第十五話 王都への道のり
「そういえばセイ。くらすめーととやらは心配しとらんのか?」
ふと、記憶の奥底に忘れかけていた質問をされセイは冷や汗を流していた。
「えーと、大丈夫じゃないか?多分、神聖国家リヴァイブに召喚されたんだ、あの国は十年そこらじゃ俺のいたときと変わらないだろうし大丈夫だ、うん、大丈夫。」
「ふーん、まぁセイがそこまで気にしとらんなら良いがの。」
「ねぇねぇ、セイ。王都の次は神聖国家リヴァイブに行くんでしょ?どのルートで行くの?」
「うーん、少し寄りたい所があるんだ。それがエルフ領にあるからエルフ領を経由して行くつもり。少し遠回りしても、寄らないと行けなくてね。」
「あこに何かあったじゃろか?」
「知り合いの薬師がいるんだ、そこで、世界樹の雫を使った回復系のアイテムを調合してもらおうと思ってるんだ。」
セイは懐かしいなぁと目を細目ながら二人の質問に答えていた。
「で、俺も一つ良いか?」
「「ん?何かしら?(の?)」」
「王都に着いたら馬を増やさないか?流石にクリスが小さくても三人は乗りずらい。」
「そうかの?妾はこの方が楽しいからこっちの方が良いのじゃが・・・」
「わ、私は馬に乗れないからセイさんの後ろ、乗せてくださいね?」
セイは王都に着いたら馬を増やし、馬車を買おうと思ったのであった。
王都まで行けば、金庫があるから金が引き出せるためきっとこれから先いくらかマシになるだろう。いや、マシになってもらわなければ困ると心の中で思うのであった。
「はぁ、王都に着いたら絶対馬車買って馬を増やそう・・・二人も馬車の操作位できるよな?いや、出来なきゃ困るからな!?」
「私は乗り物全般と動物は無理です・・・すみません・・・」
「妾は上手いから気が向いたらやってやろう!」
ティファニアはやっぱり、思った通りか・・・まぁ、これからクリスがいるぶん楽になれるから良かったわ・・・
セイはため息をつきながら二人を乗せた馬を王都に向けて走らせるのであった。
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