第2話 現在/通常

 これまでの失敗から、スコーピオンでのプレイを止めて暫しの時が経過。

 せいぜいイベント関連でとして駆り出される程度にしか使用していなかったが、のぞむかなえに物心がついてファンギャラを始めたことがきっかけとなり、彼らにレクチャーするためにつかむはスコーピオンを引っ張り出す。

 普通に遊ぶという名目で行った四度目のキャラチェンジにより、スコーピオンは緑の衣装に身を包む軽装備アバター「ナミヲ」へ変貌。


 強くなり過ぎて同じ過ちを繰り返さないように、ナミヲ態のステータスにはプロテクトを施す。これは掴のようなである。


 高跳躍ハイジャンプスキル。そして装備した武器が自動的に二つになる二刀流スキルを配置。これにより高い攻撃力を獲得しており、制限で魔法を使えなくしているので代わりに武器に魔法属性を付与している。そして若干だが足を速く設定。偏ってはいるが、培ってきた経験により充分に戦える。なによりも望や叶と普通に遊ぶことが目的なのでこれ以上の強さは不要。


 初心者用クエストに挑もうとしたが、望は既にギャラクシアでプレイしており、叶も彼に同行して要領は理解していたため、普通のクエストに挑戦。


 望のアバターはイグニス。武器は刀。

 叶のアバターはイーリス・フローラ。武器は銃剣。


 ナミヲには二刀流と最も相性が良い双剣を装備。

 ナミヲとイグニスで敵モンスターへ切り込み、イーリス・フローラは後方から銃弾を浴びせつつ接近して斬り付ける。


 これ以来、ナミヲを使うのはもっぱら彼らと遊ぶ時だけ。後に三条さんじょう三兄妹や仁とも協力プレイするのは別の話。


 最も、昔はよく三人で遊んだりしていたが、今はそれぞれ学業と仕事を抱えているのであまり集まっていない。それに伴いナミヲの使用頻度も無くなる。


 前のようにとはいかないまでも、たまには皆で集まってクエストに挑戦したいと密かに考えており、それは望達も心の隅で思っている。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る