第二百二十五話『ウォーターカッター』
「うーん、賢すぎるね『エースリザードマン』!」
と、僕は呟いた。
この状況を完全にコントロールしている『エースリザードマン』。
エースの名前は伊達ではない。
「グエェェェェ!」
と『エースリザードマン』の咆哮が響く。
さらに、戦闘は続く。
『スピードリザードマン』と変形剣の使い手ランコが戦闘中、サポートに入った傘使いのリンコが『パワーリザードマン』に投げ飛ばされる。そして、『スピードリザードマン』に飛ばした糸は避けられ、その先にいた、『パワーリザードマン』に当たり、力勝負に負けて投げ飛ばされる。
戦況はランコ、リンコ、レンコにかなり不利な状況にあった。
「かなり強いですね!」
と奈緒子が言う。
「うん、『エースリザードマン』がかなり賢い。いままでこんなに連携してきた敵はいなかったね・・・この状況だと先に一人やられるとかなり不利になる・・・」
と僕が呟く。
「このやろう・・・こうなったら・・・」
とスキルを発動させようとする傘使いリンコ。
「いや、この状況でそれはいけない・・・!」
と、僕が言うよりも速く彼女はスキルを発動させた。
『急高跳躍 - ハイジャンプ』
「反対から攻撃する!」
と傘使いリンコが言いながら、高くジャンプした。
そして、リザードマンチームの後ろ側に回りこむつもりだ。
しかし、この状況ではそれは良い手とはいえなかった。
彼女は傘を開いて、ゆっくり着地しようとしていた。
「グエエェェェェ!!」
そして、『エースリザードマン』がうなり、スキルを発動させた。
『獣水鉄砲- ウォーターショット』
そう彼女が『ゆっくりと降りて』いる所をしっかりと狙って、口から水鉄砲を放った。
そして、『エースリザードマン』の放った『獣水鉄砲- ウォーターショット』は水鉄砲という程度の威力ではなかった。
「まるでウォーターカッターみたいだ!」
と僕が言う。
「ウォーターカッター?」
とサラが聞く。
「そう、そういう工作機械があるんだ、包丁位なら真っ二つに出来るくらい、の破壊力があるんだ!」
と僕が言う。カッターという名前の印象とは少し違い、水が当たった部分を『吹き飛ばす』工作機械だ。
そして、ゆっくりと動く的になったリンコは『エースリザードマン』の『獣水鉄砲- ウォーターショット』にしっかりと急所を狙われてやられてしまった。
「無念・・・」
と、リンコが言って、行動不能になってしまった。
「グエェェェェ!」
と『エースリザードマン』は咆哮をあげる。
「賢い上に、普通に強い・・・」
と僕が呟く。
傘使いのリンコがやられ、3:2になってしまった。
『エースリザードマン』、『パワーリザードマン』、『スピードリザードマン』
と
連結剣使いのランコ、格闘家のレンコの二人の対決になった。
「よくも!リンコを!!」
と言って、格闘家のレンコが走りだした。
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