もう一つのプロローグ 1
私は、紅瑠奈。
私は、小さい頃よくイジメられていました。でも毎回、シンくんが私を助けてくれていました。私はそれがすごく嬉しかった。だから、すぐシンくんに頼っていました。シンくんも嫌と言わずに私と一緒にいてくれました。
ですが、中学生になってそれは変わりました。私はイジメられなくなりましたが、今度はシンくんが省かられるようになったのです。理由としては、私を助けるとき、過剰に力を振るっていたことだと思います。そして私の方は、多くの男子から告白されました。しかし、私はシンくんが好きだったので、すべて断りました。そしたら、イジメられるようになっていました。なぜ?
でも、私はシンくんを見捨てたりはしません。私は、過去に助けられたから、今度は私がシンくんを助ける番だと思い、ずっと彼の近くにいました。
その度、周りの人たちが、かわいそうだとか、あいつは最低だとか言ってくるのです。シンくんは、全然最低でもないのに。
でもある時、急にシンくんが変わったのです。それは、シンくんが二次元にはしったのです。シンくんといる時、毎回、二次元の話を振られますが、全然分かりません。ですが、楽しそうに話すシンくんを見ていると、断れないのも事実です。
なので、私も深夜アニメというのを見てみることにしました。そしたら、私は、ハマってしまいました。それは、もうヲタクといっていいほどに。
それからは、シンくんとの話はすごく楽しくなりました。そうしていくうちに周りの人たちもだんだんと距離を開けていくようになりましたが、そんなことどうでもよかった。シンくんさえいてくれれば。
ときが過ぎるのは早いようで、もう高校生になりました。高校生になるとお互いに変わりました。まず、ずっと一緒にいることはなくなりました。それは、お互いにそれぞれの友人ができたからです。でも帰る方向は、同じなので一緒に帰っていました。そのときが一番、幸せでした。ちなみに、電車通学です。
ですが、それも一変してしまいました。
ある日、シンくんが遅くなるということで一人で帰っていました。
お互い、家が近いのと、両親が共働きということで、お互いに夕飯とかは作っていました。私が作ると言っても彼は、将来ヒモになるとか言って聞き入れてくれません。しかも、作る料理がおいしいのです。女としての価値が低くなっていくのを感じていました。
なので今日は、私が作って待っていました。しかし、いつまで経ってもシンくんが帰ってきません。そのことを不安に思っていると、電話が鳴りました。そして、私は後悔しました。
それは、シンくんが死んだというものでした。身支度もせず急いで病院に行きました。行きたくなかった。でも行くしかなかった。
そして病院に着くとシンくんの両親がいました。そして病院のベッドにはシンがいました。顔色は白くなって、死んだということがわかってしまいました。
そのあとのことはほとんど覚えていません。気がつくと、自分の部屋で布団にくるまっていました。日付けを見るとあれから、2日経っていました。でも、それがこれが現実だと知らしめていました。だからこの部屋から出たくありませんでした。
更に1日が経って、その間ずっと考えていました。これからのことについて。
シンくんがいないこの世の中で私はどうなるのかを。しかし、シンくんのいない世の中なんて考えられませんでした。どんなに考えてもダメでした。なので私は自殺する決心をしました。念のため、シンくんの家に行って見ましたが現実を突きつけられるだけでした。
そして、部屋に戻り、遺書を書き、紐で輪を作り、そこに首を入れ、私は自殺しました。遠のいていく意識の中、来世では、また、シンくんと一緒にいたいなと思いながら。
遺書には、こんなことが書いてあった。
先立つ不幸をお許しください。
私は、シンくんのいない世界では、生きていけません。なので、自殺します。
お父さん、お母さん、シンくんの両親をどうか責めないでください。
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