第14話:地下霊廟の悪夢①
ロサルト墓地――地下霊廟入口。
薄暗い地下へと続く石造りの通路が眼前に広がり、わずかに冷気を含んだ空気が足元を流れていく。昼間でも気軽に来たいとは思えない場所だなと、ちょっと後悔の念に苛まれつつ、周囲を見渡す。
普通であればスケルトンが徘徊しているはずなのだが、地下霊廟入口までほとんど見かけることがなかった。
「やはり、昨日の影響が出ているのか……数が少ない。それに、一向に襲ってくる気配がない」
アルダさんは辺りを見渡し、普段と違う様子に若干の戸惑いを見せる。
「ストーンウルウが現れたことで、『シンマ』にやられた可能性が高いのでしょうな」
「そうですね。その可能性が高そうです」
キヌルさんとアルダさんの会話を聞いていると、昨日聞いた言葉が飛び出してきた。
「すいません。ちょっといいですか?」
なので、ちょっと情報収集しておこう。
「どうした?」
「いえ、『シンマ』とは一体何のことでしょうか?」
「……『シンマ』を知らないのか?」
「うちの師匠、一般的な言葉で教えてくれないことが多くて……。そのおかげで、旅に出て色々と苦労してます」
架空師匠がんばれ。と思いつつ、適当な思い出話をでっち上げる。
「確かに、昔は呼び名が色々あったと聞くからな。今は『シンマ』で通じることが多い」
「そうなんですか」
「ああ、っと――『シンマ』のことだったな」
小さく頷く、アルダさんが説明をはじめた。
『シンマ』とは、恐慌状態に陥った者を指す言葉で、暴走して敵味方関係なく攻撃をして一定の時間が経過すると元に戻るという、はた迷惑な状態異常の一種であると理解した。
心に巣食う魔性が暴走するとアルダさんは言っていたので、漢字で書くなら『心魔』といったところだろうか。
今回はストーンウルフという強者が現れたことで、一部のモンスター達がパニックを起こし、それが他のモンスターへ連鎖するように広がっていき、途切れることなく襲ってくるようになった。これが、一連の襲撃における原因ではないかとアルダさんは語り終えて重い息を吐く。
「
そして、その現象と類似するものに心当たりがあった。
「チェ、チェイン……? なんだ、それは」
「師匠から聞いた『
「なるほど。しかし、君の師匠は随分と変わった言葉を使うのだな」
アルダさんは不思議そうな顔をするが、師匠はいないのです。マジですいません。
『
クエストやダンジョンを進行させると、モンスターが出現する。出現したモンスターは、単体でもグループでもどちらでも構わないので討伐する。
討伐後、クエストやダンジョンを進行させていくと、また戦闘になる。
その際、前回登場したモンスターと同じモンスター(グループの場合は出現モンスターや数が同一)が出現し、討伐後に『
また、『
そんな有志の努力を聞き及んでいる限りでは、五〇連戦してボスを討伐出来たのは三桁にも満たないらしく、そもそも発生頻度が極端に低く、五〇連戦するためには運の要素が絡んでくるため、討伐の難易度が非常に高くなっている。
ちなみに、『
「
「過去にもそのような報告が上がっていたな。ならば、急いで中を調査してしまおう」
アルダさんに指示され、衛士達が慌ただしく整列をして中へと進み始め、そのあとをキヌルさんと共に付いて歩き出した。
☆☆☆☆☆
コツコツと石畳を歩く音が通路に響く。
地下霊廟の中は静寂に包まれ、足音がやけに鼓膜を揺さぶり、それが神経を昂ぶらせて落ち着きを削いでいく。
「ワタル君、大丈夫か?」
「大丈夫ですと言いたいですが、正直怖いです」
正直に心情を吐露する。ここで見栄を張っても仕方ないと思うから。
「いや、素直で結構。君くらいの年頃は自分の力量を見誤り、無茶をすることが多いからな」
「師匠に『身の丈を弁えない愚か者は、いつか身を滅ぼす』と教え込まれましたので」
「よい師を持ったのだな」
