エッセイ 岡山弁


 田舎に帰ると普通に切り替わる言葉遣い。

もうそんなもんでいいじゃん。それくらいにしておきなよ。

こんな言葉も、

もうえかろう。それくらいにしときねぇ。

としゃべる自分がいる。不思議なもんだ。

アメリカに行けば英語をしゃべれるようになるという迷信みたいなものがあるが、きっとしゃべられるようになるだろう。

岡山弁も岡山に来ればしゃべれるようになろう。

昨日はねようたんじゃあ、したら、お父さんのいびきがうるそうてなぁ、全然ねれんのじゃ。

お父さんかて疲れとんじゃ、おやくそいうんじゃねえ。

とこんな会話だ。標準語に対して岡山弁が出るかといわれると、それは難しい。職場の人は関西人ばかりだから岡山弁が出るときがあるが、その時に皆驚く。私は東京育ちだが、岡山弁もしゃべれる変な奴なのだ。

しきにつく(焦げ付く)

よばれる(いただくう)

みてる(なくなる)

えらい(つらい)

ぼっけえ(おおきい)

おやくそ(めちゃくちゃ)

あんごう(馬鹿者)

いぬる(去る)

おえん(だめ)

けー(これ)

せー(それ)

えー(あれ)

でー(どれ)

けっこー(きれい)

ちぃたぁ(すこしは)

ちばける(ふざける)

ちゃーちゃー(べちゃくちゃ)

どじくそ(あほなこと)

なんしょならー(何をしているの)

やっちもねえ(つまらない)


地元の人からするとやはり『なれない岡山弁を一生懸命しゃべってる。』ように見えるようだ。だが、結構スムーズに出ている。バイリンガルになるのは難しいが、岡山の友人が東京に来た時の挙動不審ぶりは見ていて、やはり慣れだなぁと思ったものだ。きっと言葉も同じだろう。だから私は馬鹿にされても岡山弁が好きだ。











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