自分のために

○復活の鍵はスライム?

「ここが魔国か」


普通の街並みだ。

ただ、誰もいない。


「今は魔王復活のためにほとんどの魔族が世界中に散らばってるから寂しいもんだろ?

あそこに見える城が魔王城。

その地下に魔王が封印されている」


ゲームとかでよくみるTHE魔王城だ。


「さて魔王復活のために必要なことを教える。

お前を見つけた四天王の1人が封印を調べて見つけた解除方法なんだが……

まずストーンモンキーなど特定の魔物を大量に殺し死体をスライムに食わせる。人間は知らないだろうがスライムは食べたものの耐性を僅かに備え、耐性のあるものを溶かせるようになる特性を持っている。

人間を大量に食えば人間のあらゆる攻撃を無効化出来る恐ろしい特性だ」


スライムってそんな危険なものだったのか……


「まあ完全に耐性がつくまで人間を食べれる程スライムは強くないから安心しろ。

スライムは単体で弱く魔物を倒せず。

集団で魔物を倒したところで集団でその魔物を食べるから耐性がつくために大量に食べる必要があるからいつまでたってもスライムは魔物最弱なんだ」


「へぇ」


「さて話を戻すぞ?

封印を解析した結果、封印には様々な魔物の特性が使われていた。それだけなら魔族だけでも何とかなった。

しかし魔王を封印した人間の魔力が封印に含まれていた。人間と魔族の魔力は根本的に違うから人間の力が必要だったんだ」


「そこで選ばれたのが僕ってこと?

それこそ大量の人間を攫えば済むんじゃないの?」


そういうとカイオスは頭を振った。


「魔力を持つものは極微量だが常に魔力を体外に放出している、そのせいで濃度はかなり薄いが魔力というものは世界中に充満している。

スライムはその僅かの魔力を主食として生きているのだが何故か魔力の耐性はつきにくいんだ。

耐性をつけるには一気に魔力を食わせるしかない、しかもスライムの口は1人しか魔力を食べさせられないぐらい小さいから複数でやるのは無理なんだ」


「なるほどね。

じゃあスライムに早速魔力を食べさせにいくの?」


「いや、今は魔物を食わせるのに忙しいからまだダメだ」


「じゃあ何をやるんだ?」


「修行だ!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る