それは決して奇跡ではない
「一体、どうなっているんだ?」
「同じ
射撃の精度とタイミングは
そんなリアサターセの疑問をスフォーセネが否定した。
「あたしたちマサルーセイ人は
「どういうことだ?
「変わるのよ。動き回る
さっき三方から攻撃したでしょう? あれがその典型、【
他にもあるわ。予め敵の出現位置を予測して照準を向けているのに比べて、相手を発見してから旋回する方が後れを取る。仮に反撃が間に合ったとしても、照準を大きく動かす方が微調整するよりも命中率が低い。この戦闘は明らかに味方の方が敵よりも
「『味方』だと?」
「あれは
こういった
「なるほど、
既にハッキング元の特定を諦めたリアサターセはスフォーセネの説明に頷いた。二人は
♦ ♦ ♦
あっという間に五機も撃墜したミアの手腕に俺は驚いた。まさかここまでとは! もしかしてLHS 311でもこうだったのか? ミアの三機の
一方、監視カメラによると
『
『
監視カメラの利による
通路の壁はある種の
だけど今回の作戦で、壁面の一部に別の材料がミアたちによって埋め込まれていた。そこでは
他の場所でも同じ作戦でミアは
また、
いや、正確には同士討ち、どちらも
♦ ♦ ♦
「また倒した!」
「
元々、
いつか誰かが勝利するだろう。そしてそこから創られる輝かしい『歴史』という建物の、誰も注目しない土台になろう、そう彼等は考えていた。誰かがその役を演じないと未来は来ないのだ。
しかし『歴史が変わる』その瞬間が今だとは誰も思っていなかった。
誰もがそう思った。
だが実際は
「見て‼」
スフォーセネが
「撤退を始めた⁉」
半ば信じられない、との想いでリアサターセが
「勝った……のか?」
そこには、手に入ることはないと思っていた現実が、勝利が映っていた。
「勝った、勝ったんだよ」
「俺たちの勝利だ!」
信じ
しかし、
「ちょっと待って。みんな見て!」
スフォーセネが再び
事態は、まだ終わっていなかった。
彼等の誰も、その『味方』の正体がプミアィエニだと知っている伊佐那 潤でさえも、
掃討戦だ。
プミアィエニは最初の宣告通り、『
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