第百十九話『楽しいツーリング』
「えっんそっく!!えっんそっく!!」
と、サラは多分よく分かってないけど楽しそうだから良いだろう。
楽しければそれでいいのだ。
「よーし、行こう!!」
「はい!」
「オッケー!」
と二人が返事し、僕達はツーリングを始めた。
僕はサイを発進させて、奈緒子は馬を発進させて、サラはカピバラを発進させた。
「カピちゃん頑張ろうね!」
とサラがカビバラに話しかけると、なんとなく、頷いたように見えた。愛想が良いんだか悪いんだかわからないカピバラだ。
「なんとなく、意思疎通が取れてる感じがするなぁ」
と僕が言う。ある意味ツンデレなのかな、と少し思った。
「仲良しですね!」
と奈緒子も微笑みながら言う。
「ふっふっふっ!いいでしょ!!カピちゃんはあげないよ!!」
と、満面の笑みのサラ。誰も欲しいとは言ってないけどね。たぶん乗りこなせるのは君だけですし。
「ふふふ、私達も仲良しですよ!ね!」
と馬を軽く撫でる奈緒子。
たしかに、こちらも、仲良しでなければ、あのコンビネーションで高速でカーブを曲がることは出来ないだろう。
今回は、ツーリングなので細かい、コントロールが必要というわけではない。ただひたすら進む。「騎乗 - ライディング」なしでは、辿りつけない次のステージに向う。
「やっと、「騎乗 - ライディング」を楽しめるところまできたね!」
と走りながら、サラが言う。
そう、結構たいへんだったのだ。
特にサラは・・・。
運動神経の良さに振り回されている感じだった。
そんなことがあるんだなと思っていた。
運動神経が良かったことがないから、そんなこと考えたこともなかったのだけど。
だけど、カピバラとは相性が良いようで、乗りこなしている。
要は普通の人にはできないような事は素晴らしい反射神経でできてしまうのだ。
サラ恐るべし。
「やっと乗れる様になったし、次はドラゴンだよね!ドッラゴッン!ドッラゴッン!」
と言っていた。
ブレないサラである。
「たしかに、ドラゴン乗りたいね。地上を走る動物でもこれだけ大変なんだから、空中を跳ぶ、ドラゴンなんてもっと大変なんだろうな」
と僕は言った。
「そうですね!でも楽しそうですね!」
と奈緒子が言った。
「珊瑚ちゃん達も、ドラゴン乗ってるのかな?」
とサラが聞いた。
「乗ってるだろうなぁ。元A級だしね。基本クエストはだいたいクリアしちゃってるんじゃないかな」
と僕は考えた。
「それはすぐ追いつきたい!!」
とサラが言った。基本的には負けず嫌いのサラだ。
「僕らは、やっと、C級に上がった所だから、まだまだあるよ!」
「C級ランク戦と、B級ランク戦がこの先に控えてるんですね」
「それも楽しそうだ!まだまだやれることあるんだね!さすが『ラスト・オンライン』!!」
と、サラが言う。
そんな話をしながら僕らは、走り続ける。
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