第6章 金木犀の街
金木犀の街 1
平和な日常というのは、誰かが命をかけて守り抜いた結果の上にあるものだと思う。それは時に、武士と武士との戦いであり、国と国との戦い、連続殺人鬼と警察との戦いかもしれない。
話し合いで解決できるなら、それを望むし、そうであって欲しい。しかし、そうできないこともあるのかもしれない。そしてもしかしたら、平和な日常を維持するためにあたしたちが戦わなければいけない時が来たのかもしれない。
なぜあたしなのか。なぜ戦うのか。恋をするようにじっくり悩みたいが、そんな時間はない。
あたしは戦う。そうしたいから。
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