第15話おまけ 百行で分かる斬魔機皇ケイオスハウル!

※某ガンダム紹介動画のパロディです


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 百秒で分かる斬魔機皇ケイオスハウル!


 斬魔機皇ケイオスハウルは勇者ロボと化したニャルラトホテプと邪神の力でサイボーグにされた高校生佐々佐助による海洋冒険譚!


 とはいえロボットものやクトゥルフ神話や海洋冒険譚という言葉を知らなくてもとってもおもしろい!


 開業医の父親と二人暮らしの高校生“佐々佐助”はクトゥルフ神話の怪物ミ=ゴに家族を殺され、自分もミ=ゴによって脳を缶詰に詰められて死にかけるもチクタクマンによって救い出される。


 だが命拾いしたかに思われた佐助に突きつけられたのは、助けた命と引き換えにチクタクマンの為に神話生物と戦うという取引だった。


 唯一の肉親である父と愛犬の復讐を果たす機会を得た佐助は一切迷うことなく悪名高き邪神の取引に乗る。


「復讐する機会が有るならば欲しいと思っていたところだ」


「そうか、受けてくれるのか!」


 なんだかんだでチクタクマンの用意したスーパーロボット・斬魔機皇帝ケイオスハウルに乗ってミ=ゴの宇宙船を落とすサスケ。


 必殺技も決まる。


「――――叫べ! これぞ我が魔術と機巧の極致!」


「「夢幻侵食ドリーム・オブ・ワイヤーズ!」」


 ミ=ゴに大勝利したものの、宇宙船は大破してアズライトスフィアに墜落。


 真っ赤な専用機に乗った金髪縦ロールのお嬢様・ナミハナ(生粋のバトルマニア!)に出会い、喧嘩を売られて戦う。


「ごっめんあそばせー! そこの所属不明機、この通信が聞こえるなら返事なさい!」


「女の子!?」


予想以上に強いお嬢様、聞けばこの世界でもトップクラスの使い手。


「ガルヴァアアアニエンジンッ! フルッ! ドラァァアイブッ!」


壮絶な戦いの末、なんとかお嬢様に勝利したサスケ。


 アズライトスフィア特有の世紀末なノリのままにお嬢様に気に入られ、彼女の相棒として人型ホバークラフト(要するにロボット!)“エクサス”を駆る傭兵・湖猫となる。仕事ができる。


 嬉しい。


 住居や身分証明書、その他この世界で生きていく為の諸手続きも済ませてもらう。


 とっても嬉しい。


 こうして湖猫としての初仕事へ望むことになる佐助。


 だが、其処で出会ったのはなんとまたもニャルラトホテプの化身! しかもその中でも最凶の一柱、大樹の邪神アトゥだった!


「サスケ? 貴方はサスケと言うのね? 素敵な名前、我輩の生け贄を逃がしてしまったいけない子の名前ね」


 黒髪ロングストレートでスレンダー美人なアトゥにサスケも思わず油断する。


 油断した結果、当たり前のように捕まったサスケはアトゥにチクタクマンとナミハナのどちらかの命を差し出すように迫られる。


「クソッ……彼女は関係ない! やるなら俺をやれ!」


「それは許可しないぞサスケ、私は君の保存が最優先だ」


「チクタクマン! お前!」


 一見仲間割れしたかに見えたサスケとチクタクマンだったが、二人の巧みな話術とコンビネーションにより、なんやかんやあってアトゥは逆に追いつめられる。


「サスケ、チクタクマン……我輩をコケにしているの?」


「アトゥ、サスケが君に持ちかけているのはお互いの大切なものを守るための対等な取引だよ。同じニャルラトホテプの化身として、君は良く考えるべきだと忠告しよう」


「選べよアトゥ、如何にお前が滅ぼされるかを……さ」


 なんやかんやで佐助はアトゥを説得、彼女と契約して力を借りることに成功するのであった。


 ここでポイント。


 チクタクマンは楽しい遊び場である世界を滅ぼされたくない。


 佐助は自分が死にたくないし、誰も神話生物の犠牲にしたくないからチクタクマンに協力している。


 そしてアトゥはサスケ個人が気に入っているからサスケ個人に協力している。佐助の他の人間はどうでも良い。


 そんな凸凹な一行の下に舞い込んだ次なる依頼は海賊退治、しかし今度はナミハナ無しの任務! 戸惑う佐助にナミハナは三つ編みメガネっ子を紹介する!


「お初にお目にかかります。自分、ミリア・アルミリア・アストラルであります!」


「自分の呼び方はミリアで良いのであります。お姉様とは魂の姉妹であります」


いきなり訳の分からないメガネっ子と組むことを命令された佐助、戸惑う。


「「二人で?」」


佐助が戸惑っていると、やたら仲の良い佐助とナミハナの様子を見てミリアが嫉妬。


佐助に噛みつく。まさに小型犬。


「いくらお姉様の勧めといえど、やはり一度腕を見なければこの方とは一緒に仕事はできません!」


「ゴォオオオオオオオッド! ハアァァァァアアアァアウル!」


「キャアアアアアア!」


サスケに負ける。


 喧嘩の後に友情が芽生えた二人は改めて相棒として協力を決める。しかし二人で向かう海賊狩りには邪教徒の影が有り……?


「は、は、は。佐助君、彼も無事にこの世界で生きていましたか。父親としては喜ぶべきか悲しむべきか」


 結局のところ百行じゃ伝わらない面白さ! 斬魔機皇ケイオスハウル! 全てはこの先の物語にて!

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