのが十六、ハジメが二十歳なの。経済的なことを考えてそこでおしまいってなったんだけど、私はずっともう一人か二人くらい欲しいって目論んでたわ。大家族は私の夢だったもの」
うちの家計は平均的か少し低めか。父さんが言っていたような気がする。
「十六で産んだものだから、芳香が十四になると私は三十。歳が近いものだから、舐められてたまるかって思ってたら、案の定ぶつかっちゃってね。……何でこんな子を産んじゃったのかなって思ったこともあったわ。芳香の失敗をハジメちゃんにはしないように、とか思っていると、よりそれが芳香にとっては腹立たしいことだったんだと思う。芳香とぶつかっちゃったことで自信を無くして、欲しいって気持ちも薄れてたのよね」
母さんは寂しそうに笑った。
「でもね、ハジメちゃんに対して優しい芳香を見てわかったのよ。芳香は、本当はとっても優しい子なんだって。私が母親として未熟だったから、悪いところを出させちゃっただけだったんだって。私が芳香とちゃんと向かい合えるようになったのは、芳香が高校生になってからだった。そして、その頃に思ったんだ。芳香と一緒に子育てがしたいって。守りたい相手が居ると頑張り屋さんになる芳香なら強力なパートナーだし、芳香も喜んでくれるってね。でもそう思ってるときに、芳香は居なくなっちゃった」
みんなが歩くペースを落としている。みんな、母さんの話を聞き入っていた。
「なんか、何もかも失ったような気持ちになった。ずっと落ち込んで、落ち込んで落ち込んで。そして最近、やっと未来のことを考えられるようになった。芳香と一緒に育てることは出来ないけど、ハジメちゃんが居るしね。ちゃんと前を向いて生きていかないとって思ったから、まだ大丈夫なうちにもう一人子供を作ろうってことになったの」
母さんはみんなの顔を見回した。僕と目が合うと、小さく微笑む。
「芳香の分、みんなが代わりをしてくれるなら、私の願いは間接的に叶えられるわ。みんなは協力してくれるかな?」
「もちろん!」
「私も!」
唯奈と千愛莉ちゃんが間髪を入れずに返事をした。紅ちゃんと麗も頷いて返す。
そして、僕も頷いた。姉さんが居た場所に、その子が自然に入ってこれるように。そうすれば誰も寂しい思いをしない。
風が通り抜けた。僕は、姉さんに頭を撫でられた気がした。
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