第二十六幕「人は人に仇を為す」
砂塵を巻き上げ、
砂錆蠍――街道に巣くう商人たちの天敵はいま、ひたすらに獲物めがけて殺到していた。
「先生! 前からきます!」
「問題ない」
エリザベスが、進路上を指して叫ぶ。それを聞いて、鉄動馬に二人乗りしている
エリザベスが驚きに声を上げるより早く。彼女をしっかりと抱きかかえたアレクサンドラが、その横から銃を突き出す。
唱煙があがり、弾丸が大気を貫き飛翔する。
天地自然の理を書き換える、魔術の炎。それは迫りくる獣たちを炎と衝撃でもってしたたかに打ち据えた。
ばらばらと飛び散る仲間の屍を乗り越えて、生き残った砂錆蠍がなおも迫る。その胡乱気な知能は同族の死を意に介さない。
互いに走り寄る形になり、獣と鉄動馬との距離が一気に縮まった。真正面から飛び込んでくる獲物に向かって、砂錆蠍は巨大な鋏を振り上げ。
その脳天を、銃弾が穿つ。
「矢は的を外さず……」
エリザベスの構えた銃から、唱煙がたなびく。詠術弾は使用していないものの、一匹程度ならば通常の銃弾で問題ない。
バランスを崩し浮き上がった砂錆蠍の死骸を、走り続ける鉄動馬が蹴散らした。
「ほう。さすがヴィンセントの妹だけあるな、筋がいい」
彼女を支えたまま、アレクサンドラが小さく笑う。
「お二人の仕事を見ているだけでは、ついてきた意味がありませんもの」
銃を巡らせ、次の獲物を撃つ。そうしてまたひとつ、獣の死骸を作り上げた。時折魔術を併用しているものの、それでもエリザベスの射撃技術は見事といえよう。
「教え子が頑張っているんだ、君も少しは見習ったらどうだい」
「問題ない、私の本業は
ヴィンセントは隣を睨むが、当の本人は涼しげな様子であった。
彼は小さく溜息をもらすと、背後を睨む。大量の砂錆蠍が、ぞろぞろと彼らの後を追っていた。
「入れ食い状態とはいえ、こう数が多くては面倒だね」
「ならばヴィンセント。あちらから回れ」
アレクサンドラが手首を回すと、彼はすぐにその意図を汲む。直後、二騎の鉄動馬は二手に分かれた。
砂錆蠍の集団もまた、それぞれの後を追うようにしてふたつに分かれる。
互いに獣を引き連れながら、二騎は走り続ける。ゆっくりと大きな円を描いて旋回した鉄動馬は、やがて元の場所へと戻っていった。
そうしてアレクサンドラたちとヴィンセントは、互いに向かい合い近づくような形になる。後ろには砂錆蠍の集団を引き連れており。
直後に彼らは銃を構え、お互いへと向け合った。
「!? 何を、して……!」
「イライザ、動くなよ。銅を供に捧ぐ、鳥は賢明なりて巣を誤ることなく!」
驚愕するエリザベスを置き去りに、二人は引き金を引いた。続けてもう一発。
二発の銃弾は狙い過たずに互いのすぐ横を翔け抜けると、背後に引き連れた獣の集団へと突き刺さった。
詠術弾が爆発と化し、周囲の獣を吹き飛ばす。
煙と肉片が舞い散る中を、鉄動馬が突き抜けた。アレクサンドラとヴィンセントはすれ違うと、蠍の死骸を蹴散らしながら突き進む。
その一部始終を、エリザベスは目を真ん丸に見開いてみていた。
互いを餌として敵を集め、一網打尽に吹っ飛ばすとは。しかも一歩間違えればお互いを撃ってしまう、危険な芸当である。
もっともアレクサンドラは魔術の力を借りていたのだが。
「こ、これが賞金稼ぎの仕事……!」
エリザベスは、ようやく実感し始めていた。これは戦いと呼ぶべきものではない。稼ぎのために害獣を駆除する、“仕事人”の姿がここにあった。
「この手合いは集めるのが面倒だからな。二人いるのだから、効率的に進めないと」
アレクサンドラはなんでもない風につぶやくと、すでに次の獲物を探している。先ほどの曲芸じみた攻撃により、砂錆蠍はかなり数を減じていた。
こうして少なくない痛手を負った砂錆蠍の群れが、ようやく動きを変える。
それまでのように馬鹿みたいに後を追うのではなく、さっと散らばると砂にもぐりこんでいった。先ほどまでは賑やかだった荒野が、途端に静けさを取り戻す。
速度を落とす鉄動馬の上で、エリザベスは周囲を見回しいぶかしげに首をかしげた。
「もう、終わりですの?」
「いいや、ここからが本番……というよりも、面倒な時間か」
うんざりとした気配を隠さず、アレクサンドラは呻く。その間にも銃に弾を込めなおしており、油断はなかった。
