第7話 二階堂の部屋


「へぇ、案外部屋綺麗なのね…」

「第一声がそれかよ!?」


綺麗に整えられたベッド。机には、教科書や参考書が整頓され並べられている。


「やっぱり…ヤンキーやめたほうがいいわよ…」

「…別に、俺の勝手だろ」


ふん、とそっぽを向かれる。

あら冷たい。


「早乙女くん?」

「おい、夕飯だぞ」


ノックに次いでドアの向こうから聞こえた声。


「はーい、今行くわ」

「つかお前、親に連絡したのかよ」

「え? したわよぅ。メールだけ」

「…道理でお前携帯切ってるわけな」


今電源付けたりなんかしたら着信音の嵐よ。

それか、今頃楽しいディナーなんでしょうね。


「おい二人とも、早く」

「あらー。ごめんね東条さん」


腰に手を当て溜息を吐く東条さんと、その後ろで腕を抱えて待っているひなちゃん。


「今日の夕ご飯はカレーらしい」

「そうなの! 楽しみね」

「おい行くぞ二階堂」

「あっ、おいちょっと待てって! まだ鍵閉めてねえっつーの!」


ガチャガチャと頭を掻きながら鍵を弄る二階堂。


「何やってるのよぅ」

「くっそ最近この鍵反抗期なんだよ!」

「鍵に反抗期とか…」

「笑うな東条!」


楽しみ半分不安半分。

もし、理解して貰えなかったら…どうしようかしら。

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