第51話 真相
後日、ルナが犯人を連れてきた。やはりというべきか、やっていたのは転生者であった。しかもコピー系のスキルを持っていた。
連れてきたと言っても、僕は直接会ってはいない。僕が異世界人というのがバレるのは嫌だから、姿は見せず声だけでいろいろと聞いた。
動機をきいてみたところ、他の異世界人に自分を認めて欲しかったらしい。なんでも自分の能力は、戦闘には向かないから、周りからは蔑まられているらしいのだ。だから、自分の能力を認めて欲しかったとのことだ。
でも周りからは認められることはなかった。
しかも周りからは、損をしてまでなんでそんなことをするの?と聞かれてしまったらしい。
うん、なんと言うか、不憫だな。
なので、もうやらないとのことだった。それに謝罪もしてきた。
うーん、今回のことは僕はしては助かっていたから、そのまま続けて欲しかったんだけど。
まあ、全然利益がなく、自分の目的も果たせないなら、やめたほうがいいだろうし、止めはしない。
本当は続けて欲しいけど、本人が無理と言うなら仕方ないから、諦めることにする。
結局、僕1人でリンスなどを作らないといけなくなってしまった。MPには余裕があるから、別にいいんだけど、量が多いから、やりたくないってのもある。それに借金もなくなったので、作る気力もおきないのだ。
なのにかなり売れてしまったから、止めることができないのだ。作らないことをオーナーさんに相談したところ、泣きながら、やめてくれと懇願されてしまった。これで余計やめられなくなってしまった。
お金が余っている分には問題はないんだけど、特に欲しいものもないわけで、使い道がないわけだ。
それに欲しいものがあれば、創造魔法で作ってしまえばいいわけだからな。
そんなわけで、借金が返済し終わってお金の使い道がわからなくなってしまったのだ。まあ、使うとしても、ネットの使用料金の1銀貨、つまり100ルアで足りてしまうのだ。
つまり、僕は商会に1日10本売ればいいわけだ。それに、借金も約3万本売れればいいわけだからな、そりゃあすぐ終わるわな。
コピーした犯人も捕まえ、リンスなどは順調に売れていき、資金もかなり溜まり始めた。なので今ある問題は学校でのことだ。もう嫌なんだけど。こんなに目立つはずじゃなかったのに。
それに、僕がこんなに悩んでいるのに、ルナもリリーもそのことには協力してくれないし。逆に周りを煽っているし。ほんとどうにかならないかな?
僕の苦悩は消えることなく、日々のストレスとしてどんどん溜まっていくのであった。
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