第32話 失墜せよ、大空の王

 前回までのケイオスハウル!


 全人軍からの依頼を受けて小型万能戦艦“丹陽たんよう”に迎え入れられた佐助一行!


 だが艦にたどり着いてすぐに、彼らは神話生物による襲撃を受ける!


 艦長である紅蓮ホンリェンは佐助とナミハナの腕を試すべく、先行遊撃部隊として彼らを神話生物の群れの中へと送り出した!


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 丹陽のカタパルトから先に飛び出した俺は遠くの空に雲霞の如く湧き出づる神話生物の群れを、神経に接続されたメインカメラで目視する。


 蜥蜴みたいな頭、蝙蝠みたいな翼、蟻みたいな腹、黄色い鱗、あれはビヤーキー。本来ならハスターに仕える奉仕種族にカテゴリされる神話生物だ。時折人間の魔術師が使役することもある。


 だが敵はビヤーキーだけじゃない。


 全身が漆黒のゴム質で出来た人型の存在。全身タイツの男の背中に悪魔の翼を生やせばああなるだろう。あれはナイトゴーント。本来ならばニャルラトホテプに仕える神話生物だ。


 どちらも其処まで強いわけではない。


 しかし一体あたりに大した力は無くとも、あの数で船まで接近されれば、犠牲者が出ることは免れない。


 無数の敵を物ともしない精鋭を最速で接近させて、とにかく敵の数を減らし、なおかつ狙いを引き付けるのが最高の選択だろう。


 あの艦長の選択に間違いは無い。それは俺達がこれから保証する。


 だが始めて組む相手に任せるには重要すぎる役割だと感じなくもない。


 口では「見たものしか信用しない」なんて言っていたが、信用していない人間にこんな役割を任せる軍人、しかも艦の責任者が居る訳無い。


 ナミハナだけでなく、俺達二人共が、俺の思っているよりも信用されているのかもしれない。


「ナミハナ、あれをやるぞ」


 俺はケイオスハウルのカメラの映像をラーズグリーズに送り込みつつ、ラーズグリーズの前に出る。


「良くってよ!」


 艦長からの期待に応えるとしよう。


「艦長、少し後続の部隊の出撃を待っていただけますか? 今だと巻き込んでしまうかもしれません」


「ふむ……良いよ。何かは知らないがやってみせな」


「ありがとうございます」


「ではでは、ガルヴァーニエンジン起動ですわ!」


 小型のホバークラフトに通常のエクサスの頭部だけを付けた特殊な形状のラーズグリーズが、漆黒と金色に彩られたケイオスハウルの巨体に隠れるように、背後へとピッタリ寄り添う。


 そのまま、ラーズグリーズはケイオスハウルを後ろからマニピュレーターで押しつつ、加速を続ける。


「ふふ、三歩下がってついていきますわー!」


「俺の知っている日本の慣用句と違う……!」


 俺はその加速に合わせて魔力障壁を錬成、俺達を襲う衝撃に備える。


 一見するとまっすぐに神話生物に突っ込む形になっているが、相手の神話生物に飛び道具は無いので迎撃の心配は無い。今回は実に良い条件だ。


 とはいえケイオスハウルが盾になっている限り、仮に迎撃されたとしても恐れることは何も無い。


「ええい、来るぞ!」


「ええ素敵! 最大加速!」


 そして、迎え撃つべく急降下してきた神話生物の只中で、俺達は声を合わせる。


「「――――ラース・オブ・ゴッド!」」


 ――――ラーズグリーズが、そしてケイオスハウルが音速を超える。


 ラーズグリーズレベルの小型機ならまだしも、ケイオスハウルのような超巨大超質量の機体が音速を突破したのだ。


 艦砲射撃や絨毯爆撃に匹敵する広範囲高威力の一撃が、神話生物の群れの中で炸裂する。


 空を覆わんばかりのビヤーキーが、そしてナイトゴーントが、ミンチより酷い状態になって次々と水底へ落ちていく。


「どーんなもんですわ! これがワタクシと佐助の合体技! ちょっと艦長! ご覧になって?」


「見た。良く見た。見たからもう少し緊張感を持て」


「艦長。すぐに亜音速まで落とします。無理を言って申し訳ございませんでした」


「了解だ佐々君。君達の業前は見せてもらった。君達は撃ち漏らしを気にせずにとにかく敵の多いところへ突っ込め、良いな」


「イエス、マム」


 このラース・オブ・ゴッド、見た目は派手だし威力も折り紙付きだがいかんせん準備が手間だ。しかも雑魚散らしにしか使えない。


 俺が読心魔術でナミハナと俺の息を合わせ、俺が魔力障壁を双方の機体に薄く張ることで装甲への負担を最小限にして、ナミハナがアクセルを全力で踏みながら何かおもいっきり叫ぶ。


「失礼ね! ワタクシだってガルヴァーニエンジンの出力調整してましてよー!」


 とまあこのように読心をお互い掛けあっているとかなり恥ずかしい。だが亜音速に戻るまではこの魔術は解除できない。


 音速超えた状態で密着しながら動く二つのエクサス。考えてみれば分かるが、少しでも動きがずれたら自爆するのだ。


 強敵相手に使えないというのは、つまりそういうことだ。


「速度低下を確認!」


「読心魔術解除、フィールド展開中止」


 その時だった。


 カメラを通じて俺の目に魔力を帯びた輝きが映る。


 敵の攻撃の、悪意の前兆だ。


「散開しましょう!」


 ラーズグリーズは燃料を逆噴射してケイオスハウルから一瞬で離れていく。


「なんで俺より先に敵の攻撃に気づくのさ!?」


 するとすぐさまケイオスハウルに向けて海中から無数の槍が飛んできた。


 狙いはエクサスに共通の弱点であるホバークラフト部のスカート。


 俺は機動性を捨てて、ケイオスハウルのホバークラフト部を包む魔力障壁を展開。


「チクタクマン!」


「オーケィ!」


 急減速をしつつスカート部に殺到する投槍を防ぎ、チクタクマンにアクティブソナーを起動させる。


 チクタクマンは収集されたデータを元に、ケイオスハウルのメインカメラに敵の図像を投影してくれた。


 蛸のような無数の腕、あんこうのような頭、そして人間に似た足を持つ超巨大な深きものディープワンが三体。


 アトゥが使役していた20m級の大物に勝るとも劣らない怪物だ。


 ケイオスハウルは大型な分、海中での行動に移るまでに隙が大きい。対潜武装を今使うか?


「佐助、空から増援が来るわ。こちらは任せなさい」


 無線で連絡された次の瞬間だった。


 巨大な深きものディープワンが頭から花火みたいにはじけ飛ぶのが見えた。


 ナミハナが攻撃を先読みして反撃に動いていたのだ。


「何時ぞやのお礼参りですわっ!」


 ラーズグリーズの紅影が目にも留まらぬ速さで深きものディープワンの周囲を泳ぎまわり、彼らの巨体をドリルで削り取っていく。


 あっちは放っておいても大丈夫だろう。


「チクタクマン、空の敵はどうなってる?」


「対空レーダーでは増援の気配有り……とはいえ大した数じゃない」


「内訳は?」


「ビヤーキーばかりで……おや?」


「どうした?」


「敵の反応がどんどん減っている! アメージング! ビヤーキーが共食いをしているだと!」


「どういうことだよ! ここからじゃ見えないんだ!」


「見てもいいが君の残り少ない正気度が更に減るぞ?」


「やっぱやめる!」


 冗談じゃない。ここまで大事に守ってきたSAN値を、必要も無いのに減らしてなるものか。


「サスケ! 君は私と漫才をする暇が有ったら敵に備えたまえ! 来るぞ!」


「お前が言うな!」


 ケイオスハウルがレーダーの反応に向けて直進していると、反応がどんどんこちらに近づいて来る。


「あれか……見えたぞ!」


 ガラスで黒板を引っ掻くような、鳥肌の立つ甲高い鳴き声を上げ、ケイオスハウルの頭上で羽ばたく黄色い有翼怪物ビヤーキー


 翼竜のような翼、ヨダレが光を反射してテラテラ輝く牙、そして何より腰に存在する光子フーン器官が魔力の光で瞬いている。


 こうして言葉にしてみれば、普通のビヤーキーと何も変わらないようにも見える。


 だが――――でかい。


 ケイオスハウルと同じくらいでかい。


 なんだあれ、十メートルは有る。


「俺の知ってるビヤーキーと違う……」


「ハハハ! 亜種かもしれないね! 実に興味深い! よし決めた、あれをロードビヤーキーとでも呼ぼう!」


「キングビヤーキーで良くないかな? 雑魚が合体するってあたりが特に」


「良いだろう!」


「まずはこいつで様子見と行こうか」


 ケイオスハウルは胸の時計の刻印から三連装ガトリングガンを抜き放ち、右腕で構える。


 キングビヤーキーは攻撃の気配を察知してケイオスハウルと大きく距離をとった。


「当たれっ!」


 爆音を上げ、天に登る弾雨。だがしかし、それは天に向かって唾きするが如く、キングビヤーキーへと届く事無く。海面へと落ちていく。


 ここから流れが硬直し始めた。


 追いかけても逃げるし、こちらが船に戻ろうとすると追撃の姿勢を見せる。


 機動力に劣るのがケイオスハウルの弱点だ。広い場所で逃げまわる相手を仕留めきれない。


「チクタクマン、ゴッドハウルは?」


「あの距離だと威力が減衰する。かといって範囲を絞ると当てられない可能性が高い」


「チクタクマン、ケイオスハウルの新武装を使う」


「面白い、やってみたまえ!」


 俺は範囲を最大まで広げ、ありったけの魔力を込めて叫ぶ。


「ゴッドハァアアアアウル!」


 俺の咆哮と共に、ケイオスハウルの口元から魔力のみで構成された竜巻が吹き上がり、空中でキングビヤーキーが姿勢を崩す。


 続いて先ほどからこっそり射出して、そのまま伸ばし続けていたケイオスハウルの左拳を海中から打ち上げ、姿勢を崩したキングビヤーキーの真下から奇襲。


 キングビヤーキーの足を確かに握りしめ、一気にワイヤーで巻き取る。


 後は引き寄せたところを力まかせに叩き潰してやればいい。


「ケェエエエエエエエエエエエエエエッ!!」


 そう思っていると思わぬ事態が発生する。


「嘘だろ……!?」


 ケイオスハウルの巨体が宙へと浮かんでいた。


 キングビヤーキーが巻き取っていたワイヤーを逆に足の爪で掴みとり、そのまま俺達を引っ張って飛翔しているのだ。


「サスケ、キングビヤーキーが飛んでいるぞっ!」


「どういうことだよ! こっちがどれだけ重量があると思っているんだ!」


「それよりどうするんだサスケ? このキングビヤーキーは恐らくだが、遥か空の高みから我々を突き落とすつもりなのではないかと思われるぞ……」


 ケイオスハウルは驚くべき速度で空へと舞い上がり、瞬く間に蒼海が遠い光景に変わっていく。


 先ほどまで俺達が中に居た丹陽も、もはやゴマの粒みたいなサイズにしか見えない。


 とにかく急いでこいつを倒さないとまた大気圏外からの自由落下だ。


 それだけはもう二度と体験したくない……!


「チクタクマン! 全速力で決めるぞ!」


「ああ! 良いだろう!」


 胸の時計の刻印からハウリングエッジを取り出し、右腕だけで天高く掲げる。


「「夢幻侵食ドリームオブワイアーズ!」」


 そして掲げた剣を大きく薙ぎ払い、空を飛ぶキングビヤーキーの首を叩き落とす。


 残った身体は左腕から魔力を流し込み、障壁を広げる要領で一気に破裂させた。


「やった!」

 

「サスケ、衝撃に備えろ!」


「しゃべるなってこと?」


「ああ、舌を噛むからね。いくらケイオスハウルと機械の身体が頑丈でも、流石に落下の勢いによって舌を噛まれたらダメージを受ける」


「それよりチクタクマン、残りの敵は?」


 自由落下も二度目、しかも大気圏の内側となれば落ち着くもので、俺はのんびりチクタクマンとの会話を楽しむ余裕まであった。


「ハハハ、ナミハナ嬢があらかた片付けているよ。スコアの上では君の負けだね」


 海上ではもはや捉えきれない勢いで動きまわるナミハナが次々と大型の神話生物を撃破している。


「丹陽は?」


「問題ない。強いね、彼らは実に強い。全人軍の中でもとびきりの部隊だ。機体性能では我々に及ぶべくもないが、湖猫としての実力は君を遥かに上回る人間ばかりだ。君達が撃ち漏らしたビヤーキーも、ナイトゴーントも、そして深海から迫るショゴスも、全て無傷で撃退している」


 遠く丹陽の方を振り返ると、隊列を組んだ量産型のエクサスがナイトゴーントとビヤーキー相手に見事な防空射撃を行っている。


 どうやらどちらも恙無く進んでいるみたいだ。


 だが……おかしい。


「ショゴス?」


「ああ、丹陽に攻撃を仕掛けてきている。海の何処かから来ているのは分かるんだが、一体何処から来ているのやら……」


 その時だった。ケイオスハウルのレーダーに今までと比べ物にならない巨大な反応が現れる。


 俺達が今から落下する予定の場所からたった3km先に半径1kmもの巨大な何かが浮かんでいる。


 だがおかしい。それにしては海が静かすぎる。カメラには何も映っていないというのに。


「サスケ! この下に海面に偽装したショゴスの群体が潜んでいるようだ!」


「そこかー!?」


「偶然接近したお陰で分かったみたいだね。我々はラッキーだったようだ!」


 俺の知識ではショゴスとは黒い粘液質のスライムのような生命体だ。カメラには蒼い海しか映っていない。


「俺の知っているショゴスと違う!」


「良いかサスケ、ショゴスは自らの体組織を自由に変える能力を持っている。そこから推測するに、蛸のような色胞を体内で作ることで、ある種の光学迷彩を行っているのではないかと考えられる」


「そんな器用な真似教えたのは誰だ」


「私が思うに、全て虚無教団テスタメントという連中の仕業だ。メイビー」


「おのれ虚無教団テスタメント絶対に許さね――――」


 水柱を高く上げ、ケイオスハウルは海面に叩きつけられる。


 生身であれば内臓が潰れていたかもしれない衝撃がコクピットを揺らすが、今はあいにくサイボーグボディ、この程度で何か起きる訳も無い。


 勿論舌も噛まなかった。


 だが――――


「テケリ・リ! テケリ・リ!」


「テケリ・リ! テケリ・リ!」


「「「テケリ・リ! テケリ・リ!」」」


 ケイオスハウルは大量のショゴスに囲まれてしまった。


 落下の勢いで近くに居たショゴスは吹き飛んだものの、遠巻きに大量のショゴスが現れ、盛り上がり、壁を創りだして俺達の退路を阻んでいる。


 時を止められた津波のように蒼く、巨大な壁。


「ちょっと佐助、大丈夫なの!? 囲まれているじゃないの!」


 ナミハナからの無線通信だ。心配されてしまった。


「佐々君、救援は必要かい?」


 紅蓮ホンリェン艦長は何やら楽しげな声で俺に問いかけてくる。


 俺がどうやって突破するかを見たいのか、それとも何か別の考えが有るのか。


「大丈夫です。これくらい一人でなんとかできます」


 俺がそう言った直後に、知らない少年の声が無線に交じる。


『折角です。僕にお手伝いさせてくださいよ佐々さん。データから計算するとそちらの方が効率的かと思われます』


 少年は流暢な日本語で俺に話しかける。


「日本語……日本人か!?」


「あらレン!」


「レン? ナミハナの甥っ子の?」


「ええそうよ!」


『ご紹介に預かりました。僕は長瀬レン、長瀬重工現社長ユリウスの一人息子。ナタリア叔母様の甥っ子と言った方が貴方には分かりやすいでしょうか? 蒼海生まれのテート育ち、大陸系テート人です』


 少年、長瀬レンはそう言って、酷く挑発的に「以後よしなに」と付け加えた。


「レン、独断で行動するんじゃないよ。また飯を抜かれたいのかい?」


「母上、僕は佐々さんにも説得のお手伝いをしてもらおうと思っただけです。勿論、できれば叔母様にも僕の活躍するところを見ていただきたいと思ってはいますが、今は……」


「ここでは艦長と呼びな。とりあえず今晩は飯抜きだ。だがそれはそれとしてあんたが優秀だってのは分かっている。分析そのものに間違いは無いと信じてはいるよ。無駄口叩く暇が有るなら客人を手伝って来な」


「イエスマム!」


「ナミハナ、あんたは丹陽近くまで先に退きなさい。もう敵の心配は無いんだからね」


「わっかりましたわ! レン、ちゃんと佐助をエスコートなさい!」


「ご安心ください叔母様。僕が昔のような子供ではないところを……ふふ、お見せします!」


 レンが叫ぶや否や、にわかに俺達の頭上に暗雲が垂れこめ、無数の雷鳴が響き渡る。


 続いてレーダーに突如として高エネルギー反応が発生したかと思うと、その中心に一機のエクサスが出現する。


 サイズはさして大きくないが、尋常ならざる出力反応の機体が現れたことに俺は戸惑う。


 だが、俺以上に驚いていたのはチクタクマンだ。


「ば、馬鹿な! これは、この反応は! こんなものを人間が、軍が操っているのか!?」


「なんだ?」


 次の言葉で俺も慌てふためくことになる。


「―――――――クトゥグアだよ! サスケ!」


 チクタクマンが叫ぶと同時に、俺達を取り囲んでいた津波の壁が、橙色に輝く巨大な光の柱によって、横一閃に薙ぎ払われた。


 そしてその津波の向こう側に、日輪のような武装収納盾バインダーと鬼のような二本のアンテナをつけたエクサスが仁王立ちを決めていた。


 両腕を組んだ威風堂々たる姿勢。まさしく自分こそが戦場の王であるとでも言わんばかりの立ち姿だ。


 そしてそのエクサスの周りを飛び交う火の玉。魔力を纏った小型自律航空機ドローンに見える。


 ここから、あの機体は自律兵器を扱う為の母艦として設計・運用されていると推測できる。


「いかがですか? 僕の作った第四世代型試作機“アステリオス”の実力は!」


 レンは自慢気に笑う。


 彼が薙ぎ払ったショゴス達はブクブクと泡を立てて死を待つばかりの哀れな生き物となっている。見る限り、確かにその実力は間違いないと思うのだが……。


「不味いぞサスケ」


「ああ、そうだなチクタクマン」


「え、あ、あれ? アステリオス、なんで勝手に動き出して……」


 アステリオス、そう呼ばれたエクサスは明らかにこちらを見ている。


「嘘だろ!? 試験では一度もこんなことなかったのに!」


 レンが見ているのではない。がこちらを見ているのだ。


 つまり、その……本当に言いづらいのだが。


我々ニャルラトホテプを見て、あの機体の中に封じられたクトゥグアが暴走している!」


「またかよ!」


 これだからクトゥグアは嫌なんだ!


********************************************


 暴走を開始した疾風迅雷アステリオス


 組み込まれたクトゥグアの筋組織、そして自律航空機の内部に封じられた神話生物アフーム=ザーが、ニャルラトホテプの化身たるケイオスハウルを執拗に狙い始める!


 佐助はレンを救いつつ、この窮地を突破できるのか!?

 

 次回、斬魔機皇ケイオスハウル第三十三話「暴虐たる烈日」


 邪神機譚、開幕!

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