架空の師匠ですけど。とは本当に口が裂けても言えないけど、今の言葉は亡き祖父が生前に言っていた言葉だ。妙に耳に残っているのは、会う度に言われていたからで、当時はそれが鬱陶しいと思っていたこともある。ただ、成長するに連れてその言葉の意味も分かるようにもなった。
ある意味で、俺の師匠は祖父なのかも知れない。
忙しい両親に変わり、休日になると俺達兄妹の面倒を見てくれ、色々と教えてくれた祖父は厳しくも優しい人だった。
「そうですね。いい師匠でした」
「師に恥じぬ生き方をするのだぞ」
そう言って笑うアルダさんに頷き返し、周囲を見渡す。
モンスターの姿は見当たらず、足音以外の物音は一つもしない。すでに地下霊廟一階の半分近くまで来ていてのだが、その間に出会ったモンスターは未だにゼロである。
「しかし、ここまでモンスターに出会わないのはおかしい」
「そうですね。さすがに、これは異常ですね」
アルダさんとキヌルさんのやり取りを聞きながら、周囲を警戒する。
『スマート・ワールド』にはマッピングのスキルというのがあり、ダンジョン内の罠や宝箱の位置を記憶しておくことが出来る。このスキルを習得出来るのが、下級職の
一応、そのスキルと同じ効果を発揮するアイテムがあるのだが、これがかなり高価で気軽に買える代物ではなかったりする。
……ああ、そういえば。
自作のアイテムがあったな。と思い出し、インベントリの中を確認してみれば、確かにありました。
『
レア度:Ⅴ 歩いたルートを自動で記録するツールセット。
マッピング一〇〇%達成後、地図アイテムに変化。
複製譲渡可能(市場取引不可)。
レア度が異様に高いのは、作成した地図は書き込みが可能であり、パーティを組んだプレイヤーにも簡易地図を複製して手渡すことが可能だからである。
ベテランプレイヤーがこれを使って地図を作り、初級プレイヤーに融通したりすることもあるが、利用者の多くがダンジョン攻略の難易度が上がる中級プレイヤーで、新規ダンジョンを攻略する前に情報収集の一環として地図を融通してもらうことが多い。
もちろん、それなりの礼は必要となるが、地図があれば寄り道などせず、無駄な戦闘も減るので生存率が上がる。新旧の四強窟などは特に高値で複製が取引されているため、マッピング専門のパーティもあったほどだ。
「気を抜かずに進むぞ」
険しいアルダさんの声に皆頷き、慎重な足取りで進んで地下三階への階段まで辿り着いた。
☆☆☆☆☆
その後、特に問題が起こるわけでもなく、地下五階までモンスターと出会うことなく到着した。そして、最奥にある部屋の前までやってきたのだが、どうも中の様子がおかしい。
「……声、ですね?」
「ああ、声がするな」
部屋の中から声がするのだ。
悪王と名高いオルドム三世が埋葬されている霊廟最奥の部屋から声がするという異常事態に衛士達の間にも動揺が走る。
「女性のような感じもしますが、子供っぽいような声にも聞こえます」
「俺には野太い男の声に聞こえるが……ふむ、何やら奇妙だな」
「男性、ですか?」
「ああ。俺には女性の声は一切聞こえない」
部屋の様子を注視しながらオルダさんと小声を交わすも、どうも内容に統一性がない。
「妙ですね」
「だな。しかし、盗掘の可能性もあるから中を確認しないで帰るわけにもいかない」
そうか。盗掘の可能性――つまり、人間の可能性もあるのか。
場所が場所だけにモンスターだけだと決めつけていたが、その可能性は否定出来ない。まぁ、起きている現象が非現実的だなと思ったが、この状況自体が非現実的なのだから今更だなと苦笑いが浮かんできた。
「扉を開けるので合図と共に踏み込む。ワタル君は町長の護衛を頼む」
「了解しました。気を付けてください」
「ああ」
それだけ言葉を交わし、アルダさんはジェスチャーで衛士達に指示を出し、扉の両側に配置させる。
「…………っ。中にいる者、大人しくしろ!」
咆哮にも似たアルダさんの大声に耳を塞ぎつつ、雪崩れ込んでいく衛士達に続くようにして部屋の中へと入る。
……は?
