魔獣を手なづけろ 02
「鞭、か。そういえばサーカスのライオンとか調教するのに使ってましたっけ?」
鞭を受け取り、皆に尋ねてみる。
「そうね、そういうイメージあるわよね」姐さんが頷く。
「そういえばぁ、体とかを叩いちゃだめじゃなかったかなぁ」
何かを思い出すような仕草をするポニテ姉さん。
「試しに、床を叩いてみるのはどうでしょう」そう提案するバリトンさん。
ダメ元で試しに鞭で床を叩いてみる。
ビシッ、ビシッ 思ったより大きな音が室内に響くな、これ。
魔獣が、こちらを向き「ガウッ」と戸惑ったような鳴き声を出す。
「ひゃ?!」姐さん、そんなにびっくりしなくても。
ん? 巨躯な魔獣がブルブル震えてるように見えるな。
「あれぇ?
「なんか、さっきと比べて大人しくなっている気がしますな」
「なんか、びっくりして損した気分」
「これでこのイベント、クリア出来れば楽勝なんだけどなぁ、どうなりますか」
本当に魔獣を手なづけるだけでいいのかな? なんか忘れてる気がするんだけど。
「ガルルルルッ」と、低い鳴き声が部屋に響く。
ん? 魔獣っていってもこいつ召喚獣だよな。 あ!
「バリトンさん、バリトンさん」
「どうした? 青年よ、顔が青いぞ」
「大変な事に気づきました」
「おトイレにでも行きたいの?」
「姐さんはだまってて!」
「むぅ、ひどい!」拗ねた顔もかわいいな。
「こいつって
「だから、どうし…… あ!」
「そういうことです。」
「ああ~!。 あの
「そうですけど…… ポニテ姉さん、その口調なんとかなりません?」
「これが私のぉ、インディヴィデュアルなのよぉ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます