第 十四話 吸血鬼
吸血鬼、この世界でもかなり珍しい魔族の一種族で、生涯の伴侶から定期的に血を貰うことにより魔力や筋力と言った能力があがるかなり、特殊な種族なのである。ちなみにこのことを誓いの吸血という。
魔法適性は聖属性以外。特に闇属性とは相性が良く、これは魔族に共通する。
吸血鬼の最大の特徴は固有能力、血を使う召喚魔法や眷族化。
これは自分の血を与えた眷族は種族が下級吸血鬼となり、不老長寿となる、かわりに眷族にした吸血鬼には絶対服従となるが。
もう一つの血の召喚魔法は文字通り、血を使う召喚魔法で吸血鬼自身の位、下から、下級、上級、公爵級、そして、真祖となる。
真祖レベルだと古代竜と言ったSSクラスの魔物の召喚などと、とてつもない力になるが下級だと、せいぜいスライムやボア位しか召喚出来ないと言う位によって危険度が変わる能力なのだ。
セイは少女に問う。
「えーと、君の名前は?俺はセイ。冒険者で種族はヒューマン、名前はセイ・ホーリー・ヒジリだ。」
セイは、久しぶりにこっちでの本名名乗ったなと呟いていた。
「妾の名前はクリス。この館の主で真祖トュルー吸血鬼ヴァンパイア。そちらのエルフ娘、名前は?」
「えっ、えーと、私はティファニア・エルクレール。見た通り種族はエルフよ。クリスちゃんよろしくね。」
セイは、横で「お前の種族ってエルフだったの?駄エルフの間違いだろ?」と言い右足をティファニアに踏まれその足を押さえ、悶えていた。
「うむ、お主らはなぜこの森の屋敷に来たのじゃ?」
コテリと可愛らしくクリスは首を傾げ二人に問いかけた。
「たまたま、ロキアス王国、王都に向かう途中この、駄エルフ、ティファニアがラビット追いかけてこの森で迷ったんだよ。こいつエルフのくせして森で迷うとかどうだと思う?」
「うーん、迷うのはダメじゃの。」
ビシッと言うねぇ。
「ロキアス王国か、また懐かしい名前じゃの。それに結界に気づいて来たんじゃろ?」
「まぁ、それなりとね、最初は精霊がいるかな?って思って来たんだが君がこの館にいて驚いたよ。俺は吸血鬼は君以外に一人しか見たことなかったからね。」
「そうだったのか、まぁ、今じゃ昔と比べて数も減ってきとるからの。あっ、そうじゃセイ、妾と良いことしないか?対価は払おう。」
セイは少し悩み、まぁ対価払うならいいかと思い了承した。
「じゃあね、妾にセイの血をくれ。」
だいたい対価払ってする吸血鬼の頼みごとってやっぱ大抵がこれだよな・・・
クリスはそう言ってセイの首に噛みつき血を吸った。
少し吸うと、首から牙を抜き、傷口をなめると傷口は綺麗に元通りに戻る。
「血から少し記憶読み取らせてもらったが、お主らは最終的に神聖国家目指すのか。なら、私が払う対価はセイの旅について行って色々手伝おう。セイたちも真祖の吸血鬼の力なら足手まといにならのうし、それに妾はこの館に引きこもるのも飽きたしの。」
「と、言っても戦えるの?」
ティファニアは半信半疑に問いかけた。
「うむ、問題ないぞ、ほら!」
そう言ってクリスはギルドカードを二人に見えるように突きだした。最終更新日は100年前ほど、
名前 クリス
ランク SS
「これで、分かったじゃろ?これからよろしくの。セイ、ティファニア!」
「あぁこちらこそよろしく頼むよ。クリスみたいな魔法主体のメンバーはありがたいよ。」
「うん、クリスちゃんよろしくね!」
ティファニアはクリスの手を握りブンブンと振りながら握手をしていた。
「うむ、二人の力になれるよう頑張ろう。あっ、セイ!」
「何だ?」
「定期的でいいから血を分けてくれないか?セイほどの魔力を持った血ならいつもの何倍も出せそうじゃからの。」
「あぁ、問題ないよ。」
こうして、セイのパーティーは三人となり再び王都を目指し進むのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます