エッセイ エスプレッソ
昔からエスプレッソは眠眠打破みたいなものだと思っていた。味は濃いし、苦いし、飲み終えた後の味が延々と後を引く。
こんなものを好んで飲むイタリア人はいったいどんな舌をしているんだ。そんな風さえに思っていた。
イタリア人はゆっくりコーヒーを飲むという習慣はない様だ。日に何度も何度もバールという止まり木を意味するコーヒー店に立ち寄り、エスプレッソを注文する。
濃く抽出されたエスプレッソのクレマと呼ばれる幕の上にたっぷりの砂糖を乗せゆっくりとかき混ぜる。
それを、一口、二口、三口で飲み切る。
一口目はアロマを楽しみながら
二口目は、苦みと酸味を下に感じ、三口目は甘味の香りと余韻を楽しむ。
さらに、底に溜まった砂糖の塊がまたキャラメルように甘くスイーツのようだ。
私はこれが好きだ。渋谷のフグレンで試しにと少し高めではあるが、エスプレッソを注文した。
飾り物のような小さなカップにきれいなクレマ。淡い茶色の幕に砂糖を乗せるとゆっくりと沈んでいく。
一口、二口、三口。
始めて飲んだ。カフェラテや、カフェオレ、またはウインナーコーヒーより飲みやすい。
甘くて、香りが頭をすっきりさせた。
おいしい。こんなにおいしいコーヒーは初めてだった。
いろんなコーヒー屋さんでエスプレッソを注文してみたが、やはりフグレンで飲んだエスプレッソが忘れられない。
調べているうちにわかったことだが、エスプレッソは、圧力をかけて抽出するためにコーヒーのうまみ成分が濃く出る。
だが、エスプレッソ用に豆を焙煎する段階でカフェインは揮発してしまう。。。
寝ないためにエスプレッソを飲むのは違うのかもしれない(笑)。
頭をすっきりさせるために飲むエスプレッソは間違いではない!
そして、消化を助けてくれるものらしいので私は今度から呑み会の後にエスプレッソを飲もうと皆に推奨したい。
本当に、珈琲は自由気ままで良い。
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