第百五十一話『豪華な扉』
そして、『豪華な扉の鍵(右)』が飛んでくる。
「よしよし、ゲット!」
と僕は言う。
「これで、中央の部屋に入れるはずだ!さくっとクリアして、『ゴールドモンスターボックス』を手に入れよう!」
と僕は言った。
そう言いいながら、僕らは中央の部屋に戻ってきた。
「ここに、2つのパーツを入れれば、この扉が開くはずだ」
と僕が言う。
最初にここを開けようとしたら、『白いお化け』こと『ゴーストエレメンツ』が、片方ずつ、もっていってしまったのだ。
そして、左の部屋では、2つのドアから正解を選ぶクエスト、右の部屋では、上下に分断されて、出てくる敵と戦うクエストという、ホラーゲームではお馴染みのトラップをクリアしてきた。
「最後は小細工なしだといいなぁ」
と僕は言った。
珊瑚とサラに負担がかかるからだ。
怖いものに触れる時間を短くしてあげたいな、とおもったのだ。
そう言いながら、僕は2つの鍵を、差し込む。
「入りましたね!」
と奈緒子が言う。
そう僕は、2つのパーツを開いているところにはめた。
そしてドアが光りだす。
パアアァァァァァっと光が差し込む。
「さて、何が出てくるかしら・・・?」
と美少女魔法使いの水晶が言った。
「楽しみ」
ともう一人の美少女魔法使いの瑠璃も言った。
「あれ?何もない?」
と、ゆっくり進んでいくサラが言う。
いつもなら猛ダッシュで進んでいくサラだが、さすがに何度も、『白いお化け』こと『ゴーストエレメンツ』に脅かされてるので、いつもより少し大人しい。
「たしかに、何もいないね、とにかく広いなぁ」
と僕が感想を言う。
「広いということに何か意味があるんでしょうか?」
と奈緒子が僕に聞く。
「あるだろうね・・・」
僕が応える。
「どゆこと??広いとどうなるの?体育館みたいな広さだね」
サラが聞く。
「広いと何が出来る?」
と僕がサラに聞き返す。
「走り回れる??」
とサラが元気娘らしい発想で言う。
「うん、プレイヤー側はそうだね。モンスターだったら??」
と僕がサラに聞く。
「えっとぉ、大きいモンスターが出てこれる?」
とサラが言う。
ガン!!
サラの解答に応えるように僕らが入ってきたドアが大きな音を立てて閉まった。
そして、大きなストリングスの音が流れる。
「え!?ボス??」
そう、今までこのゴースト・ハウスは、ホラーゲーム定番のほとんどBGMのないステージだった。
ところが、ドアがしまり、壮大な音楽が流れ始めた。
「え?ボス?どこ??」
とサラが聞く。
そう、探しても見当たらない。
僕は、体育館の天井に挟まっているバレーボールを見つけるかのように上を向いた。
「あ、見つけた」
と僕が言う。
「どこ?どこ?」
とサラが言う。
「上だ!」
僕が言う。
「これはまた、強そうなの出てきちゃったなぁ」
と僕が笑った。
そして、ゴーストハウスのボス戦が始まる。
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