第3話 偽造

どれくらい意識を失っていたかは、わからないが、誰かに呼ばれているような気がして、目が覚めた。周りは、明るくなっていた。そして目の前には、昨日僕にトラウマを作ったあの女の人がいた。


なんか反省しているようで抱えたりをしてこなかった。いやー、良かった。

別にこの女の人が嫌というわけではないんですよ?でも昨日のことが、ちょっとしたトラウマで、苦手ってだけですよ?


ちょっと、昨日のことを思い出していてあまり周りが見えていなかった。そのせいで女の人の手に哺乳瓶が握られていたことに気がつくのが遅くなってしまった。僕が気づいた時には、遅かった。


女の人が僕の口に哺乳瓶を押し付けてきたのだ。別にそれだけなら、何の問題もなかった。しかし、女の人は僕が素直に飲んだことに喜んでしまい、どう思ったのか、僕を抱きながら、飲ませ始めたのだ。あとはご察しだが、まあ、揺れること。はっきり言って飲みづらいし、酔うしで大変だった。


それで僕は、またしても泣いてしまった。女の人がそれに驚いて、それから、顔を青ざめ始めたのがわかった。


だから、泣きやまそうとあやそうと揺らすな!酔うわ!


泣きやまそうとすればするほど、僕は泣くんですけどね。相手からすれば、どうなっているんだって話ですよね。


それから、男の人が来て、まあ昨日のようになりましたね。あとは、ご察しです。


それから、男の人がいろいろ世話をしてくれた。そしたら、だんだんと眠くなってきた。眠気に特に抗うことなく僕は、また寝始めた。




次に起きたときは、誰もいなかった。今がチャンス!ということで、ヘルプ先生!


『はい、なんでしょうか?』


僕はなんで朝、いきなり気絶したんですか?


『それは、MPがなくなったからです』


え?あんなに早くなくなるんですか?


『自分のステータスをよく見てから、言ってください」


あ、ごめんなさい。

で、ステータスを見てみればいいのか。メニューからステータスを選択して。


ステータス

シン・サトウ Lv1

HP10

MP20000

攻撃10

防御10

魔攻10

魔防10

俊敏10

スキル

無属性適性

システム:メニュー Lv13

魔力回復速度上昇 Lv13

成長率上昇 Lv100

スキル取得基準低下 Lv4

鑑定 Lv100

看破 Lv100

偽造 Lv100

隠蔽 Lv100


なんかいろいろおかしいですよね。

とりあえず、なんで前世とほとんど名前が一緒なの?いや、まず女の人が日本語を話した時点で日本人だとは思ったけど、前世とほとんど同じ名前になるとは思ってもなかったよ。


『まあ、単なる偶然ですね』


そうですよね。それで、なんでこんなにMPだけ高いんですか?たしか前は、1000くらいだったと思うのですが?


『それは、メニューのせいですね』


え?どういうことですか?


『メニューでMPを使うとMPの保有量は、普通にMPを使うのより上がりやすくなるんですよ。それと、成長率上昇のせいですね』


へー、そうだったんですか。ということは、スキルのレベル上昇も成長率上昇のせい?


『そうなりますね』


やっぱり、この上昇率は異常ですよね?


『はっきり言って、おかしいくらいですからね。普通、あれだけ使って1レベル上がるくらいですから』


でも、そう考えるとなんでレベルMAXの人が少ないのか不思議ですね。なんでなんですか?


『それは、レベルが上がれば上がるほど上がりにくくなるから。それとそこまでスキルを使う人もいませんから』


そんなもんなんですか。それはそうと、偽造とかってどうやれば使えますか?


『メニューと同じ方法でできますよ』


とのことなので、さっそくやってみることにした。

とりあえず変える項目は、MPとレベルのおかしいスキルかな?


メニューと同じように念じてみたところ、変わったかよくわからなかった。


ステータス

シン・サトウ Lv1

HP10

MP100(20000)

攻撃10

防御10

魔攻10

魔防10

俊敏10

スキル

無属性適性

(システム:メニュー Lv13)

(魔力回復速度上昇 Lv13)

(成長率上昇 Lv100)

(スキル取得基準低下 Lv4)

(鑑定 Lv100)

(看破 Lv100)

(偽造 Lv100)

(隠蔽 Lv100)


かっこが付いただけで本当に変わっているのかあやしいところだ。


『いえ、確かに変わっていますよ』


そう断言されちゃあ、そうなんでしょう。けどなんか不安なんですよね。


『でも、表示の仕方が変わったから、何かは変わったと思えばいいのではないですか?』


それもそうですね。出来るだけ気にしないようにします。


質問はこれくらいにして、さっきの続きをみようじゃないの。


それから、ネットに繋げて約3分で僕はまた気を失った。


ステータス

シン・サトウ Lv1

HP10

MP100(40000)

攻撃10

防御10

魔攻10

魔防10

俊敏10

スキル

無属性適性

(システム:メニュー Lv24)

(魔力回復速度上昇 Lv24)

(成長率上昇 Lv100)

(スキル取得基準低下 Lv5)

(鑑定 Lv100)

(看破 Lv100)

(偽造 Lv100)

(隠蔽 Lv100)


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