執拗低音
夢よりも痛みの僕らの喜びの
執拗低音の喜びの苛まれる痛みの夢よりも闇の僕ら
苛まれる僕らの執拗低音の夢よりも痛みの喜びの闇
喜びの執拗低音と闇の痛みの僕らの喜びに苛まれる
温もりを求めていたはずが現象としては逆で
過ちばかりを繰り返してもう諦めてしまう夜
けれども足りない事だけは確かで
どこかで望みを捨てられないことだけは確かで
明日を待つ
昨日を
明後日を重ねて一昨日をお揃いにする
今が暇なら
死を歯牙にもかけぬ詩を手がけて
苛まれる闇が執拗低音
連なっていく暗がり
言葉が持ってかれて
ぐうの音も出ない
音を
ずるの手も打てない
やがて蛙がやって来て
「君の苦しみは特別でも何でもない」と
それだけを言って去る
どこにも出かけない
どこにも君はいないから
燦然と輝いて判然としない輪郭
どこへも向かわない
届ける相手がいないから
完全な計らいで万全な比較
誰も君とは違う
それは悲しみであり救い
過ちばかりを繰り返して蛙にすら呆れられる
間違いばかり執拗低音
正解の記憶なんてとんとない
自分を御しきれずにまた繰り返し間違える
きみにかける言葉をずっと探してる
ひかり
雑音とソナタ
どうしてなのか
たぶんわかってる
旋回する正解
手には届かない
とてもじゃないけど
どうしても
生きている証だと思うのに
蛙がまた現れて
僕を薄く笑い
何事かを言って去る
よく聞こえなかった
もう現れないだろう
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