「主よ、来るぞ」
その兆候を最初に捉えたのは、やはり
直後、彼女たちの近くの砂が舞い上がり、中から勢いよく砂錆蠍が飛び出してくる。アレクサンドラは無造作にど真ん中、頭部に銃弾を埋め込んで叩き落とす。
「ちまちまと襲い掛かってくる。ここからは、奴らが全滅するまでの忍耐勝負だ」
「が、頑張りますわ!」
砂錆蠍たちは散発的に砂から飛び出しては、緩やかに砂の上を走る鉄動馬目がけて襲い掛かってくる。三人はそれを、的確な射撃で打ち落としていった。
「あ。先生、あれを!」
エリザベスが指さす先を見れば、砂が盛り上がりその下を何かが走っているのが見えた。
アレクサンドラが無造作に詠術弾を放つ。爆発が、砂の下にいる砂錆蠍を掘り起こした。飛び出して砂の上でもがいている獣たちへと、エリザベスの放った銃弾がとどめを刺してゆく。
「よし。よく観察しているようだな。詠術士として、その心がけを忘れないように」
「はい、先生!」
褒められ、エリザベスが顔をほころばせる。
◆
そうして調子よく賞金獣を狩っていた彼女たちであったが、そのうちに異変に気付く。
「……なんだ? 逃げてゆくだと?」
突然、砂錆蠍たちが一斉に砂にひっこんでいった。待てども襲い掛かってくる気配はなく、これまでとはまったく違う動きである。
「これはいったい、どうしたことだ?」
「わからない。だが、何かを警戒しているような。でかい敵が近づいてきた時のような動きだな」
首をかしげる彼女たちに、答えをもってやってくる影があった。
空を飛んで周辺を警戒していた梟のドリーが、慌てて戻ってきたのである。
「来客だと?」
賞金稼ぎと獣だけがいた舞台へと、新たな登場人物が上がってくる。
砂を巻き上げながら走る、巨大な人型――それは荒野における最強の兵器、
「なんだと。いったいどこの馬鹿だ、狩りの邪魔をするとは」
アレクサンドラは、苦々しげに吐き捨てる。
依頼の場所が重なることは珍しいが、ありえないことではない。彼女たちがここで仕事をしているのを、他の賞金稼ぎたちは知らないからだ。
そしてこの荒野を獣に襲われずに移動するのであれば、銃鉄兵に乗るのが安全である。不運な出会いであり、仕方のないことであった。
とはいえ、まさかこのタイミングで現れるとは。稼ぎの最後の仕上げに移ろうとしていた二人は、少なくない落胆を覚えていた。
一度身を隠した砂錆蠍は、容易には顔を出さないのである。
「このようなことも、あるのですね」
「どこのどいつだろうな。ひとことくらい文句を言ってやらないと気が済まない」
「気持ちはわかるが、偶然を責めるわけにもいくまいよ」
すっかりと意気を落とした三人だったが、なんとか気を取り直して倒した獲物を数え始めた。
「しかしそれなりには倒したな。あちこちに散らばっている。検分役を呼んだほうがよさそうだ」
「なぁ、少し気になるんだが。あの銃鉄兵、何か様子がおかしくないか」
ヴィンセントは、訝しげに眉根を寄せる。彼らを邪魔した銃鉄兵はそのまま通り過ぎずに、どんどんと近づいてくるのである。
ただ荒野を渡るだけにしては、ひどく奇妙であった。
「
「いわれずとも」
「どうなさったのですか、二人とも?」
腕の中でエリザベスが振り返る。アレクサンドラは目つきをさらに険しくしながら、近寄って来る巨人を睨んだ。
「わからないが、あの銃鉄兵は動きがおかしい。あれではまるで、私たちをねらっているような……」
その言葉を言い終わる前に。銃鉄兵が、腰の銃を抜いた。
人間が持つものとは比べ物にならない、巨大な拳銃がアレクサンドラたちへと狙いを定める。
彼女たちの反応は、素早かった。一息に鉄動馬に鞭を入れ、一気に急加速する。いきなり駆けだした馬上で、エリザベスが小さく悲鳴を上げた。
「まさか、本当に狙いは僕たちか!?」
「物取りにしてはおかしいな。獲物を横取りするにしても、賞金稼ぎを直に狙うとはしみったれたことをする」
「先生! 冷静に考えている場合じゃないですっ!」
「詠術士たるもの、いつ何時でも冷静たるべし」
「限度がある!」
轟く銃声が、兄妹からの突っ込みを吹っ飛した。一抱えはある巨大な金属の塊が大地を抉り、盛大に砂煙を噴き上げる。
「悩んでいる暇はないな。仕方がない、散れ!」
二騎の鉄動馬が、再び二手に分かれた。すると、不審な銃鉄兵は明らかにアレクサンドラたちの馬を追って進路を変えた。
