「人は自ら考え、選択していく生き物だよ」・選挙 理解を深める場とそのエロスとか

~翌日~



須墨 誠:さて、次は私でいいかな?


柏木 透(カシワギ スイ):Zzz……Zzz……Zzz…


山吹 光流:どうぞどうぞ


吉野 翠:何話すの?


スボク マコト:『みんな選挙に行かない、めんどくさくて』


藍影 愁:……………………

ヤマブキ ヒカル:………………

緋桜 如月:……………えっと、……どうした?


ヒカル:マコト様がご乱心だぞぉ?!!であえー!!であえー!!!


アイカゲ シュウ:マコトさん?、内容はわかるのですが、えっと…もっとなんかこう…僕はテーマがあって、このメンツを加味した上で賛成反対派みたいな二分していくいいテーマでいくと思ったんですが…。どうしたんです?


マコト:いや、私も別のテーマで話したいことはあったんだけど、どうにもこの話をしたい衝動に駆られてしまってね。実際悩んでいて、みんなに少し知恵を借りたいと思った次第なんだ。


ヨシノ ミドリ:えーと…まぁいいけど…でも選挙なの?あたし達はいいとして、シュウとヒカルは一年でまだ19歳でしょ?


シュウ:そうですね、選挙権ありません。ってか…


ヒカル:選挙に興味ありまっせ~~~~ん♪

シュウ:ラッスンゴレライの手やめなさい


マコト:そこなんだ、今日話したいのは。みんな20歳になってお酒とたばこ位にしか興味がないようで、この国を動かしていくことに参加できる権利について面白味を感じてないようなんだ。この前も選挙があったから、誰に入れたかで議論したかったのに…。


ミドリ:そりゃあマコトみたいな人間は稀でしょう…。


シュウ:ってか今日ここで議論する内容って下手すりゃそれになってたってことですか…?


キサラギ:絶対却下だわそれ


ヒ:知らない知らない知らないww。それ絶対ついていけませんwww………………それよりも酒やたばこ以外にも興味はR—

シ:言わせねぇよ!!?


マ:……………それ以前の問題だと思ったんだ、今回。日本の将来を担う者として啓蒙活動なんてものは各々の考えがあればいいとも思っていたが、あんまりだと思えてならなくて。考えの押しつけは良くない。しかし、少しでも興味が湧くような話だけでも自分としては何かできればと思ったんだ。みんなの選挙に対する興味の湧く部分をできれば探りたい。


シ:あ~、選挙に興味、ね。もうすぐ18歳からでも選挙OKでしたっけ。自分としてももうすぐ来る話ですし、なんか下手なりに考えるものさしとかあるといいですね。


キ:ん~…今日はまぁ、じゃあ、『どうやったらみんな選挙にいくようになるか?』か?。


ヒ:ほうほう…大人なお話し合いというやつですな

シ:増せた幼稚園児混ざるな。納豆にネギ混ぜといて


キ:いいんだけどよ、一応聞いときたいんだけど、これ、発見か?


マ:講義で一緒になる気心知れる10人みんなに訊いてみたら行った人は3人。行かない理由を聞いたら「めんどくさい」と。行った人も「なんとなく」とか「そんなペラペラしゃべりたくないよ」と。


キ:そういう発見ね…。

ヒ:なんか切ないね

ミ:聞くだに日本の将来が危ぶまれるわね…

シ:いや、言わせてもらいますけど日本オワタなんて言葉すらもう使い古されたスラングですし。そんな世の中じゃポイズンですよ。


キ:言いたいことはツイッターででもつぶやいとけ、話始めようぜ。今じゃ反町もはねっ返りつつも警視庁に勤めるようだし。テーマはあれだが、これかなり骨太な感じになるだろ。


ヒ:とっても…大きいです…


シ:…………。…問題点、ここで挙げられるならみんな選挙いくんじゃないですか?


