冷徹な悪魔
「うわあ、くっくるなぁー‼」
ヒースリ
しかし予め用意していた罠に、その
プミアィエニの操る
と思って安堵したヒースリの判断は早計だった。
通路の隅、ヒースリの
各地点で交戦しているプミアィエニの攻撃は
みなが
♦ ♦ ♦
次々と撃破された
まだ残っている一部の
「一体……相手は何者なんだ?」
「マサルーセイ人だろうか?」
モディアーニが
「いくらマサルーセイ人でもここまでの能力はないだろう」
「大体マサルーセイ人でも
「最低でも『
そう言って、彼等は互いに顔を見合わせる。
その時、フレスピネスが恐る恐る口を開いた。
「もしかして、敵は一人じゃないかしら?」
「一人だと⁉ 一人で複数の
「そう言えば『
ソゥトーヒューイが可能性を述べた。
「
しかし
「我々は圧倒されたんだ。それを一人でできるものか! 機体性能は同等。数はこちらが優勢。それでこちらはただ負けたのじゃない、完敗だ。
「では
フレスピネスの指摘を受けて
「敵にこんな『化け物』が何人もいるなんて流石に考え
信じ
彼等の間には、戦闘前に伊佐那 潤が感じていたのと同じ戦慄があった。ここに至って初めて、敵の恐ろしさを思い知ったのだ。
しかし彼等の推測は、まだ真実に届いていない。
「
『絶対に勝てない敵』
そのようなものは、あってはならない。絶対にだ。
敗北した
「……後、一度だけ出撃する」
「待ってください‼」
ただ一人、フレスピネスだけが反対する。
「無駄に損害が増えるだけです!」
「分かっている。だが数ではないのだ。この
ただし、これで最後にするぞ」
「テレイネハ
辛うじて生き残っている
「フレスピネス、あたしの分も頑張って。敵をやっちゃってちょうだい!」
フレスピネスは親友のテレイネハの言葉に無言で首肯し、眼前の画面に集中する。彼女は
それさえもプミアィエニの計算通りだった。「数ではない」と言ったヨレンゼ・ラーハンセ
そして叩き潰す。
この時のプミアィエニは嗜虐性はないが慈悲もない、最大の成果を最大の効率であげる冷徹な機械になっていた。
それは、プミアィエニの
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