俺は尻が小さい
今日ふと鏡で自分のお尻を見た。
「ずいぶんと尻がデカくなったな」
中学高校の頃は陸上競技の中長距離をやっていた。
走ることによって尻の筋肉が鍛えられて引き締まっていた。
女子マネージャーに「お尻が小さい」と言われ、笑いながら頭をかいていた。
俺は尻も小さいが、尻の穴も小さい。
ジェットコースターに乗ると、何も叫べず顔が真っ青になり、
友人とロケット花火で遊んでいると、真っ先にのけぞるほどのビビリ屋だ。
俺がビビリになったのは2人の姉のせいかもしれない。
世にも恐ろしい姉たちのしつけのおかげで、俺は警戒心がかなり強い男に育った。
そんな姉たちに「あんたは将来彼女に尻敷かれるね」と言われる。
いま、実際に彼女に尻に敷かれている。
2016年、今年はとうとう40代に突入する。
彼女の大きな尻を眺めながら、俺は口角を上げる。
「俺はまだ尻が青いな」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます