第二百九十二話『ニュードラゴンハンター』

「いやいや、どっちもそんなにしっかりしてないような・・・」

と僕が笑う。

しっかりしている人はそんなこと言わないと思います。


「ジュン、聞こえてるんだからね!」

「ジュン、聞こえとるで!!」

とサラと珊瑚が僕の方を見ていいました。


「はい・・・すいません・・・」

と僕は呟いた。

女子二人を敵に回したお父さんはこんな気持だろうか??


「さて、そんなお姉さんのサラさんは強くなったのかな??珊瑚お姉さんが確かめたるわ!!」

と珊瑚は微笑んで言った。


---

「そういえば、対戦中だった」

と僕が笑う。

いつものようなやり取りを繰り返しているが、いまはC級英雄ランク戦の四回戦目だった。


「そうだった、C級ランク戦だった!」

とサラも笑った。

そう、いつもの珊瑚たちとやりとりしているとそういうのを忘れてしまうのだった。


「すこしは、うまくなったんやろな?」

と珊瑚は僕らに聞く。

彼女たちジェムボックスは元A級技術は一流だ。


「珊瑚ちゃん、偉そうにしちゃダメ!前回負けてるでしょ!」

とジェムボックスのお姉さんポジションの水晶が珊瑚に注意する。そう、前回のD級英雄ランク戦で僕らは彼女達に勝って一位でクリアした。


「でもたしかに、前回の時は僕ら素人だったからね」

と僕は言う。

あのときは、武器の力によるところも多かった。


「いまは違うっちゅーことやな!」

と珊瑚が嬉しそうに微笑む。


「そう、C級ランク戦でかなりいろんな人と戦ったからね!成長してるんです!!」

とサラは胸を突き出してえっへん、とポーズを取った。


「そうですね!特殊武器チームのみなさんと、弓矢チームのみなさんと、超速攻チームのみなさんですね!」

と奈緒子は頷きながら説明する。


「ほうほう、それは楽しみやな!つよい敵の方が燃えるで!」

と珊瑚は楽しそうに言った。


「楽しみ」

とジェムボックスの小柄な魔法使い瑠璃も頷いた。

彼女もおとなしいが、負けず嫌いであるのは間違いな。


「そうね、楽しみね!」

とジェムボックスのお姉さん魔法使いの水晶も微笑んだ。

彼女たちは元A級なのでいろいろ強いチームと戦ってきている。


「よーっし!珊瑚ちゃんに見せてあげよう!ニュードラゴンハンターの実力を!!」

とサラが楽しそうに言った。


「あ、名前がダサくなってる!」

と僕が言う。


「ん、真ドラゴンハンターの方が良かった。もしくは、ドラゴンハンターZ?」

とサラが僕に聞く。


「いや、どっちもかっこいいかは・・・ちなみにZは2に形が似てるから使われるという説があるよね」

と僕が豆知識わ付け加える。


「そうなの!!」

「そうだったんか!!」

とサラと珊瑚が驚く。


「あくまで説だけどね」

と、サラと珊瑚というどちらがお姉さんかを競い合っていた二人に説明する。


「あ、モンスターが出てきましたよ!!」

と奈緒子が皆に言う。


そう、今は戦闘中。

C級ランク戦第四回戦目だ。


「よし!戦闘開始ね!」

「よし!戦闘開始や!」

とサラと珊瑚が言った。

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