第 十九話 小鳥の宿
「はぁ、疲れたぁ・・・」
セイたち三人は再び、フードを被り王都の中を歩いていた。
行く場所は宿がたくさん固まっているギルドから南の地点。
「二人とも宿のグレードどうする?さっき銀行から金も下ろしたから割りと良いとこ泊まれるぞ。」
「うーん、私はセイさんに任せます。そのお金、セイさんのですし。」
「妾もティファニアに賛成じゃ。セイが決めておくれ。」
「うーんなら、適当に選ぶか。おっ、小鳥の宿か・・・こっちにも支店が出てるんだな。ならここするがいいか?」
「はい。」
小鳥の宿、この本店は神聖国家リヴァイブにあり、多くの冒険者が愛用する宿で新人にも優しいお値段、丁寧な接客とこの世界でもトップクラスの宿なのである。
セイは宿の扉を開けて受付に行く。受付には十歳ほどの茶髪のツインテールの少女、おそらくここの宿の子なのだろうが受付をしていた。
「二、三日頼めるか?部屋は空いてるならシングル一つ、ダブル2つ頼む。」
「大丈夫ですよ。二部屋ともいけます。三泊で銀貨3枚です。」
セイは少女の手に銀貨を3枚置き、105と106の鍵を受けとる。
「部屋割りは俺がシングル、クリスとティファニアでダブルだ。」
「えぇ!セイさん。なんで私と部屋が一緒じゃないんですか!?私達恋人ですよね!?」
「今日はマリンと話して疲れた。明日、クリスともらうから頼む。」
「ティファニアよ、セイも整理したいことがあるのだろう。今日は妾と一緒に寝ようぞ!女子トークじゃ!女子トークをするぞ!」
「ん、むぅ、仕方ないです。セイさん明日は一緒ですよ!?絶対ですからね!」
ティファニアとクリスは仲良く手を繋ぎながら階段を登っていった。
セイも遅れて階段を上り部屋の鍵を開ける。部屋のなかはキレイに掃除されておりとても清潔に保たれていた。
セイはバタンとベットに倒れ混み深く息を吐いた。
「今日は色々ありすぎるな・・・アイツら大丈夫かな?マリンの前で大丈夫だとか言ったが結構心配何だよなぁ・・・俺がこの世界に来たときはパニクったからな、それにこの世界では殺人もしなきゃ生きていけない。アイツらはその壁を越えることが出来るか?はぁ、心配してきたら余計に疲れてきた。睡眠を取るか・・・」
セイはしばらくしてから静かに瞳を閉じて、次第に寝息をたてながら睡眠をとるのであった。
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