そこで見たのは、何とも奇妙な光景だった。
「あれ……なんですか?」
「いや、私もあんなもの……ここでは、はじめて見ました」
背後にいるキヌルさんへ問うも、返ってきたのは期待した言葉ではなかった。
「案山子(かかし)、ですよね?」
「そう、ですね。見紛うことなく、案山子ですね」
薄暗い部屋の中央にいたのは、一体の案山子だった。
田んぼの中にただ棒立ちとなって鳥や害獣を追い払う頑張りもの。だが、ボロボロの白い麦わら帽子に白と黒の縞模様が入った手袋をつけ、裾がボロボロになった白い着物を纏った案山子が、部屋の中央に鎮座している光景を奇妙と言わずして何と言おう。
……んー、何だったかな?
しかし、この場で見ると違和感しかない案山子なのだが、これと同じか似たようなものをどこかで見たことがある気がするのだ。もちろん、ゲームのときにだが。
白い案山子、白い案山子……確か、ゲームの中で登場していたはずなのだ。
「声はしなくなったが、何故こんなところに案山子があるのだ?」
「隊長、とりあえず撤去しましょう」
「いや、ちょっと待って。迂闊に触るのは――」
触る?
アルダさんと衛士の会話を思考の端で聞いていたが、ふと思い出して慌てて顔を向けた。
「それに触ったら駄目だ!」
「え……?」
アルダさんが止めるのも聞かず、一人の衛士が案山子に触れてしまった。
「――ッ。ウキャァアアアアアッ」
「う、うわぁあああああっ」
刹那、無機質な案山子の瞳が白く光を放ち、ブチブチと音を立てて布製の顔が口の辺りから上下に避けていき、その下から鋭く尖った歯を剥きだしにさせて甲高い悲鳴のような叫び声を上げた。
「そいつは、
「なっ――
「駄目ですっ。近づいたらアルダさんも“捕まってしまう”!」
驚きと共にアルダさんは一足飛びで後退したが、すぐさま案山子に触れた衛士を助けに駆け出そうとしたのを引き留めた。その間に案山子に触れた衛士は力なく項垂れたかと思えば、不意に顔を上げてこちらを向いた。
「あいつは、触れたものを強制的に自身の配下に置くことが出来る能力を持っているんです。そして、配下にしたものから攻撃を受けたら、その攻撃を受けたものも案山子の配下になってしまうんです」
その能力のおかげで、初見のパーティが見た目から弱そうだと判断して普通に攻撃を仕掛けた近接職が案山子に操られてしまい、仲間を次々と攻撃していき、最終的に全滅してしまった。というスレッドが立ったことで、案山子の存在が明らかになり、その情報を元に対策は練られ、このモンスターと安全に戦うためには近接職は一切手を出さず、弓や魔法で攻撃して倒す以外方法はないことが分かった。
何故なら案山子は“動かない”し、向こうから攻撃してこないからだ。
ただ、見た目に反して魔法と物理の防御が異常に高く、持久戦になることが多かったため、『スマート・ワルード』内でも出遭いたくない不人気なモンスターの一種であった。
「もしかして、
「可能性はありそうだが――。ワタル君、倒す手立てはあるのか?」
「ええ、案山子に直接触れなければいいので、弓や魔法で攻撃するしかありません。あと、見た目に反して防御力が高いと聞いていますので、持久戦になると思います」
案山子に触れた衛士の瞳には生気が感じられず、虚ろで恐怖心を煽ってくる。
「案山子を倒せば元に戻りますっ。それまでの間、拘束をお願いします!」
「了解した。誰かっ、あいつを捕まえておいてくれ! くれぐれも攻撃を受けないよう注意しろっ」
的確に指示を出し、二人の衛士が二手に分かれて操られている衛士へと近づいていく。そちらは任せて案山子を注視する。
