琴線

人は、身体の中にも、外にも、いろんな線が張り巡らされている。


表層を覆い、強制的に武装していた線が

切れてしまったような、緩んでしまったような人は、

ピンっと張り直して、少し立て直す必要がある。


心の中で色を失ってしまった線は、

誰かの発する一言で、奏でられる音で、

色鮮やかさを取り戻すかもしれない。


いずれにしろ、

適切な張り方、保ち方を分かっている人なんてわずかだろう。

分からないなりになんとかしようともするし、

無理だと諦めて誰かの何かに頼ろうともする。


私達は、自分の、誰かの琴線に触れ合いながら生きている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る