貴方の思いをキスで表現せよ 04 (3/17改稿)

 ふてくされている俺の方を見ながら、

「ちょっといいかな、と聞いたんですが、おーい」

ポニ子ちゃんは、笑顔が一転して怒りの表情に。 あら、コワ可愛い……


「うるさいな、聞こえてるよ」ぶっきらぼうに、答える俺。

「先生、次は私なんだけど?」明らかに不満げなポニ子さん。

「申し訳ないが、私は次の授業の支度があるんで早くして欲しい」

いい大人なんだから、余裕あるところ見せてほしいなぁ、ジャージ先生。


「あー、他の先生方もそうなんですか?」とジャージ先生を無視して聞いてみた。

「私は大丈夫だぞ?」銀縁メガネをくいっとかけ直して答える白衣姿の先生。

「確かに用事はあるといえばあるけど、君のキスは楽しみにしてたしぃ」

ワンピース先生、なんだろう余裕あるな。


「ポニ子さん、ギャル子さん、順番変えてもいいかな?」

「あ、あのぉ…… 私もいるんだけどぉ」ロングヘアの彼女、忘れかけてた。


「ふん、つまらん。 なんで、こんなゲームに私がつき合わされなきゃいけないんだ」

「そんな事、今更言い出されても、俺だって困ってるし」

「嘘つけ。 お前、出て行った女生徒前にして鼻の下伸ばしてたろ」


「そ、そんな事……」つい、声が出なくなる。うん、ちょっといい気になってた。

「だらしない奴、だいっ嫌いだ」

続けて、耳に入ってきたのは「はぁ、なんでこんな奴の事……になっちゃったのかなぁ」

はい? 今なんて?


「嫉妬したんだよ、くそっ。 おい、こっち向け」

「な、なんでだよ」嫉妬?ええ? ジャージ先生? その前なんて言いました?


「いいか、お前らキスってのはなぁ、こうすんだ!!」


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