ミ:漠然とし過ぎてるわね。


マ:念のため言っておきたい。今回、ハッキリさせておきたいのは議論・ディベートではなく、ブレインストーミング、アイデアの乱立が目的だ。みんなのアイデアに対してなるべく批判・批評よりも発展、称賛できる点をなるべく見てくよう努めてほしい。テーマとして危険な部分があるからね。


ヒ:先生~、いつもと何が違うのかわかりません。


シ:ま、このテーマでこの面子に限ってケンカは無いでしょう。土台がありません。


スイ:んん~、ケンカ、よくない…


シ:ですね♪


キ:(危険……議論………でもわざわざ警告………?……。いや、ケンカとかより若者らしくアホみたいな話でも盛り上げて話がしたいってとこだろうな…『話の発展』…その為のすりこみ…自覚なくやってるのか…それとも…シュウのような言質を取りたい…はないな、流石に)


マ:とにかく、意見を尊重してく方向で。ま、いつも通りかなww


キ:(ま、敵意なんてない…ケンカはなし…謀略なんて児戯…………にしてもバトルジャンキーだなぁ…オレ。…あ!、オレへのセーフライン、牽制かぁ………)


シ:何ふせってるんです?僕からいいですか?ヒカルがあんまりなので


ヒ:どうぞどうぞ


シ:えっと……。…マコトさんを支持するのや、この話を始める前にしときたいってのと、自分個人の少なくとも興味に関してとっかかりのヒントにならないかなって話で…。僕は毎年コミケ、コミックマーケットに通ってるんですが、そこでは同人誌の売って買ってが行われてます。同人誌がどういうものか、すでにみんな僕らの愚行あれこれで知ってると思うけど、


ヒ:エロ本だよね


シ:違います。ざっくりだけど、例えば自分の気に入った作品のアフターストーリーとか、気に入ってるシチュエーションや絵の構成を考えて自分の物語を作ったものが同人誌です。エロになるのは本能と服描くのが面倒なせい。


マ:同人誌の定義は知っているよ、同じテーマやものに関して同好している間でやり取りする情報誌だったのが始めで、今やかなり広義的なものになっているね。それで…コミックマーケットがどうしたのかな?


シ:コミックマーケットの理念は創設から現在の約40年全く変わってません。それは『表現の自由を考えよう』ということ。


マ:ふむ。憲法だね。

ミ:え、コミケって憲法を考えてんの??

ヒ:エロ本なのに??


シ:ああ、もう!じゃあエロ本でいいですけど!とにかく、国際展示場に毎年夏冬そうして作って買って売ってを通して、その表現がダメって話が出たりするんですよ。残虐描写、エロとしてもどこまで描いていいかとか、単純な二次創作というグレーゾーンの再定義や審議。


キ:他には新しい表現方法の開拓・発見とその発表、モノを生み出す畑・土壌と考えれば世界一の場所だな。


シ:他にも諸々、金が絡んだり、誰が考えたかを発端として表現の自由が危ぶまれることが常にあって、コミケはここをきっかけに一度みんなで悩んでみようって思想があるんですよ。


キ:あ~、だいたい何言いたいか見えてきた。


シ:まずはとにかく、始まりは『知る』。考えるきっかけ、その為の『場』としてコミケは毎年なるたけ誰の迷惑もかけない盆と年末に国際展示場を丸々借り切って世界最大規模の同人市を開催してるんです。


マ:なるほど、作品や手に持てる具体的な例をその場で感じること、それがどういう価値を持つのか、そこから自分の感想、価値観や倫理観を形成して良し悪しを判断し、そうして初めて議論の場へステップアップ…素晴らしい…。今度のコミケに私も参加していいかな?


シ:はい、喜んで!


キ:おい、牛角、今日はマコトの議題だったはずだろう。何てめえの宗教勧誘してんだ悪の組織。ショッカーか、ショッカーなのか?


シ:…………えへへ。たーかーのーつーめー♪ああ、首はやめて!首は!!!


ヒ:ぼくは面白いから参加してたけどそういう面があったんだね~。そりゃ、手に持って、直に見て、「これがアウト?なんで?」って思う時あるかも。シュウと一緒に見た、売りながら長蛇列前にしてなんか本ひとつひとつになんかキュッキュせっせとマーカー入れてたのは雰囲気が笑えたww。いつも「クレーマーってどこにでもいるんだね~」とか「人それぞれ」とか思ってたけど、ああいうとこで「なんで?」を追究すれば二次創作とか表現の自由に対する『理解』になってたのか~。あの時聞きそびれたけどサインだったの?