……何か、おかしい。
見た目は
「ワタル君、あいつは火属性の魔法には弱いのか?」
「え? ええ、他の魔法よりは効果があると聞いてますが、魔法防御が高いので微妙かも知れません」
アルダさんの問いに答えつつ、違和感の正体を探っていく。
案山子の本体は木材を利用したもので、布製の服や麦わら帽子など燃えやすいもので構成されている。ゲームのときも火属性の魔法は他の属性よりもわずかにダメージ量が多かったと思うが、それでも一割から二割程度だったはず。
下手をすれば命の危険があるのだ。些細な情報の洩れや違いが生命を左右する場所だ、ここは。
「エストラ、頼むっ」
「分かりました――火よ集いて、
エストラと呼ばれた女性衛士がやや早口で呪文を呟きながら掌を案山子へと向ける。次の瞬間、ボワッと掌から炎が吹き上がり、それは球状に形を変え、風を切る音と共に案山子へと向かい、胸部辺りへと被弾。
「ウキュゥアアアアッ」
耳を劈く金切り声をあげるも案山子は微動だにせず、ただその場に佇むのみ。自分で動くことも出来ず、攻撃することも出来ない哀れな案山子。ただ、炎に焼かれたのにその姿に一切の変わりはなく、それが不気味さと共に俺の中で警鐘を鳴らしていく。
「やはり炎には弱いようだな」
「そのようですね。火属性の中級魔法で一気に燃やしましょう」
エストラさんはそう告げて詠唱を開始する。
ゲームのときも高位の呪文は詠唱が完了するまでに数ターンかかることがあった。今更ながら、マールと戦闘の検証をしているときに魔法を使わなかったのは痛恨の失敗だったと思う。
「湧き上がる炎火よ、溶けて舞え、――『
淡い光を放ち、案山子の足元に赤銅色をした幾何学模様の円陣が浮かび上がり、ゴワッと蒸せるような熱気が肌を撫でていく。
「これ、大丈夫なんですか?」
「万が一、モンスターが暴れても大丈夫なように魔法障壁で覆われていますので中級程度の魔法では問題はありませんよ」
さすがにこれはやり過ぎではないないかと思い、キヌルさんに問うてみるがこの程度では問題ないようで、平静な面持ちで眺めていた。
ゴブゥゥウウン……
部屋全体を揺らす轟音に倒れないよう踏ん張りながら、案山子がどうなったのかと注視してみる。
「……おいおい。マジかよ」
もうもうと上がる湯気と土煙が風に流されて引いていき、案山子の姿が目に入る。しかし、そこには先ほどと何ら変わらない姿で佇む案山子がいた。
初級でも中級でも何らダメージらしきものが与えられていない。これははっきり言って異常だ。
「さすがに、これは予想外だな」
「隊長、このまま戦っても消耗戦になるだけで、我々が不利です。中級以上の魔法はここの魔法障壁に影響をきたす恐れがあります」
「そうだな。しかし、このままにしておくわけにも――」
「分かっています。ですが、この装備では……」
一番有効だと思われた火属性の魔法でも見た目にはほとんど無傷なのだ。これ以上となれば上級の魔法を使うしかない。しかし、それを使えばここの魔法障壁が持たない可能性があると言うことか。
アルダさん達の会話を聞きつつ、キヌルさんへ問いかける。
動かない敵だから出来る芸当だなと思いつつ、視界から案山子を外すような馬鹿な真似はしない。
「魔法障壁が壊れた場合、どうなるんですか?」
「魔法障壁にはモンスターの行動阻害と能力抑制の効果がありますので、万が一破壊されてしまえばモンスターが暴走する恐れもありまる」
それ、めっちゃ危険ですやん。
「それに――最悪の場合、“王”の復活もあり得ます」
