第十三話 真田丸
まだ暗い
「
「来るか!」
幸村は飛び起きると、
まだ暗い平原で
幸村は作業を
「おはようございます、ジンゴさん」
幸村は声をかけた。
ジンゴと
「お、
と静かに言った。
幸村が、この
(
幸村は一人思ったが、それは腹にしまって聞く。
「どうです、
ジンゴは、
「見りゃわかるだろ、順調。順調だよ」
ジンゴは少し口の端を曲げて笑うと、つづけて言う。
「なかなか物はいいぜ。見てみろよ」
幸村は、柵に近寄ってみる。見ただけでも
「うん、
幸村も制作途中の物を
「なかなかだろ?これならバケモノどもや馬の
ジンゴは言った。継手とは、釘などを使わず、木材をブロック状に切り出して組み合わせる手のかかる
ジンゴは柵を
「まったく。おまえが
「お
幸村は笑った。
「あと、この表面に貼った石。これで耐燃性も
ジンゴは
幸村は、これを作ってくれる
「うん、良い。良いですね。これは使える」
幸村のその
「勝てそうかい、
「やってみますよ。勝てたら、この
幸村もニヤリと笑って言った。
兵たちは、いつもどおり
幸村は城に
日が昇りきったころ、兵の
幸村は、ウェダリアの武器職人に
日もだいぶ昇った。
佐助が横に馬を並べる。なにやら
「……
城門脇の、柵で造られた正方形の出城を見て、佐助は言った。なにやら
─── 真田丸とは、大阪冬の陣にて、
幸村は言う。
「あんな
「大阪の真田丸も築いたのは、大阪城の南側でしたな。奇しくもまた南側ですか」
佐助が言った。
「アハハハ、そうだったな」
幸村は笑った。
「そろそろ、来る頃ですな……」
佐助は、南の
幸村も、その方角をまっすぐに見つめる。
まず南へと
「あれは、ダークエルフですな」
佐助が言った。
「ほぉ、
幸村が聞いた。
「知能が高く目も良い。ジュギフの斥候はあの者達が務めているようです」
佐助は
斥候が、こちらの
街道の遠くに、もうもうと
「どうやら来たな……」
幸村は、つぶやいた。
街道を
城に詰める兵たちが、それを見つめている。
そしてついに───
ウェダリアの南、その平原にジュギフの軍勢が
幸村の読み通り、南の平原の
幸村は陣取ったジュギフの軍勢を
そして
「佐助、あの者たちは?」
「あれは、オークという者たちです。
そのオークの中に、ひときわ
「あいつが
「
「ふむ」
幸村は、うなずいた。
そのジュギフの軍勢から、
それを見て、幸村は城門の前に立った。佐助が横に付き従う。
先頭のダークエルフは、城門脇の出城「真田丸」を
「軍使である。私は、ジュギフ北部方面軍の
幸村が応える。
「
ザグマたち三人のダークエルフは、幸村、十数人のウェダリア兵と共に、城へと通された。
少しすると、ミラナが
「
ミラナは
ザグマの立ち姿は、敵の城に乗り込んできたとは思わせない
「ミラナ
ザグマは
「降伏の
城の文官がそれを受け取ると、ミラナへと手渡した。
ミラナは
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