魔獣使いのサモナーを探せ After
「意外な展開になったな」腕を組んで、モニターを見つめる玉川主任。
「こちらで想定していた物とだいぶ変わっています」
何やら端末を叩きながら、鶴川研究員が言う。
「こちらの意図する方向へと干渉を試みたがこれほどとは」
「やはり、人数が増えると不確定要素が増えて対応が困難になりますね」
手元の資料を見ながら、町田研究員が答えた。
「夢の中の世界を外から操作する為には、一人の方がやり易いか」
モニターに映る、ストーリボードを見ながら思案する玉川主任。
「複数人数でのデータベースも構築しないと、開発側から横やりが入りそうです」
「落としどころがむずかしいな」
端末のデータベース情報を確認していた、町田研究員が
「しばらくはペア同士のデータを増やした方がいい、と進言します」と発言した。
「そうなると工程の見直しが必要だ。 一週間ではどう考えても足りない」
玉川主任は、頭を抱える仕草をした。
「開発へは今回のケースを報告し相談の上、試験期間の延長を早急に申請します」
「社内研修の人数も絞り込むべきだろうか」
「今と同程度もしくは3割増し位が妥当な気がします」
「ふむ、ではそろそろ外部の人間からも募集をかけてみるか?」
「出来れば社内の年齢層を上方に広げて欲しいです」
「ん? それはどうしてかね」
「50代60代といったゲームで遊ぶ事を辞めた世代のデーター収集は、今後必要と判断するからです」
「そういえば、今回はVRゲームに関心のある20代や30代が殆んどだったか」
「40代もいますが若干、とはいえ全体の1割にも達しておりません」
「VR-HMDデバイスを購入するだろう子供のいる世代の親も取り込め、か」
「子供が買うには、まだまだ価格的に高いという点を考慮すべきです」
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