だい47にゃ・調教済み

「ん! あひゃ!? んんぐ! ん!」(びくびく)


 耳を弄られて目をハートにしている首輪付きエルフが僕の腰に抱きついている。

 調教物のゲームって、だいたいヤりすぎると純情じゃなくなっちゃうんだよね……。

 この子は清く生きていてほしい。(さわさわ)


「ん! んっふ!」(びくびく)

「そんなにびくびくしちゃって……どうしたんだい?」(にやり)


 そう問いかけている間も、その細くくっきりとしたお尻を撫で回している。

 エルフ少女はトロンとした瞳を僕に向けながら、小さな声で催促し始めた。


「も、もっとぉ~……もっとぉ~……」


 そんな声だけでシコシコ出来るような甘い言葉を聞いて、我慢できるオスなんて居るわけがない!


「はぁはぁはぁはぁ! い! いまチュッチュしてあげるからね!?!?」


 鼻毛がひらひらと舞うほどに鼻息を荒くしながら、エルフ少女のピンク色に染まった小さくて薄い唇に、僕のじゅるじゅると涎を垂らした唇を押し当てる。

 すると『ねちゃぁぁ~』っと僕の唾液が、エルフ少女の口周りにべったり付く。


『むちゅぅぅ!! むぅっちゅちゅぅぅぅ!!! きゅうぃぃぃいぃぃぃぃぃぃいんん!!』


 無我夢中で唇に吸い付きながら僕の頭の中には一つの事でいっぱいだった。


『エルフ美味しい! エルフ美味しい! エルフおいしぃ! エルふおいしぃい! えるふおいぃしぃ!!

えるぅふぅぅ! おいしゅうぃぃ!! えぇるぅっふぅぅおぉいぃぃっしゅぅぅいいぃぃぃ!!!!』


「オレ。ワキモナメル。ナメル! オシルナメル! オジイィルゥナメルゥ!!」

「は! はふぅ!! え? わ、わきぃ? っひゃぁん!?」


「ぺっろ……こ!! これはっっ!?!?!?」



――第一巻・エルフの味。著者・僕。


 ワキ。

 そう、それは甘美な響き。

 正直、最初はわたくしもワキに興味を示すことはありませんでした。

 むしろ嫌悪していたといっても過言ではありません。

 でも、そんなわたくしの常識が覆る出来事が起こったのです。


 そう、それは……。

 エルフのワキ。いえ、腋。


 エルフのもつ腋は、それはそれは美しいものでした。

 毛なんて無いまっさらな腋。

 むしろ美味しそうとさえ思えるような造形美の腋。

 上気して火照った腋に浮かぶ雫でさえ、わたくしにとっては魅惑的で官能的な聖水でした。


 わたくしは、本能に従ってそのエルフの腋を舐めました。

『ぺろりん』と……。

 その時、わたくしは感動したのです。

 舌で受け取った雫が、優しく、そして滑る様に喉へ伝わり。

 その味は、程良い塩加減で作られた薔薇の水。いえ、薔薇の蜜でした。

 口の中には、もっとも香り立つ時期に摘み取られたかのようなフローラルで濃厚な薔薇の香りが広がりました。


 まるで、恋する少女が、意中の相手に話しかけようかどうしようかと、顔を朱に染めながら考える青春の味。

 それは、付き合い始めた男女が、人前では恥ずかしいからと小指だけを結ぶいじらしさを感じる香。


 認めましょう。

 わたくしは。腋が大好きです。

 いえ……大好物です。

 きっとエルフと言う単語を聞いただけで思わず腋を見詰めるほどに、だいしゅきでぇぇしゅぅぅ!!!!


「じゅるるるるぅぅぅぅぅう!! おっっふぅぅ!! おいしゅうぅ! おいしゅうございましゅうう!!!! しゅごいいぃい! エルフ腋!! おいちいのぉのーー!!! ら、らめなのぉぉぉーーー!!!! むちゅーー!! れろれろれろぉぉぉ!!!」


 エルフ少女も今まで腋を舐められるという行為をされたことが無かったのか、目を見開きながら、だらしなく口を開けて『アヘ♪』っていた。


「アヒ!? ん! んっく!? わ! わきぃ! きもちぃぃいいでしゅ!?!?」

「じゅるるぅぅ!! むっちゅむっちゅ!! しゅごい溢れてくるぅ!!」


 僕は最後に強く彼女の腋に吸い付くと、エルフ少女は大きく身を跳ね上げた。


「っひ!? ひぃ!! っひっぎぃぃぃぃ!?!?!?」(びくんびくん!)


 まるで打ち上げられた魚のように身を跳ねながら盛大に潮うしおちゃん?を撒き散らしていった。

 僕はそっと、お漏らししてしまった聖水を口で受け止めてから、足にかかっている聖水をも綺麗に舐め取っていく。

 息を荒げながら、視点も定まっていないエルフ少女を見詰めて僕はにっこりと微笑む。


「素敵な噴水でしたよ」(キリ)

「かひゅー……かひゅぅー……ひゃぁい」(痙攣)

「にゃん?」


 一部始終を見ていた子猫メイドが僕にタオルを渡してくれた。

 僕はそれを笑顔で受け取ってから、エルフ少女に掛けてあげる。

 子猫メイドは『にゃ?』と、言いながら首を傾げていた。

 きっと僕の顔に降りかかっている聖水を拭くためのタオルだったのかもしれない。

 僕はそっと膝を床に突いて子猫メイドに語りかける。


「いいかい、子猫ちゃん。

 聖水を拭いてしまうだなんて、そんなもったいない事はしてはいけないんだよ?」(にっこり)

「にゃん?」(?)


 僕は子猫メイドに、少女エルフを任せて、顔を濡らしたまま颯爽さっそうと研究室から出ていった。


「にゃんにゃん」(ぺちぺち)

「ひゃぁん!」(びくびく)


「……にゃぁ?」

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