○△使い魔召喚
使い魔召喚は魔方陣の中心に立った物が魔力を流すだけで魔方陣が発動して使い魔として適した存在を無理矢理召喚する。
使い魔はスライムやキメラなどゲームとかでよくある魔物からドラゴンや天使、人間も過去に召喚されたことがあるそうだ。
そしてアホが召喚したのは……
「聖獣である私を使い魔召喚で呼び出すとは素質は十分、よろしい貴女の使い魔になってあげましょう。私は白虎のハクだ」
あの有名な自称白虎。
なぜ自称かというとかなり毛がモフモフしていて見た目がとても愛らしいからだ。
「ありがとうハク!
これからよろしくね!」
「うむ、では魔力を流すので手を出してくれ」
「はーい!」
アホの手と自称白虎の手が重なり一瞬光、アホの手の甲にデフォルメされた白虎の絵が
契約紋と言われ魔力を流し使い魔を呼べば使い魔が召喚される。
ちなみに契約した使い魔が召喚されていないときはメルーという危険という言葉が縁遠い
それはなぜか?具体的にはわからないがメルーはそれだけ良いところらしい。それは使い魔召喚で召喚されたものと戦闘になることが稀というのも同じ理由だ。
「ではな」
その言葉と同時に白虎は消えた。
「次は誰がやる?」
「……」ワクワク
サラはアホが召喚してから、召喚したくて仕方ないといった感じだ。
「ねえディーフ君、レディファーストということでサラさんはどうかな?」
「うん、俺はそれでいいよ」
「勝手に決めちゃったけどサラさんいい?」
「……うん」コクコク!
サラは魔方陣の中心に急ぎ足で向かい魔力を流すと火を纏った小鳥が召喚された。
一瞬フェニックスかと思ったが、フレイムバードという魔物の
互いにあまり言葉を交わさずに契約が完了した。
「サラちゃん良かったね!」
「……うん!」
「クロス君、俺たちはジャンケンで順番決めよ!」
「うん、いいね」
「「ジャンケンポン!」」
「よっし!じゃあ俺からやらしてもらうね!」
「うん」
ディーフは小走りで中心にいき魔力を流すとバチバチと可視化出来るほどの電流を纏った赤い目をした蛇が召喚された。
「ふむ使い魔召喚か。
では主がどれだけ我の電撃に耐えられるか試させて貰おう」
言うが早いか蛇はディーフの首に巻きつきスパークした。
「「ディーフ(君)!?」」
僕、アホ、サラ、そして離れて見ていた先生は慌てて駆けつけた。
「あはは!気持ちぃぃいいい!」
「「「「えっ?」」」」
「む!耐えるか!ならば!」
蛇は更に電撃を強めた。
しかし……
「もっと強く出来ないの?」
ディーフはビクともせず、むしろ喜びながら更に電撃を強めることを要求。
「……主と契約を結ぼう」
「ねぇ契約はいいから、もっと「我の名はサードゥ!ではさらばだ!」あっ消えちゃった。アレ?契約紋ってどこにある?」
「……首にあるから寮に帰ったら鏡で確認するといいよ」
若干というかドン引きした。
「首にあるんだ!寮に帰ったら召喚して続きをして貰おっと、最後はクロス君だね。頑張って」
「お、おう」
蛇に同情しながら魔力を流すと灰色の小さなドラゴンが召喚された。
やった!小さくてもドラゴン!
と、若干テンションが上がったそのときだった。
「ガアアアアアアアアア!」
「くっ!」
うるさい!
「!アホ大丈夫か!?
俺以外の結界内にいる全員が倒れてる。
「わー!凄いね君!
あたちの
あたちを召喚しただけあるじゃん!」
……アホと同じタイプの面倒くさいやつだ。
「あたちを使い魔にしたいなら力を試させて貰うよ」
僕は何ともなかったけど、僕以外全員を吠えただけで倒したんだ、気を引き締めないと!
そんなことを考えてる時間が命取りだった。
目の前にはドラゴンの尾が迫っていた。
◇◆◇◆◇
ドラゴンの尾はクロスの首を狙って一直線に動いたがクロスはギリギリのところでしゃがんで避けた。
「ガア!」
しゃがんだクロスを狙って灰色の玉がドラゴンの口から勢いよく出された。
「『ダークボール』発動!」
クロスの手から放たれたダークボールはドラゴンが出した玉に当たる寸前に爆発した。
「ちっやっぱりダメか」
「え?あたちのボールブレスが消えた?」
ベルトで腰のあたりに固定していた刀を抜きドラゴンに向かってクロスが距離を詰める。
ドラゴンはそれを阻止しようと尾を
ズバッ……そんな綺麗な音と共にドラゴンの尾は切り落とされた。
◇◆◇◆◇
「えっ?」
「アアアアアアアアアア!痛いよおおおお!」
ジタバタと暴れまくるドラゴン。
声は小さな女の子なので心が痛い……
「『ライトヒール』発動」
傷を治し痛みを和らげさせてあげるため回復魔法をかけてやる。回復魔法は僕が唯一マトモに使える魔法だ。
ドラゴンの尾はみるみるうちに再生していった。
「おおお……あれ?痛くない?
ていうか尻尾が元に戻ってる!」
「ごめんね、思った以上にこの刀の切れ味が良くて」
「ひい!それもうしまって!」
「あ、うん」
「オリハルコンの剣でも傷つかなかったあたちの尻尾を切れるなんて……」
「ん?何か言ったか?」
「ううん!なんでもないよ!」
「契約はどうするんだ?」
「あたちの尻尾を治してくれたしいいよ!
手を出して!……ガブッ」
「いってえ!」
コイツ噛みやがった!
灰色のドラゴンの顔が手の甲にあらわれたから一応は契約完了ってことなんだろうが……
「あたちの尻尾を切ったのも君だもん!
これでおあいこだよ!あたちの名前はココナミ!これからよろしく!あっ!あたちの咆哮で倒れてる人達を起こしてあげないとね!」
そのままココナミは咆哮をすると全員が目覚めた。一体どういう理屈なんだ。
とりあえず倒れていた全員に無事契約は出来たと伝えた。
「おかしいな」
「何がですか?」
「万が一対処出来なかったとき、君らの先生や周りの先生達が助けにくる手筈だったんだ。だから先生達は周りも注意してたんだが誰も来なかった。
まあ君らが無事だったならそれでいい。
今日の授業はこれで終わりだから帰宅していいよ。
あ!これは当然知ってることだろうけど召喚した武器は契約紋に魔力を流すと出し入れ可能で武器と使い魔は国内では学園が許可しないときに召喚したら罪に問われるから注意するように」
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