国家


 大陸の名前はリドフィリア。



◆帝政アグラレシア

 大陸の東を支配する強大な国。

 騎士道を重んじ、軍事力に優れる。

 先代の皇帝は軍拡を推し進めてきたが、現在の皇帝はどちらかといえば穏健派。

 ナハトミカ連合や周辺諸国との間で小競り合いは頻発しているが、それ以上に大きく発展したりはしない。

 土地の西方では工業が発達しているが、東方では広大な平野部で農業が発達している。

 少年皇帝ミカゼは、若輩ながら、数々の改革を推し進め、成功させてきたとされる。

 軍事にそれほど力は入れていないように見られるが、必要がないと理解しているからだとも言われる。

 ナハトミカ連合国の瓦解は数十年後には確実と、見る者が見れば言える。その時に備えて内政に力を入れているのだとも。

 それより近年は、属国であるタリハカの一部族を率いる少女がやたらと反抗的であり、頭を痛めているのだとか。




◆ナハトミカ共和連合

 リドフィリアの南西にある中小十六の国家による連合国家。

 アグラレシアの侵攻を警戒して結ばれた。

 連合会議により選ばれた代王により統治される。

 代王は各国家の持ち回り。四年で交代。だが、近年はエヴァレシアとフレシオンの二国で、代王権は行ったり来たりを繰り返している。

 アグラレシアとの間で緩和状態が続いているためか、連合国家間での駆け引きが多くなっている。この状態が続けば何れ連合は崩壊し、その後は帝国に蹂躙されるだけだろう。そう予測する者もいるが、打開する方策は導き出せないままにある。




◆エルレア

 最南端にある国。

 小さな国だが、聖地エルレアを有し、リドフィリアに広まる二大宗教の一つアテマリス信仰中心地となっているために攻め込まれることはない。

 風土穏やかな観光地でもあり、アグラレシア、ナハトミカ問わず、各国有力者の別荘なども多数存在する。



◆ボルア

 大陸北方にある森林に覆われた寒冷地。

 国土はアグラレシアに匹敵するが、厳しい土地であることもあり力はそれほど大きくない。

 もう一つの宗教であるティオリア信仰の聖地ナガンを有する。

 聖地ナガンはかなりの高地にあり、辿り着くことすら困難だとか。



◆ナノーグ

 西方の海にある島国。

 精霊信仰が今でも盛ん。

 実際に精霊の目撃譚が多い。

 自然豊かな四季に満ち溢れた土地であり、東方同様、かなりのポテンシャルを秘めた国。



◆東方

 かつて世界を席巻した緑目王朝の末裔が暮らす国。

 他国とほとんど交わることなく、独自の技術を未だに発展させ続けているとか。

 謎に満ちているが、大陸から憧れの目で見られることも多い。

 一種の理想郷と考えている人もいるのだとか。



◆グリキア都市国家連合

 ナハトミカの南方島々にある都市国家連合。

 商業が盛んであり、独自の軍事力を持たず、傭兵軍が存在するのみである。

 国の運営は完全に共和制。

 四年の任期で大統領が選出される。



◆タリハカ

 アグラレシアの南方にある国。

 アグラレシアの属国。山岳地帯が多く、人々の多くは遊牧生活を行っていた。アグラレシアと起源を同じとしている?

 いくつかの部族の集合国家である。また、帝国に対する代表部族は三年に一度、族長会議にて決められる。

 現在、代表族はヤッハ族となっているが、ヤッハ族の任期は後二年残っている状態で、族長のゾムズが病死したため、一人娘のアンが継いでいる。

 必然的にアンもタリハカの代表となっているわけなのだが、このアンがまた「お転婆」として有名だったため、アグラレシアとの間で何か問題でも起こしやしないかと、他の族長たちは気をもんでいる。



◆フィランシェ

 ナハトミカの西方にある国。

 代々の王は魔法使いであり、真王と名乗っている。

 現在の真王は十七歳の少女――ルネ・シルヴェーヌ・レジーヌ・クレティエンである。

 至宝と呼ばれる天才少女であり、久々に現れた【アーク】でもある。



◆ルエトリア

 フィランシェの北方にある海洋国家。

 カリスマ性のある王ジグリット・ハルハーゲンにより軍備増強に努めているとか。

 ボルアとの間で小競り合いを繰り返し、近年何かと不穏な空気を漂わせている。

 ボルアとナハトミカとの国境線上にある山岳地帯に封土王朝の遺跡が隠れているらしい。

 近年のルエトリア軍備の増強は、それを手に入れんがためだとか。



◆イベリア

 他国と干渉を拒む謎の国家。

 亜人たちが多く暮らしている。

 頂点には竜帝と呼ばれる者がいるらしい。

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