「王の復活、ですか?」
「はい。部屋の壁をよく見てください」
キヌルさんに言われ、そう言えば、この部屋は王の遺体が安置されている場所だったと思い出しながら部屋を見渡す。
「……あ」
部屋の壁には左右に二つ、正面に一つ、幅一メートルほどの窪みがあり、そこに小さな祭壇のようなものが安置されていた。
「あれって、もしかして」
「はい。あれが五つに切断された“王”の遺体を安置する五霊壇です」
なるほど。あそこに、この墓地の主――オルドム三世の亡骸を安置しているのか。しかし、これだけ騒いでいるのにまるで無反応だな。
ゲームのときは部屋に入れば問答無用で襲い掛かってきたはずなのに現実となったら引っ込み思案になったのか? いや、そんな馬鹿な話があってたまるか。
それに、部屋に入る前に聞いた男女の声は何だったのか? その謎もまるで解明されていない。
……いや、それ以前に。
嫌な予感がする。とてつもない面倒事が起きそうな、いや、すでに起きている気がしてならないのですが。
「あの、キヌルさん」
「何でしょうか?」
とりあえず、確認しておかなくてはいけないだろう。
「あの祭壇みたいなのって、扉……開いていてもいいんですか?」
「……はい?」
言われた意味を理解出来ずにいるのか、キヌルさんは少し首を傾げて俺が指差す祭壇に目を向ける。
「……あ」
俺が指差した先にあるものを見て、キヌルさんは間の抜けた声をあげる。
床から一メートルほどの高さにある小さな祭壇。その前面に取り付けられていた観音開きの扉が、片方が引き千切られて落ち、もう片方は辛うじて繋がっているのかユラユラと揺れていた。
今まで薄暗い部屋の中で、意表をつかれた案山子の登場で注意が逸れていたのもあるが、先ほど使った中級魔法の余波で部屋全体が未だにぼんやりと明るく、部屋の奥も目を凝らせば見えるほどだった。
「ま、まさかっ――」
「キ、キヌルさんっ、危ないですよっ」
いきなり駆け出したキヌルさんは壁際を走り、祭壇の元へと向かっていく。そのあとを追って案山子から距離を取りながら壁際を走って辿り着いた先にあったのは、扉のみを力ずくで破壊された祭壇であった。
「……ない。なくなっている」
「ないって……もしかして」
「――っ」
「キ、キヌルさんっ」
小刻みに震えるキヌルさんに、答えが分かっているが一応問いかける。万が一、外れている可能性に賭けながら。と、思ったがまたキヌルさんが走り出し、そのあとを追ってついていく。
……最悪だ。
五つすべての祭壇を見終え、そして、五つすべてが同じ“状況”であった事実が重く圧し掛かってくる。それは町長であるキヌルさんが一番強く感じているのだろう。薄暗い部屋の中でも分かるほど顔面を蒼白にさせて震える声で小さく呟く。
「“王”の遺体が、すべてなくなっています……」
扉が壊されて中にあった“もの”が盗まれた。
嫌な予感とは当たってほしくないときに限って当たるものだ。しかし、そんな現実逃避をさせてくれるほど、事態はのんびりと進んでいなかった。
「くっ――案山子が動き出したぞっ」
アルダさんの怒声に慌ててそちらを向くと、案山子がギチギチと音を立てて上体を揺さぶり、錆びついた機械のように軋ませながら首をこちらへと向けた。
「クキャキャキャ……」
耳障りな雑音交じりの笑い声。
「ココデ、ミンナ……コロシテ、ヤル」
そして、ケタケタと耳障りな笑い声を上げながら、案山子が“言葉”を発した――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます