エッセイ 彼氏○○系女子

彼氏ほしい系女子

彼氏がいる系女子


なんてふと考えてみた。私の周りは断然①が多い。(悪気はない。)だからちょっとだけ考えてみることにする。毎回連絡を取ると必ず一度は出てくる恋愛話。女子は恋してようがしていなかろうが恋愛話が大好きで、しかも人の不幸は蜜の味というくらい、別れ話は好きである。普通の会話の中では「そっかぁ、大変だったね、分かれて正解だよ」なんて言ってるやつも心の中でどう思っているかはわからないものだよ。うん。

そして毎回の恋愛話で必ず誰かしらが口にする。

「彼氏ほしいわぁ」

この一言。

ここが違いなんじゃないかと思う。彼氏がいる系女子は彼氏がいない時ですら「彼氏がほしい」といわずとも彼氏候補がいるものだ。

なぜだ、どうしてだ。摩訶不思議アドベンチャーだ。と言いたくもなる。けれど、彼氏がいる系女子はどうしてか彼氏がほしい系女子から見ても彼女にしたいと感じるのだ。

これに関しては同調してほしい、これを否定したら私の中で恋愛に関して性格悪い女子に任命してあげたい。

彼氏いる系女子と彼氏いない系女子の違いを考えてみようと思う。

まず彼氏いる系女子はしぐさが何とも言えずかわいらしい。

何も考えていないのだけれど、気がついたら上目使い、ちょっとだけリップクリームを塗ってプルプルの唇を強調。前髪をふんわりと分けてピンでとめるけれど、そのピンも髪の下に隠してしまう高等テクニシャンなのだ。スマホケースは開くタイプ。そして片手で操作は絶対にしない。片手では持ちきれないの…という手が小さい感じが何ともかわいらしい。

あと定期的に、ぶらぶらとウィンドウショッピングに出かける。パルコとか伊勢丹とか、ちょっと高めのお店に。ユニクロとかは服の下の下に着こむ場面にだけ!

だからいつも旬なものを持ち歩いている。少し高そうで艶のあるカバンに合わせてふわふわのお洋服、派手になりすぎずでもすきなキャラクターがついているイヤリングをしてみたり、帽子は被らない。髪型崩れちゃうから。

無意識のこのすべての行動が彼氏いる系女子な気がする。彼女たちには天性のかわいさがにじみ出ているのだ。

それに比べて彼氏ほしい系女子にはかわいさがないのか!と言われれば正直な話をしよう。

「ない」

全体的にずぼらではないのだ。彼氏ほしい系女子はきっちりしているタイプが多く感じる。買い物に出かけるにも、前から行きたかったお店をチェックしてそこに一目散タイプ。目的のために、節約するのは必須!

上下ユニクロ、色は紺!任せてよ!この組み合わせが一番心落ち着くのよ!それでいいじゃないか。ごもっともだ。私も「彼氏ほしいわぁ…」とつぶやく彼氏ほしい系女子である。

望んで彼氏がほしいわけれはないのだが、なんとなく同年代の同性との会話には「彼氏ほしいわぁ」がつきものであり、ついつい口にしてしまうのだ。

結局彼氏がいたところで、自分自身を保ってしまう。それはゆとりがないことと同じではないかと私は結論づけた。

彼氏がいる系女子はいい具合に彼氏にも自分にも甘えることができるゆとりのある大人な女性なのだ。キラキラしている。私にはまぶしい。

彼氏ほしい系女子はずっと「彼氏彼氏彼氏・・」とエンドレスに求めているだけで己から動くことをしない。これはあるまじき。けれど、彼氏がほしいから行動したところで彼氏はできないと推測する。

なぜなら、余裕がないからだ。日々の生活に追われ、自分のことしか手につかない状況下で「彼氏がほしい」などと嘆くなど何事か!

人形を相手にするわけではないんだぞ、自分にゆとりがないからそれを安らぎに変えてくれる相手を探すのではなく、自分が相手に安らぎを与えられるほど心の余裕ができてから「彼氏がほしい」とぼやき給え。

そのほかでぼやいているときにはそれは「社交辞令」として受け止めよう。


私の友人で「彼氏がいる系女子」がいる。

彼女と自分との違いを見ると明白すぎて、とても面白い。会話をしているとなぜ自分が「彼氏ほしいわぁ」というのかわかってくる。

彼女は別に彼氏がほしいと思っているわけではない。というか、慢性的に男というものを欲している。性的にではない、存在的に。だから男の扱いがうまい。何とも言えぬ。

例えば飲み会の席。私は何も考えない。会社の飲み会なら、上司を上座に…なんて考えるが、心起きなく飲み食いできる友人との忘年会や新年会である場合、席なんか何も考えないのだ。嫌いな奴がいれば、せめて対角線上に座るくらいなもの。

しかし、彼女は違う。もう狙いを定めいている。というか、定められている。呑み会の席に着くまえに会話が盛り上がり、その会話の続きをしようと男のほうから「こっち」と誘われるのだ。

うむ。すごい。彼女はそれに違和感もなく「うん、ありがとう」とにこやかに対応する。素晴らしい。彼女争奪戦がさり気なく目の前で行われているのを見ると、感動する。そして狙われすぎて、バチバチしている男性陣もすごいと思う。

そんな風に「刈られる」彼女は「彼氏がいる系女子」だ。

友達と会っているとき、私はどこからか連絡が入っても、結構しかとする。一人の相手しかできない。しかし彼女のスマホはほとんど通知が入りっぱなしなのだ。しかも、それをこまめにチェックし、返信している。写真なんかもいつの間にか撮影し、画面の向こうの相手に「今友達とご飯だよー」なんてLINEしてることもある。いつの間に撮影されていたのか、その瞬間を思い出すほうに私は必死になってしまうほどの余裕力だ。

そして表面的な顔と、内面的な顔を持ち合わせている。

「彼氏いる系女子」は内面で「ねーよ…」と思っている反面、「彼氏ほしい系女子」は顔に出しっぱなしなのだ。

「ねーよ|д゚」」

友達としては受けるだろう。面白い。素直で正直で思ってことをストレートに伝えてくれるいいやつかもしれない。

けれど彼女だったらどうだろうか…

「ねーよ|д゚」

この顔を向けられたら「お、おう。。。」とちょっとたじろぐ彼氏が思い浮かんでしまう。

「あははっそうなんだー!(ねーよ( ^^) )」

という女子のほうが、一般的に男受けはいいと思う。だって明るしい、否定しないし乗ってるし!(という彼氏ほしい系女子の言い分)

表面的な顔は彼氏の前にいるときだけ、内面的な顔を出すときは心許した数少ない友人の前だけなのだ。その二面性をうまく使い、彼氏を作り、ジョジョに慣らしていくという高等技術を持ち合わせなければふわふわプルプルの「彼氏いる系女子」にはなれないのだ。

と、言ったらうそになる。

なぜなら「彼氏いる系女子」でもうひとパターン友人がいる。

それは何とも男らしいのに彼氏がいるパターンだ。

前者の場合は主導権を男に握らせるタイプだが、このタイプは自分が主導権を握るタイプだ。そして妥協できるタイプ。どんなに根暗でも、どんなに自分が納得いかなくても、姉御肌で「いーよいーよ」といえちゃうタイプ。甘えるときはとことん甘えるけど、それもちょっとへたくそで、一人でうまくストレスも発散できちゃう人。

そんな人がいるわけですよ

この二者択一に該当しないのがわれら「彼氏ほしい系女子」になります。

皆さん自信もって、世界中の女子で、彼氏いる系女子と彼氏ほしい系女子にそんな大差はないと思っているから。

見ている側からしたら大きな違いなのかもしれないけれど、言い方を変えれば、

男の扱いがうまく自分を全面的に出せる器用タイプと、男の扱いがへた、もしくはふつうくらいだけど、自分をうまく表現できない不器用タイプ。みたいなもんだよ。


さて、ここまで彼氏いる系女子をピックアップしてきたが、ここらでわれら「彼氏ほしい系女子」の言い分もちょっと考えてみたい。


別に男に興味がないわけではない。

彼氏というか心落ち着ける友人が女子以外でほしい。

なんとなく周りに彼氏がいるといわれると羨ましく感じる。

というか、男友達と彼氏の違いって何。。


こんな感じ?

彼氏ほしい系女子は余裕がないと言ったけど、余裕がないというか、計画的でずぼらなところが少ないと言ったほうがいいかもしれない。あー今日は休みだけど何もすることないなぁウインドウショッピング行こうかな…とはあまりならない。予定がないなら、基本的に家の近辺から移動しないし、予定を無理やり作るとしても目的を決めてそれを達成しに行くだけ。だから結構早い時間に帰ってきちゃって夕飯は両親と食べちゃう。

その食卓で「あんた休みの日なのに、彼氏もいないの」なんて親に言われると「いなくて悪かったな」と心の中でつぶやいたことある人は多くいるのではないか!私はつぶやかない!もはや聞いてくれないから!

おかげでいつも部屋の中はきれい。誰にも気を使うことがないからせめて自分のプライベートスペースくらいはいい感じにしておきたいんだよねなんて、、、

書いてて切なくなってきた。

だから、彼氏ほしい系女子はどうしても完璧に近いものを求めるから理想も高い。

誰でもいいなんて選択肢はないんだよ!一応理想はある!

「えー誰でもいいんだけどなぁ。誰か紹介してよ」といっても、本心は理想がバリバリありますけど何か。って感じ。

無意識だから、つい言っちゃうんだけど、よくよく考えると似たような顔の人好きだからね自分(笑)

前に「お前の部屋きれいだなあ。女の子っぽい。彼氏いるやつの部屋は汚い」って言われたことがあった。いや、ちょっと待て、あなた、それ褒めてるつもりだろうけど、遠回しに独り身なんだってことを強調してない?って心で思ったことは黙っておく。

女の子っぽいってきれいできめ細やかで周りにも気が使えて…なんて繊細な想像しているのだよ馬鹿な男ども。

その繊細さを出すために、彼女たちは己の身に割く時間を削って君たちに尽くしているのではないか。その最たる部分が自室というわけだよ!基本的に女子がきれい好きだと思ったら大間違いだぞ、そして、それを理由に女子扱いするのも大間違いだぞ。

逆に一番時間をかけるのは「顔面」というわけだよ!表面的な部分だけは隠せないからね、ニキビとかあったらそりゃ引くよねごめんねとずぼら女子代表は言わせていただきます。

おっと、話がそれた。

彼氏ほしい系女子は、自分への価値観が低いかもしれない。顔でもてようとするならば、もう化粧でどうにかするよりも成形したほうが早いかもなんて本心で私は思っている。

彼氏いる系女子と買い物に出かけたとしよう彼氏いる系女子のAはかわいいお店に入って「ワンピースほしいんだよね」と一万円のワンピースを物色を始める。しかしその間、彼氏ほしいわぁ系女子Bは反対側のお店のフリルスカートの値段5000円を見て驚愕している。素材の謎を解明しようと懸命になっていたりする。こうなると、ワンピースなんて高価なもの買うことがないし、そのお店に近づくこともあまりしないのだ。けれど、自分の好みの洋服が三万とかで売っていると、驚愕しつつも買うという謎の習性も持ち合わせる。それを買うのに何回もそのお店に立ち寄るので決断力はあまりないのだが、気づいたら売り切れていることも多々ある。それに比べてAは即決即買い、もしくは予約。もう用意周到に自分の趣味にかける時間と自分に合うものを理解している。そして欲にどん欲である。

だからか、いつもAの身に着けているものには新鮮さがある。フレッシュフルーツのように、いつも来ているものが違う。そしてかわいい。ふわふわしていて抱きしめたくなるもはやよだれが・・・・・この辺にしておこう。

しかし。Bも私は好きだ。なぜなら、ユニクロや、古着を駆使して、女子らしさと言うよりも個性を出している姿を見ると、共感が持てる。フレッシュさはないけれど、清潔さがあればそれでいいのだ。

では、女子の女子らしさ、モテ要素とはどこから現れてくるのか。

なんてことも考える。

彼氏いる系女子の行動と彼氏ほしい系女子の行動の違いはなんとなく分かったと思うが、どちらも男に対して積極的とかそういうわけではないような気がするのだ。

人に好意を持つ、人に好意を持たれる、人に好意を持たせる。この三種類に人はわかれると思うが、彼氏がいる系女子に共通するのは「相手を楽しませよう」とか『一緒に楽しもう』 とか自分だけ、相手だけという選択肢がないということだ。

余裕がない時にすがれる相手がほしいい・・・・とついつい言ってしまうが。最初からそれが目的の女と付き合いたいと思う男がいるか。私でもごめんだ。

ということに気が付いた。

けれど、幸せにしたい相手というのはなかなか見つからない。誰でもいいわけではないからね。

だから、彼氏ほしい系女子の諸君。のんびりやろうじゃないか。メデューサのようにいろんな男にしゃーっと舌を伸ばすのではなく、のんびり自分というものを見つめて余裕を持った時に、ふと喫茶店にでも立ち寄ってごらんなさい。

どんな不細工でも、どんなイケメンでも「あ、あのひととってもいいわ。」そう心の底から落ちる瞬間がある。

そしたら、さり気なく、手持ちのハンカチを彼の前に落とすのです。いいですね。

だから、それまでは、「かれしほしいわー」という社交辞令をなんとなく言い続けましょう。

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