乾く間もないボンドを
乱雑に並べられた葛藤
読まれもせず積み上がる本と
乾く間もない木工用ボンド
誰も知らないイディオムを作る
僕のためにそこにあるものでありながら
君の生きる音色に
僕がすっかり騙くらかされてしまったみたいに
ちょっとくらい
明日を待ってみたくなる
きみが明日もステップの中にいる保証はない
遠くて近いもどかしい距離を越えて
君の声を掴むことぐらいはできるさ
残響の先に君の心音がある
それが悲鳴であっても
プロポーズであっても
触れることくらい訳ないよ
涙がもし零れるなら
その滴りで積み上げた本を溶かしてしまえ
乾く間もない木工用ボンドを
指で
ほら
もうすぐ僕の組み上げたイディオムが届くよ
涙ながらでもいい
どうかうまく騙されてくれないか
Don't Worry, Be Happy!
四分の五拍子に合わせて
蛙の合唱が始まる
やつらときたら陽気なもんさ
梅雨が近付いているからじゃない
年中あの調子なんだ
自分が馬鹿みたいに思えるし
実際そうなんだろう
けれど生きていくのは
少しだけ辛い
You are just so cool!
Please become my poem!!
乾く間もない木工用ボンドで手を汚して
指と指を絡ませ合おう
全く頼りない力だけど
固まればそれなりに
僕らを繋げてくれる
最初から最後まで僕自身のためのレトリック
思わぬところできみを騙すことができたなら
乾く間もない木工用ボンドで手を汚して
信じてみるよ
僕らの生きる希望ってやつを
Don't Worry, Be Happy!
次に見たらもう角度を変えている
なんとはなしに眺めながら
孤児の言葉を先立てて
僕はひとりできみとは別な道を歩むよ
剥がした時の指の痛みを覚えてる
木工用ボンドなんてそんなもんさ
ポケットに入るくらいの希望でいい
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます