第五十一話 密入国
「さて、起きてくだされ!行きますぞ!」
「え!もう!?」
幸村は、
「うん、早いほうが良いわ。行きましょう!」
すでに起きていたのか、ミラナが
「
ミラナは、送りに出たテンに手を振る。
「バイバイ!」
ミラナに懐いたテンは小さな男の子らしい
幸村はギサック翁の娘夫婦に
「
幸村たちとギサック翁は南の緑の濃い山へ向かって歩きだした。
「
ギサック翁は言った。村の道から、
「これは、たいへんな道だな。こんなところが通れるとは……」
幸村は枝をかき分け坂を上がりながら言った。坂の下にいるミラナに手を貸す。才蔵はミラナの後に
木の間から見える
「さて、跡を残したくなかったので草木を切らずに来たんじゃが、このあたりまできたら良かろう」
ギサック翁は言うと
「あと、どれくらいで着くの!?」
「あと少しじゃよ!ほれ着いた!」
急に
幸村たちが立つ
「カヌマ
ギサック翁は白い髭を
「ここがカヌマ……お父さまが亡くなられた国……」
ミラナは遠く南の
その
少しの
ギサック翁が、その沈黙を破る。
「聞くところによると、
「ありがとうございました」
幸村が礼を言うと、ギサックも頭を下げた。
「こちらこそ。道中気をつけて。
。馬も預かっておりますしな。待っとりますぞ!では気をつけて!」
ギサックは言うと、来た山道をもどって行った。
幸村が言う。
「まずはコモロウに行って、馬を手に入れよう」
幸村たちは東に見える街へと歩きだした。
石畳の道を東へ行くとコモロウの
冒険者のウェダリアへの行き来が禁じられたためか、その姿は少ない。
幸村は言う。
「才蔵、
「
才蔵は、人混みに
幸村とミラナは馬を三頭買い求め街道入口にもどると、すぐに才蔵は帰ってきた。
「ガイロクテイン
「そうか、ご
幸村は言った。ミラナが言う。
「そうね、行きましょう。どんな人か早く見たいわ」
ハセガキラの街を
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