第11話 暗闇の海から数年前の青空
そうだ、僕にはやるべきことがあったのだ。ね、かおる、、、、、!
そう感じながら二十数年前の、僕は海の中にへたり込んだのだった。精神的、身体的な疲れが一気に吹き出したからだ。僕は彼の助けで暗闇の海から這い上がり、タクシーに乗って電話のある場所まで行き、かおるのお母さんと、仲のいい、かおるのことを知っていた女友達二人に、無事を連絡して、佐賀の会社と僕の実家の、中間地点にある福岡の、中九州支店の近くにある、一度胃潰瘍で入院したことのあるかかりつけの病院まで、タクシーで連れて行ってもらうようになり、そのまま眠った。時計は午前三時を回っていたのは記憶に残っている。気がつくと病院の先生から、緊急入院ではないが、胃潰瘍と精神的なもので、一か月間の入院と安静が必要と診断されたが、会社のこともあり、そのまま入院というわけではなく
薬を飲みながら、半年後に、入院となった。その後、かおるの死と、事故の被害者として、いろいろなことがあり、佐賀のアパートも引き払って、佐賀の健康センターからの会社通いとなった、、、、、!
そのころあいつらは大変な思いをして、捜してくれたのだ、、、、、!
歩道橋の上の僕は、ポツリとつぶやいてみた。あのころから僕の頭の中で雑音が聞こえるようになり始めた、吸うのを忘れていたタバコの灰が、いまにも落ちるぞと言わんばかりに反っている。僕はそっとその灰を、携帯灰皿に落とし込んで、雑音が聞こえる青い空を見上げた、、、、、
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