第四十六話『ゴーレム登場』

ガーゴイルを倒し終わったところでランキングが表示された。


チーム名:ドラゴンハンター

順位:D級60,000位→9,987位


なんと、第一ポイントの攻略により、順位のケタが変わった。6万位から1万位まで一気に上がったのだった。


「うれしい、うれしい!!」と喜びを隠さないサラ。

「確かに、これは凄い、こんなに上がるんだね。」

60,000位から9,987位とケタが変わるほどジャンプアップした。他のメンバーがかなり苦戦をしているということだろう。


「これも、私の必殺『サラパンチ』のおかげね!!」

エッヘンと、腕を腰にちけて、胸を突き出して笑った。

先ほど、ガーゴイルを一瞬で倒した、『雷迅 - ライトニング』を使用した高速正拳突きの事だろう。そして、また驚くほどダサいネーミングだった。


「え、なんで、そんなダサい名前なの??」

「いや、ダサくないから!かわいいから!!」

僕の質問に抗議するサラ。かわいいという揺るがない自信を持っているらしい。


「かわ・・・いい・・?」

また、ネーミングセンスゼロのポンコツ二人がどんぐりの背比べの言い争いをしていると、「シンプルに『ライトニングパンチ』でいいんじゃないかしら」と奈緒子が提案した。


「ふ、ふむ。悪くないかも『サラパンチ』も捨てがたいけど・・・」と悩んでいるサラであった。悩む余地があるのだろうか。そう思ったが、これ以上深追いすると、危険な感じがしたのでやめておいた。


「さて、さくさく進もう!せっかくのアドバンテージを活かしちゃおう。いまのうちに進めば誰も追いつけなくなるよ」

と、僕は二人に伝えて、歩みを進めた。


そして、第二のチェックポイントに到達した。

「ググググゴゴゴゴ、グオーーーーー!!」呻く巨体。

そう、RPGでお馴染みの大型モンスター。

ゴーレムが出現した。


「あ、このモンスターなら私でも知ってる、ゴ、ゴ、えっとなんだっけ、ゴ、、うーん、あ、ゴーレム??」最初は自信満々だったサラだったが、名称を思い出す段階で心配になったのか、語尾に自信がなさげだった。


「正解」と、僕は小さく指で丸を作って、サラに笑いかけた。


「し、知ってましたよ?!?!最初から完璧に!!完全に!パーフェクトに!!」当たったのでいきなり強気になるサラだった。完璧も完全もパーフェクトも全部同じ意味だけど。


「遊んでる場合じゃないですよ!!」と奈緒子が行った。

「このボスはかなり強いですよ」と相手の強さを測るスキル『天秤 - ライブラ』を持つ、奈緒子が言った。


大きくゴーレムが振りかぶって、上方向から、拳を振り下ろしてきた。その拳は地面の一部を破壊したがサラは軽やかにジャンプして避けた。


「うわー、すごい、攻撃力!」とサラが軽口を叩く、今のは避けてなかったら、かなりのピンチに陥るところであった。

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