第7話 メンバーはすべて海外組
ワールドカップを目前に控えた5月、日本代表最終メンバーが選出された。
その発表記者会見は、衛星放送によって世界中へと中継され、日本人はある種の
もちろん全員が海外組だ。つまり、海外の強豪チームに所属し、その実力で生き残っている
見慣れたユニホームが並び、国歌が流れ、国旗がはためく。
選手達は、その背に重い期待を背負い、立ちふさがる強豪国を撃破していく。
かつて予選を勝ち抜くので精一杯だった代表チームも、今や優勝候補の1つにまで評されるほどに成長していた。その勇姿は、世界に散らばった多くの仲間を勇気づけ、たくさんの夢と希望を与えていく。
彼らが活躍しているかぎり、世界は日本を忘れない。
勝利のたび、選手が流す大粒の涙。
それは、沈没してしまった祖国への追悼の涙であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます