第十五話 二人の将は考える
(果たして、攻めてくるのか……?)
「敵が来るやもしれん。
兵たちは
幸村は、南に
「どう見る?」
佐助は
「はて……どうですかな。
「うむ、頼む」
佐助は
幸村は城門の上の
何やら、ジュギフの兵たちが、慌ただしく動き出した。だが
(……これは、まずい……)
そこに佐助が
「
幸村、うなずく。
「守りを固めているか?」
「はい、あの
「……そうか。佐助、ご
佐助の労を労うと、幸村は考えだした。
恐れていたことが
それから
幸村たちウェダリアの
ウェダリアの
守るに強い
ガイロクテイン
そこで、
「ウェダリアが
ガイロクテイン侯爵は、五万の
今は
そういう考えであった。
「グフ……ゴフ……もう、やることが無いな、ザクマよ……グフ……ゲフ」
ガズマスは
(もう……コイツ、落ち着かないヤツだな……)
ザクマは少し嫌そうな顔をしたが
「そうだな」
と応じる。たしかにそれに
ザクマの
(この豚も
ザクマは、うろうろと歩き回るガズマスを見て思っている。
しかし、ガイロクテイン侯爵の
(だがな……うまみがない……)
ザクマは思う。ガイロクテイン侯爵の本隊が来てから、この城が落ちてもザクマへの
(さて……どうしたものかな……)
ザクマは考えている。
「さて……どうしたものかな……」
幸村は考えている。
城門の上の櫓から、南の
これは幸村がもっとも恐れていた
おそらく、あの丘に陣取るジュギフの軍勢は、本隊の到着を戦わずに待つつもりなのだ。佐助の集めた
今の
(あの日、攻めて来てくれれば
幸村は、ザクマが
だが、もっとも幸村が望んでいない、持久路線の
敵に
「困ったな、これは。どうすれば良いか……」
幸村は、つぶやいた。
とにかく、この城に攻めてきて欲しい。それ
まずは、ウェダリアのほうが
次に、こちらの方が兵が弱い。
となると、
つまり、こちらは城に頼り防御を固めて攻撃でき、相手には身を守る術がない
───そう、この城門。この城壁。そして「真田丸」に
さらに
ほうぼうで情報を集め、考えつづけた幸村は、一つの
「これで行ってみるか」
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