「こちらにきたか。二人乗りだから狙いやすいということか?」
「そんな!? ど、どうするのですか先生!」
賞金獣を相手にして果敢に戦っていたエリザベスが、今は狼狽してアレクサンドラに縋りついている。
『銃鉄兵に狙われる』というのは、およそ荒野における最大の恐怖である。
獣は、生きるために糧として人を狙う。だが銃鉄兵は。人の操る最強最大の兵器をもって狙われるというのは、それゆえに大きな衝撃を生むのである。
「なにも黙って狙われることはない」
不敵に言い切るや、アレクサンドラは馬首をひるがえす。そうして彼女は、むしろ銃鉄兵目がけて駆け出したのである。
「先生!?」
混乱の度合いを増すエリザベスにかまわず、彼女は銃を構える。全高九ヤードもの巨体に向けるには、ひどく頼りない小さな拳銃。
彼女は躊躇いなく、弾倉に残る銃弾を全て吐き出した。アレクサンドラにしては珍しい、大盤振る舞いだ。
込められた六発の詠術弾が銃鉄兵の足元に着弾する。
続々と巻き起こる爆発が銃鉄兵を揺らした。しかし敵は鋼の巨人、これしきでは倒すには至らない。
「大して効いてはいない。だが、足止めくらいにはなる」
彼女の狙いは、破壊ではない。爆発により銃鉄兵の注意を惹き、足を止める。
それを目くらましに――小さな影が走る。俊敏な走りで砂を蹴立てる獣、
死角から近づいた彼は、銃鉄兵の足元に辿りつくとするすると駆け上がってゆく。
「詠術弾は高いのだぞ。この代金は、お前自身で購ってもらうとしよう」
「と、主の仰せだ」
肩まであがったブラットリーは、そのまま銃鉄兵の内部へと潜り込み、制御を奪おうとして――。
「むっ!? なんだこれは!?」
内部へと侵入したブラットリーを待ち受けていたのは、今までにない異質な感覚だった。いつもならば水中に入るがごとく沈み込んでいけるものだが、今は強烈な抵抗を受けたのである。
抵抗が、ブラットリーの身体を押し戻す。彼に抗う術はなく、そのまま外へと弾き飛ばされて砂の上に落ちた。
身を捻って起き上がり、彼は愕然と叫ぶ。
「今の感覚……まさか、これは!!」
彼を弾き出したもの、それは誰かの強い意思だ。
使い魔は、銃鉄兵を操る
「すでに使い魔が、操っているというのか!?」
「戻れ、ブラットリー! 戦法を変える!」
切り札を封じられ、焦りを滲ませたアレクサンドラが叫ぶ。手綱を弾き、鉄動馬を走らせた。
使い魔による乗っ取りが効かない。それはつまり、この場に銃鉄兵を倒しうる手段がないことを意味していた。
「こいつ……笑っているのか」
表情などないはずの銃鉄兵の表情が、なぜか変化したような気がする。
銃鉄兵は殊更にゆっくりと拳銃を持ち上げていた。狙うは、彼女たちの乗る鉄動馬だ。
巨大な指が引き金を引き、大量の
アレクサンドラたちの至近距離に、銃弾が突き刺さる。巻き起こされた猛烈な衝撃にあおられ、二人は宙を舞った。
砂の上に投げ出される直前、アレクサンドラがエリザベスを抱きかかえる。衝撃波に押されるまま、二人は砂の上を転がっていった。
派手な距離を吹っ飛んだが、幸いにも砂がクッションとなり致命傷には至っていない。しかし彼女たちはそのままぐったりとしており、動きだす様子はなかった。
彼女たちが乗っていた鉄動馬は破壊の衝撃をまともに浴びて奇妙な形に歪んでいる。ひび割れた装甲の間からは蒸気が噴きだし、明らかに致命的な様子が見てとれた。
「貴様ぁッ!!」
隙を突き、死角から回り込んだヴィンセントが詠術弾を食らわせる。
炸裂する魔術が、巨人の周りで大輪の爆発を咲かせた。だが無意味だ。その辺の獣ならばともかく、身の丈およそ九ヤード(約八メートル)にも達する鋼の巨人を相手に、人の力では抗いきれない。
それを理解しているのだろう、銃鉄兵の動きには明らかな余裕があった。防御の構えなどいっさいとらず、突き出した銃身をゆらゆらとさまよわせている。
その矛先はヴィンセントを無視して、倒れた二人の方へと向いた。
「やらせるものか……ッ!!」
彼に、選択肢というものはなかった。素早く詠術弾を再装填すると、撃ちながら突撃する。せざるを得ない。
少しでも注意をそらすことができるのならば――だが次の瞬間、銃鉄兵は急に銃の向きを変えた。狙うのは、突撃してくるヴィンセント。彼は誘い込まれたのだ。
