第7話 純粋で青春のような恋

この年になってこんな気持ちになるなんて、私は和さんに、

『今の私は、青春を思い出すように恋をしている。』と言った。もう何年もこんなに恋い焦がれるような気もちになることはなかった。

 和さんのことを考えるだけでうれしい気持ちになったり、元気がないと心から心配になってしまう。先日の工場でのトラブルの時もだいぶ荒れていた。せっかくの休暇も台無しになってしまったしそれも仕方ない。それでも部長は、

『碧海がいるだけで元気が出る。笑顔を見れたり、kissするだけで一気に元気になる。俺も青春時代みたいにお前に恋してるよ。いい年して。』と言ってくれた。

 恋に年なんて関係ないと私は思う、私は和さんのいいところもたくさん知っているし、尊敬もしている。だから私も、和さんがいつまでも愛してくれるように、恋も仕事も、家庭のことも頑張ろうと思うし頑張れる。それにこれをしっかりやらなければ、和さんと純倫を続ける資格は私にはないと思う。

 最近の和さんはホント可愛いなって思う。聡子が退職して、京羽が事務所に戻ってきた、しばらくは産休明けの同僚が完全復帰できなかったので、京羽が、本社とこっちの事務所を行ったり来たりしていたので、部長と2人きりの時間がわりとあったのだが、ここ2~3日、本社の方も落ち着いたようで、部長と2人の時間も減ってしまった。まあこれが普通なんだけどね。

 私は、もともと部長の顔を見れるだけで幸せなので、我慢できるけど、部長は碧海切れしてしまったようで、昨日も夜電話で、

『顔を見ているだけじゃ物足りなすぎる(涙)。もう2日もkissしてないよぉ。』なんて言っていた。そんな部長がすごく可愛い。子供みたいで。もちろん私も同じ気持ちだけどね。今日なんて、京羽の目を盗んでチューの口をしてきたり、書類を渡す時に手を握ってきたりして超かわいいよ。だから私はこっそり、

『金曜日は待ちに待ったデートだから、いーっぱい仲良くしようね。』と言った。そのときのうれしそうな顔ったらなかったよ。私も、和さんの大好きな笑顔をお返しした。

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