シ:許してアゲテ………。…………………


ミ:??


キ:…たぶん、運営側からの当日頒布物確認による修正指示だな。>パン!<(手を叩く音)モロだったんだな…きっと…あ、わり、ちょっとコバエいた。コミケ運営してて一番法律から諸々まで表現に理解あるとこからのダメ出しだ、修正しなきゃ売ることは許されてないし、そこを破ると金輪際出禁くらう。壁サークルのような人気あるとこでもやらかすとこあんだよ。想像してみ?当日、本は会場郵送にしといて出来上がった後に運営に検査入ってダメって言われて、あと数時間で会場なのに何百何千と積まれた線数本とは言え修正の必要な本の山、売り子だけでも大変なのに、作家と読者が会えることが売りなのが完全に仇となり目の前で開くことも恥ずかしい本を作者自ら開いて一番恥ずかしいところをちょっと恥ずかしくないように修正、それを買う人がいなくなるまで。ファンとは言え人前で恥辱に恥辱を上塗ってく上に、何より、あそこで買うのに待たせて一分一秒買い手の足を止めることの意味を知ってれば知ってるほど募る申し訳なさとか、目の前で待たせてる読者の冷たく鋭く刺さる視線とか、これでファンが減ったらとか、逆に「この作者はほんとしょうのない奴だ」という生暖かい視線やヲタのそんなにたぁ…違った、にぱぁ♪なのですが向けられても………………………惨劇だな


シ:いやああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

(他人事とはいえ背筋の寒くなるとんでもねぇもん覚えてやがって………あの時顔ひきつってたんだよ、笑えねえよあんなもん…!!)


マ:…………フム、ミゴトな…これが『絹を裂くような悲鳴』か…そうか…そうか…


ヒ:メーデーメーデー!衛生兵!衛生兵はいないか?!入江さんか鷹野さん呼んで!!雛見沢症候群発症患者二名確認!!!!!


シ:ふひひひひwww、殺せぇ~www…殺せよぉ~…wwwwww


ミ:えーと…結局シュウは何が言いたかったの?話始まってもいないのにもうかなり話したよね…。


シ:えっとつまりですね…………すいません、キサラギさん、手を叩きながらそれ言うのやめてください………わかりましたもう手を叩かないでください、……ヒカルェ?。………とにかく、こうして今、議論する『場』を作った。その点でマコトさんを支持すると言いますか。そんなとこです。


ミ:???


キ:あ~………今日よほど難儀するぞ、やっぱこの議題。いつもあれこれ話を用意できるシュウがほんと自分の趣味の範疇でこういう感じのつながりでしか話せないんだからな。


シ:はい……。…この後、申し訳ないんですが、話がどれだけ進んでも僕の交差できる部分は表現の自由という点くらいだと思います。コミケを交えてね。


マ:まぁ、でもやはりヒントはあったね、議論する為の『場』を作る重要性…。メディア上で人が多いことや夏冬の一つのイベントとして取り上げられてて私も知ってはいたけれど、曲りなりにもそうやって周知させて、ゆくゆくは参加、そうして………なるほど、あそこはとてもいいサイクルを築けているね。


ミ:『場』を設けるねぇ…。ま、あたし達は今こうしてもう話してるわけだし、今更な話よね、早く次へ進むべきじゃない?


マ:ふむ…だが重要なことだよ。つまり、シュウ君が言ったことをこちらに置き換えるなら、選挙で影響し、見て感じ取れるモノ・事例を目の前に用意するとより問題を見やすかったり話しやすくなると言える。ただ話題を振るよりこれはかなり有効でいいことだと思う。ありがとう。


シ:いえいえ…それだけなもんで…

マ:いやいや…立派だよ

シ:いえいえ…

マ:いやいや…


キ:お前ら……それ以上やるとカプネタで今度の会誌に挙げるぞ


シ:それはやめて!!



つづく。

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