プロローグ 3

それから何日経ったかわからないが、鑑定、看破、隠蔽、偽造、成長率上昇のスキルがレベルMAXの100レベになった。

それと驚いたことがあった。大体1、2日前のことだが、成長率アップがレベルMAXになったとき、どんな能力か知らなかったので、ヘルプで確認することにした。するとこう書いてあった。


・成長率上昇

他のスキルが上がるとその分だけこのスキルにも経験値が入る。


たったこれだけなのだ。神様に聞かねばならないな。と思ったが、神様がいないのだ。いついなくなったのかもわからない。でもまあ、気にはしない。

それから、しばらくすると神様が帰ってきた。

「神様、いなくなるなら、そう言ってくださいよ」

「わし、言ったからな!お主が聞いていなかっただけじゃ!」

「じゃあ、ちゃんと確認してくださいよ」

「確認したし、お主も返事したではないか!」

「そんな、生返事じゃだめですよ」

「そんなこと知らんわ!」

「そんなことより、どこに行ってたんですか?」

「そんなことって切り捨てた!?お主のしでかしたことの後始末じゃよ」

「僕ってなにかしましたっけ?」

「したではないか!新しくスキルを作るし、この場でスキルのレベル上げもするし。じゃが、もうこの場所では、スキル上げはできんぞ」

「はい、もうスキル上げは終わったんでそれは、どうでもいいです」

「は?もう、終わった?」

「はい、上げられそうなのは上げ終わりましたよ」

「お主、どうやったら6日でスキルのレベルがMAXになるんじゃ?」

「へー、まだ6日しか経ってないんですか」

「なんで、時間を把握してないんじゃよ」

「いや、なんでって、ここ時計もなければ、朝も夜もわからないじゃないですか。それに、眠気にも襲われないですし」

「確かにそういった類いのものはなにもないが。それでもある程度はわかったのではないか?」

「人間誰しも、集中すれば、周りのことなんか、分からなくなりますよ」

「まあ、たしかにそうじゃが、ってそうじゃなくて、どうしたら6日でスキルレベルがMAXになるんじゃ?」

「どうやったらって、6日間休まずに使い続けていただけですよ?」

「なんでそんなに集中してできるんじゃ」

「なんでって、楽しいからですよ」

「そんな地味な作業が楽しいんか?」

「む、地味とは失礼じゃないですか。これから、自分の身を守る大事なものなんですよ。それをおろそかにできるわけないじゃないですか」

「まあ、確かにそうじゃな」


「それより、神様」

「ん、なんじゃ?」

「これはどういうことですか?」

そして、成長率上昇のスキルの説明を見せた。

「ああ、すまん。忘れていたわ。これから修正するわ」

そういうとなにやら作業を始めた。どんな風に直すかは、よくは分からないが。

「ほれ、終わったぞ」

そして、改めて見ると、


・成長率上昇

スキル、レベルの取得経験値が多くなる。最大で100倍。

レベルアップでのステータスの上昇率が上がる。最大でプラス10パーセント。

レベルアップ以外でのステータスのプラス率が上がる。最大で100倍。

他のスキルが上がるとその分だけこのスキルにも経験値が入る。


はっきりと言って、内容がおかしい。100倍とか、やばすぎるだろ!?どうしてこうなった。

「神様、さすがにこれはやばくないですか?」

「ん?やばいとは、どういうことじゃ?」

「さすがに上がりすぎだと思うんですが?」

「それは心配ない。そのスキル、ほかのスキルより3倍は上げにくくなってるから。まず、レベルMAXにはならんよ」

「へ?そんなんですか?もうレベルMAXになってますけど」

「は?マジで?」

「はい、マジです」

「なんで、もうレベルMAXになってるんじゃ!」

「いやー、4個のスキルを同時に上げましたから。いやー、おかしいとは思ったんですよ?一つだけ早くレベルMAXになったから」

「もう手遅れじゃ。向こうの世界はどうなってしまうんじゃ」

「って、なんで僕が異世界を滅ぼすこと前提になってるんですか?!」

「なんとなく、滅ぼしそうだから?」

「なんで疑問系なのに、確定してるんですか?!心外です!」

「そんなことしないとはいいきれんじゃろ?」

「そんなことしませんって!」

「本当か?」

「本当です!ってさっきなんなんですか!そこまで、僕って信用ないですか?」

「ああ、ないな」

「ひどっ」

「そんなこというんなら、わしと契約を結ぼう。そうしたら信用しよう」

「どんな契約ですか?」

「なーに、そこまで難しいものじゃない」

そういうと、虚空から紙が出現した。

そこにはこう書いてあった。


・私、佐藤真は、ルーアトリエを滅ぼしません。


「ルーアトリエってどこですか?」

「ああ、それはこれからいく異世界の名じゃ」

「ああ、なるほど。ということは、ここに記入すればいいんですね」

「そうじゃ」

そして、書き終わるとまた紙は虚空へと消えた。

「よし、契約はしっかり守るんじゃよ」

「もしも、守らなかったらどうなるんですか?」

「特になにも起きんよ」

「起きないんかい!」

「じゃが、契約は結ばれているから、それは忘れないようにするんじゃよ。これで一様はお主のことを少しは信用することにはなったからな」

「なんか、いやそうじゃないですか?」

「そんなことはない」


それから、約290日間は、異世界についていろいろと聞いた。


そしてついに、転生する日がやってきた。

「もう、行ってしまうんじゃな」

「ああ、それに以外にも300日って短かったからな。もう少しここに居たかったよ」

「そんなこと言われると別れるのが辛くなるじゃろうが」


そして、そんな最後で神様とは別れた。


「あ、向こうの世界について一番重要なことを伝え忘れた。まあ、いっか。それに、わしにはまだやることがあるからな」

そういうとその場から、いなくなった。



ステータス

(佐藤真)Lv1

HP10

MP1000(100)

攻撃10

防御10

魔攻10

魔防10

俊敏10

スキル

無属性適性

システム:メニュー

魔力回復速度上昇 Lv1

成長率上昇 Lv100

スキル取得基準低下 Lv3

鑑定 Lv100

看破 Lv100

偽造 Lv100

隠蔽 Lv100

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