「くっ!?」
彼に、避けるだけの余裕は残っていなかった。
銃が吼え、彼のもとへと巨大な銃弾を送り届ける。彼は、とっさに鉄動馬を飛び降りた。
大質量の鉄塊が地面に叩きつけられ、衝撃が巻き起こる。それは彼と鉄動馬を強かに打ち据えた。
ほんの少し鉄動馬を盾にすることができたものの、そんなものは気休めに過ぎない。巨人の力には抗いきれず、さんざんに砂の上を転がる。
舞い上がった砂煙が過ぎ去った後。賞金稼ぎたちは倒れ伏し、銃鉄兵だけがその場に立ち尽くしていた。
「……ぐ、このまま……やられるものか……」
驚異的なことに、ヴィンセントはまだ意識を保っていた。痛む体に鞭を打ち、よろよろと起き上がろうとする。
そんな彼を無視して、銃鉄兵は砂の上から何かを拾い上げていた。ぐったりとしたままの人影は、緩やかなドレスをまとっていた。気を失ったエリザベスだ。
巨大な手が、彼女をしっかりとつかみ。銃鉄兵は用は済んだとばかりに踵を返す。
「ちくしょう……待て……ッ! 逃がす、ものか!!」
ヴィンセントは、震える手で銃を持ち上げた。
効果がなくとも。意味がなくとも。何もしないでいられるわけがない。今しも持ち去られようとしているのは、彼の大事な妹なのだから。
だが。状況は、あまりにも絶望的であった。
引き金を引いても、傷を負った彼の身体は反動に耐えられない。
普段の射撃の腕前はすっかりと鳴りを潜め。精一杯の反抗すら、虚しく空を切った。
銃鉄兵は、振り返ることすらなく歩み去ってゆく。
ヴィンセントは、すでに弾の尽きた銃の引き金を何度も引きながら。砂の上に、倒れたのであった。
◆
「生きていたか」
もうろうとする頭を振りながらヴィンセントが目を開けると、彼の顔をのぞきこむ人影が見える。ぼんやりとした輪郭は、やがてアレクサンドラの形をとった。
彼は痛みを訴える体を無視して、慌てて起き上がる。
「! ……イライザは!?」
「いない。連れてゆかれたらしい」
いったいどれくらい気を失っていたものか。慌てて周囲を見回すが、そこにあるのは大量の砂錆蠍の死骸と、破壊された鉄動馬の残骸だけ。
不毛の大地を、乾いた風が撫でてゆく。
ふらつきながらもヴィンセントは立ち上がり、きつくこぶしを握り締めた。
「追い、かける。取り返すんだ」
傷だらけの身体で、彼は歩き出す。銃鉄兵が去ったと思われる、荒野の果てに向けて。
「どこまでも追いかけ、追い詰める……地の果てまででも追って、イライザを取り戻す。そして奴らには報いを受けさせてやる……」
そこに、普段の落ち着いた雰囲気は残ってない。ただ煮えたぎる溶岩のような怒りが、瞳の奥に滾っている。
一歩を踏み出したところで、彼はよろめいた。銃鉄兵に攻撃を受け、吹っ飛ばされたのだ。命があっただけでも奇跡的だといえる。
アレクサンドラが、深く溜息をついた。
「無駄なことは、止めておけ」
「なん……だって!?」
一瞬で頭に血が上り、ヴィンセントが獣のように振り返る。手が無意識に銃を掴むが、あいにくと弾がきれていた。
彼女はそんな彼の様子を気にした様子もなく。ただ逆の向きを指さした。
「そちらに向かっても奴らには追いつけない。ゆくべき道は、こちらだ」
いまだ混乱の収まらないヴィンセントが、不可解な表情を浮かべて動きを止める。逆の方向にあるもの、それは――。
「まずは街に向かう。それから馬を、銃を、銃鉄兵を揃える。準備を整えてから、奴らを殺しにゆくんだ」
彼女はヴィンセントに歩み寄ると、肩を貸し彼の身体を支えた。
「あの銃鉄兵の主には誰に喧嘩を売ったのかを、しかと教えてやらねばならない。私の教え子に手を出すということがどれほど高くつくかもな」
「君は……」
ヴィンセントは小さく驚きを浮かべ、すぐに口元を引き締める。
傷を負い混乱していたとはいえ、醜態をさらしてしまった。彼女とて賞金稼ぎ――やられっぱなしで済ませるほど、穏やかなわけがない。
ともに、思いを同じくしているのだ。
「ああ、もちろん。ここからは……借りを返す番だ」
焦れる思いと凶暴な殺意を胸に閉じ込め、二人は荒野を歩きだす。目指すは街、その先に倒すべき敵を見つめて――。
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