第百十八話『ツーリング』
「あー!楽しかった!!次はなんの勝負する?」
とサラがみんなに聞く。
「次は、勝負じゃなくてツーリングにしませんか?」
と奈緒子が言った。
うん。それは楽しそうだ!
「ツーリング!?ツーリングってなんだっけ、なんだか聞いたことあるような・・・」
と、サラが奈緒子の提案に質問する。
ツーリングという単語を聞いたことがあるけど、ぱっとは思い出せないようだ。確かにツーリングって、免許とか持っていなければ、無関係の単語ではある。
自転車で遠出することもツーリングというのだろうか、自転車競技もツールド・〇〇みたいな言い方するから、無関係ではなさそうだけども。
「バイクとかで一緒に遠出することだね」
と僕がざっくりと説明する。
基本のイメージとしては、バイクとかで、同じ目的地に向かって一緒に行くような感じがある。
「ああ、乗り物を使った遠足ってことかぁ!いいね!」
と理解するサラ。だいたいあっている。
「私も行きたいです!!」
と丁寧な口調でサラが言う。
「えっんそっく!!えっんそっく!!」
とすでに乗り気のサラ。
「遠足だったら、お弁当ほしいなぁ!」
「いいですね!サンドイッチとか!」
とサラと奈緒子。
「おお、サンドイッチ!!いいね!ん?これは手作りお弁当フラグ??」
と僕は笑った。
「ふふふ、それは今度にしましょう!今回はお店で買ってきちゃいましょう!」
と奈緒子が言った。
男の子の夢、女の子の手作りお弁当イベントが華麗にスルーされた気がする!!
ん?何か地雷を踏んだ・・・?
奈緒子の笑顔の奥に何かを感じた。
料理したくない理由があるのかな・・・?
「サラちゃん、どんなサンドイッチがいいですか?買いに行きましょう!」
「えー!なにかなー!ツナ?カツ?」
と、体力が上がりそうなセレクトのサラだ。
そして、完全に手作りお弁当イベントはごまかされた。
今度自分でつくろう・・・。
おにぎりくらいなら自分でも作れるだろうか・・・。
そして、みんなで、簡単なお弁当やジュースを買ってきた。
「よっし!!これで準備は整ったね!」
「レッツ遠足だー!!」
とサラが元気よく腕を振る。
「行きましょう!!」
「で、どこに行きましょうか?」
と奈緒子が聞く。
「とりあえずここをまっすぐ行ってみよう。多分何かがあると思う」
ここで、「騎乗 - ライディング」を習得して、動物もゲットできるということは、このまま、これに乗って、進んでいくと新たな街やイベントが発生するのだろう。
RPGのセオリー的に。
「そうですね!遠足とゲームを進めるのと同時にできそうですね!」
と奈緒子もその事を理解したようだ。
「えっんそっく!!えっんそっく!!」
と、サラは多分よく分かってないけど楽しそうだから良いだろう。
楽しければそれでいいのだ。
「よーし、行こう!!」
「はい!」
「オッケー!」
と二人が返事し、僕達はツーリングを始めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます