第三百二十三話『双子の美少女』

「このグングニルはSSランクでめったに出ないらしい。Sクラスの武器だってあんまり見たことがない。このグングニルと対等に戦える武器にはじめてあったよ!」

その少年はそう言った。


そう『ラスト・オンライン』はSクラスすらめったに出ない。それは合っている。

ただ、一つだけ違った。


僕の持つ『神の剣 - デュランダル』はSSSランクだった。


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「ララ、ルル!すごいよ、彼らもかなり強い武器を持っているらしいよ、楽しみだね!」

その美少年は、彼女の仲間の美少女二人に話かけた。

その少年は本当に楽しみそうに言った。

自分より強い敵に当たるのを楽しみにしていたようだ。


「あ、二人とも、すっごくかわいいね!」

サラはその話しかけられた二人の美少女を見て、僕に言った。

彼女たちはかなり小さくとても可愛らしい。

僕達よりはかなり年が若いのではないだろうか。


「そうだね!そして二人ともそっくりだね」

僕がつぶやく。

そう、その二人の少女はほとんど同じ顔をしていた。

頑張ればなんとか、見分けられるというレベルで似ていた。


「あ、もしかして双子なんでしょうか!」

奈緒子がそう言う。


彼女達はかなりそっくりだった。

この『ラスト・オンライン』は『フェイスリーダー』という技術で、最初に自分の顔をスキャンしてモデルを作るので、特にいじっていなければ、現実の姿に似る。


「そうよ!私たちは双子のララとルル!私がララ!妹がルル!あなた達も強い武器を持っているみたいだけど、タカヒロの敵じゃないわ!」

双子の美少女のうち一人が自信満々にそう言った。

彼女はそのタカヒロと呼ばれた、グングニルを持つ少年を信頼しているようだった。


「姉様、わからないですよ!彼らもかなり強いかもしれません。ここまで来たのですから!」

双子の妹のルルは、そう言って姉のララをたしなめる。

そう彼女たちもこの五回戦まで勝ち上がっていろいろな敵を見ているはずだった。

最強クラスの武器を持っているとはいえ、すべてが楽勝だとは考えづらい。


「しかし、双子珍しいですね!初めてみました!」

奈緒子が言う。

双子が生まれる確率は、日本では150組に1組ぐらいで、海外では80組に一人と言われている。

学年に一人いるかいないか、少子化が進んでいる今だと、なかなか見ない。


「僕も実際に双子を見るのは初めてかもしれない!」

僕も言う。

まぁそれは友達が少ないからという理由も一つにはありそうだけど・・・


「え?何言ってるの??」

サラが不思議そうに言う。

僕達の双子を見たことがないという話について、全然ピンとこないサラだった。


「え?サラは双子見たことあるの?」

僕はサラに聞いた。

そう、これがあるあるじゃないということは、身近に双子がいるということなのだろう。


「見たことあるもなにも・・・」

サラは不思議そうに言った。


「私、双子だよ??」

サラはそう言って笑った。

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